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2001年後半型ビッグレッドマシン

1 :代打名無し :2001/07/24(火) 17:39
1(二)木村
2(遊)東出
3(中)緒方
4(左)金本
5(一)ロペス
6(右)前田
7(三)ディアス
8(捕)西山

2 :  :2001/07/24(火) 17:40
ハァ メインでやれ





ーーーーーーーーーー終わり――――――――――――ーーーーー

3 :広島:2001/07/24(火) 17:41
仕切りや登場

4 :代打名無し:2001/07/24(火) 17:41
緒方って後半間に合うの?

5 : :2001/07/24(火) 17:42
>>2
終わりの線ぐらいうまくひいてね(プッ

6 :犬豊:2001/07/24(火) 17:45
代打陣営
右)新井、町田
左)野村、浅井

7 : :2001/07/24(火) 17:45
ケイン?

8 : :2001/07/24(火) 17:47
ケイン?

9 : :2001/07/24(火) 17:47
打撃考えれば、西山→瀬戸に。

10 :ケイン:2001/07/24(火) 17:48
赤い処刑マシーン

11 : :2001/07/24(火) 17:51
打撃考えれば、キャッチャー 木村拓、セカンド ディアス、サード 新井に。

12 : :2001/07/24(火) 17:52
確かに新井が使えないのは惜しい

13 : :2001/07/24(火) 18:02
がいしゅつ。

●●セ・リーグ後半戦は広島に注目です●●
http://salad.2ch.net/test/read.cgi?bbs=base&key=995646621

メインスレ

○今年の広島はウヒョーだぞ○part83
http://salad.2ch.net/test/read.cgi?bbs=base&key=995806510


---------------------終了---------------------

14 :広島:2001/07/24(火) 18:04
仕切りや登場

15 :代打名無し:2001/07/24(火) 18:07
>>1>>3>>14

16 :代打名無し:2001/07/24(火) 18:10
そんで緒方は間に合うの?>1

17 :代打名無し:2001/07/26(木) 02:12
age

18 :アンダーテイカー:2001/07/26(木) 02:20
弟がお世話になってます

19 : :2001/07/26(木) 02:29
>>18
ラストライドきぼ〜ん

20 :アンダーテイカー:2001/07/26(木) 02:38
>>19
チョークスラムで勘弁してくれ

http://kaba.2ch.net/test/read.cgi?bbs=wres&key=995571190&ls=50

21 :代打名無し:2001/07/26(木) 02:42
1 ロック
2 オースチン
3 ケイン
4 テイカー
5 HHH
6 リキシ
7 ベノワ
8 カート

監督 ビンス・マクマホン

22 :最終回  :2001/07/26(木) 22:59
「あ、父さん!!!」
輝裕が叫ぶ。兄弟たちが振り返るとそこに行方不明になっていた父浩二が木の陰からこちらを伺っていた。
と、気付かれた浩二は背を向けて走り出してしまった。
「あのやろう!!」
「逃げた!!!」
怒りに燃える兄弟たちの仲で真っ先に走り出したのは末っ子の輝裕だった。県大にも出たその足に、腹の出始めた浩二
が敵うはずもない。もう少しで追いつくその瞬間、輝裕の目の前に3人の男が立ちはだかった。
「!!」
「輝裕!頭下げろ!!」
それを見た博樹、竜士、貴哉の3人がグラウンドに落ちていたテニスボールを拾い上げ、浩二めがけて投げつけた。
昔これでよく捕獲していたのだ。しかし自信を持って投げられて球は立ちはだかった3人の手の中に収められてしまった。
「そんなバカな・・・」
呆然とする3人。浩二はまんまと逃げた・・・・かに思われた。が。
ゴツ!!
鈍い音に目を向けるとそこに父浩二が倒れているではないか。急いで走り寄ると2人はしっかり捕ったらしいのだが
1人ほど後ろに逸らしてしまったらしい。
「瀬戸!!!なにやってるんだ!!」
「すいません」
年上らしい男と若い男が瀬戸と呼ばれる男に気を取られている隙に5人は浩二を捕獲する。
「オイこら、今までなにやってたんだ!この糞親父!!!」
激興する長男と次男を押さえながら弟たちも浩二を取り囲む。
「そうだよ、なにやってたのさ」
「ふ・・・・良くぞここまで成長したの、お前たち。これで長年の夢がかなうわあ」
「は?」
と、そこへ先ほどの3人。さらには近所の町田や金本、先輩に当たる前田らもやってきた。
「な、なんなんだよこれは!?」
驚く5人に浩二は驚くべき真実を語りだした。
「実はわしは家を出てこれまで、全国を回り人材を育て、かき集めていたんじゃ。今日の日のためにのぉ」
「だから、なんのために!!」
「それは・・・・野球チームを作るためじゃ!!!!」
「「「「「ええ!!!!」」」」」
驚く5人をよそに話は続く。
「しかしチームの中心となるべきお前らがなかなか育ってくれん。じゃから佐々岡に預け、さまざまな試練を与えたんじゃ」
「じゃあみんなぐるだったのか!?」
博樹は周りにいるご近所の皆さんを見渡す。この話に驚いていないとゆうことはどうやら本当らしい。
「だがついにこの日がやってきた!!さあ、お前たち打倒巨人!!目指せ優勝じゃ!!!」
「なにーーーー!!!!???」


こうして5人の叫びもむなしく広島カープは誕生したのであった。

23 :代打名無し:2001/07/26(木) 23:04
不毛でナイス

24 :  :2001/07/26(木) 23:05
      

25 :代打名無し:2001/07/26(木) 23:06
いいけど下げとけって(w

26 :代打名無し@助清:2001/07/26(木) 23:11
めちゃ不毛だ(w ワラタよ。

でもこの5人兄弟の設定気に入ったよ。
少し舞台を変えて自分も書いてみよーかな。

27 :22:2001/07/26(木) 23:15
わはは
なんか急いで書いたから変なとこ多し。
粗いさん声発してないし(w

28 : :2001/07/26(木) 23:15
>昔これでよく捕獲していたのだ。

・・・・何を?(W

29 :代打名無し:2001/07/26(木) 23:18
無理やりオチつけた感じも否めないが上手くまとまってたーね。<<22
自分に文章力があればこの設定で小説書いてみたいな。でも文章力ないからな
・・・>>26さんよろしく〜!(藁

30 :代打名無し:2001/07/26(木) 23:18
で、結局ハラ決めて浜辺で兄弟の誓いを立てたわけですな

実際のかぷもこれに近いものがあったとか聞いたような

31 :貼っとこ:2001/07/26(木) 23:27
http://da1567.hoops.ne.jp/gonin.htm

32 :22です。後日談:2001/07/26(木) 23:52
「でさ、なんて名前にするの?」
「うーんそうだなぁ・・・やるからにはちゃんとした名前にしたいし・・・」

「母さんの名前は・・・?」
ボソッと普段無口な貴哉が言った。
「そうか!!いいかもしれんなぁ!!」
「でも・・・おふくろの名前・・・・・恋美だぞ?」
「う・・・・・」
さすがにそれはかっこが悪い。どうしたものかと悩んでいると末っ子が声を上げた。
「英語にすればいいよ!カープはどう?!」
「いいじゃん!それにしようぜ」
「じゃあチームカラーは母さんの好きだった赤だね」
「ヨシ。それにしよう。母さんも喜んでくれるろう」
すっかり盛り上がっている兄弟は側にいた父浩二に気付いていなかった。
たたずむ彼の手には一枚の紙が・・・・

『広島レインボー』

後日ゴミ箱の中でそれを発見した博樹は
「こんなのが監督かよ・・・・」
と先が不安になったのでした。


>>28
それはもちろん輝裕の子守りがいやで逃げ出していた貴浩ですよ(w

33 :代打名無し:2001/07/27(金) 00:22
( ̄粗 ̄)よりピーコのほうがボケ役だね(w

34 :(・ ε ・):2001/07/27(金) 00:49
>>32
まあ実のところボクが子守りしてたようなもんだったけどね

35 :代打名無し:2001/07/27(金) 04:36
何歳違うんだよ(w
これ、設定何歳ぐらいなのかな?東出が高校生な事しか分からん。
横山と粗いさんは年子っぽいけど(w

36 :代打名無し@助清:2001/07/27(金) 16:08
今夜はちと忙しいんで、うまく行けば深夜あたりアプしてみます。
設定はそのままで、時代を戦前してみたよー。
農家も泥臭さもピンとくるさね(w
粗いさんの出番も用意したよ。

37 :代打名無し:2001/07/27(金) 18:30
ビッグレッドマシンage

38 :代打名無し:2001/07/27(金) 20:40
ええねええね

39 :代打名無し:2001/07/27(金) 22:04
おお! 助清さま
愉しみにしておりますぞ

40 :代打名無し:2001/07/27(金) 22:45
>>34
今日は粗いのほうがえらかったぞ。(・ ε ・)は駄目駄目〜

41 :(・ ε ・):2001/07/28(土) 01:52
プップクプ―

42 : :2001/07/28(土) 02:37
>>36
期待アゲ

43 :広島家の人々@助清:2001/07/28(土) 16:11
うすく東の空が赤く染まってきたような気がする。
突然、庭でせわしなくニワトリが朝の雄たけびをあげた。その声につられ、ハッと博樹は
目が覚めた。
「・・・しまった。もうこんな時間か。」
あわててよれよれの古びた白いシャツに野良仕事用の汚れたズボンをはくと、博樹は雨戸を
あけた。庭では弟の貴哉と輝裕がニワトリを追いかけながら、卵を探している。
「博樹兄さん、おはよう。見てよ、いつもまったく役立たずのコイツが今日は3つも卵を産んでくれたんだよ。」
輝裕が、うれしそうに卵を差し出す。博樹は不思議そうに卵を見つめた。めずらしいこともあるもんだ。餌が貧弱なせいか、広島家のニワトリは貧産が当たり前だと思っていた。
勝手口では使用人の佐々岡の爺がご飯を炊いてくれている。家財道具もほとんどない殺風景な
茶の間に、佐々岡の爺は整然と博樹たち兄弟の茶碗を並べ、ほとんど白米の入っていないキビ飯
を米びつに入れ、持ってきた。
博樹、貴哉、輝裕そして佐々岡の爺4人のわびしい朝食がはじまった。
これでも広島家は昔は、庄屋の広島家と呼ばれた多数の田畑を持つ裕福な旧家であった。そしてそれは兄弟たちの父浩二の時代までそれは続いていた。しかし空前の株の大暴落が突然、広島家を襲った。勝者と敗者がいる。堅実な暮らしを続けていたにも関わらず、広島家はいつしか隣町の成金高利貸、邪毘屋に次々に財産を奪われていった。それはサギに近い行為であったといってもよい。そして父の浩二は友人の鉄人祥雄と大陸の戦線へ出征を命じられた。長男の博樹は進学をあきらめ、家業の農家を継ぐほかなくなった。まだ下に4人の弟がいる。しかし事態はそれで済まされるものではなかった。借金が当たり前の生活になった広島家は、いつしか小作農一歩手前の位置までおちぶれていた。使用人を雇える余力などとうになかった。それどころか兄弟全員を食べさせる食料も底をついていた。

44 :広島家の人々2:2001/07/28(土) 16:13
次男の竜士は、ある小料理屋の下働きとして働きに出た。三男の貴浩は、村の寺の知憲住職が
えらく気に入り、「自分の弟子にしてやる」とそのまま山寺まで引っ張られていった。
「博樹兄さん」
ボーッと力なくキビ飯を見つめていた博樹はハッと顔をあげた。輝裕が柴を刈る背負い籠を持って立ち上がっている。
「そろそろボク、学校に行くよ。帰りに貴浩兄さんのところにも寄ってみる。」
「そうか、気につけていけよ。」
「さあさあ、博樹坊ちゃんも貴哉坊ちゃんも、こっちもこれから畑に行きましょう」
人の良い笑顔を向け、ひょいと佐々岡の爺は鍬とザルをかかえる。ギコチなく兄弟たちも籠や鎌を持った。

「ほら、そんな腰つかいじゃ、すぐに背中を傷めますよ!ここはこうやるんです。」
なるで鍬と一体になったように佐々岡の爺が器用な鍬さばきを見せる。博樹は首にかけた手ぬぐいで顔をぬぐって、少しでも佐々岡の爺のテクニックに似るように鍬を動かしてみる。
少し離れたところでは、貴哉が無心に草むしりをしていた。
「あっ・・・。」
山の上の畑から、青い海がよく見える。そして、ふもとの港から、一つの小さな漁船が沖に出て行った。貴哉はじーっとその漁船を見つめていた。
どのくらいの時間が経っただろう。ハッと我にかえり、畑の方を振り向いた貴哉は、博樹がずっと膝まづいた動こうとしない姿を見てびっくりした。
「どうしたの、博樹兄さん!」
博樹は、ギュッとエンドウ豆を握っていた。
「早く大きくなってくれよ・・・。」
博樹は種蒔きをしていたのだった。

つづく・・・スンマソン

45 :代打名無し:2001/07/28(土) 16:14
今日も夜が忙しいんで、あとは追々と・・・

46 :代打名無し:2001/07/28(土) 18:49
いい!!(w
凄い切なくなるなぁ・・・・
続きガンガレ―

47 : :2001/07/28(土) 19:24
兄貴・・・粗い誘拐したんだ・・・。
禅寺とかは女色厳禁だから、結構そのテのことが行われていた(る?)らしい・・・。
粗い喰われてなければいいが(w
・・・それは兎も角続きかんがれ!

48 :代打名無し:2001/07/28(土) 20:24
喰われたかどうかは知らんが
ワザは確実にかけられてるであろう(W

49 :代打名無し:2001/07/28(土) 21:20
エンドウマメ
まじで大きくなってくれや

50 :代打名無し:2001/07/28(土) 23:45
>>49
そうゆう意味だったのか(w

51 :代打名無し@助清:2001/07/29(日) 22:53
最後あせって改行確認するのを忘れるわ、文章がおかしくなってしまうわ・・・スンマソン。
最初はオールスター休みにコソーリと「信濃坊サトシ」「いざ鳴尾浜」の続編をあぷしようかと
思いやしたが、ウヒョスレで5人兄弟ねたが盛り上がっとんのを見ているうち、自分も突然
ネタがむくむく湧き起こり、勢いで書いてしまいやした。

設定はウヒョスレ、そしてここの22さんのをそのまま生かせるように時代背景だけ変えて
話をすすめてみようと思うとりやすが、うーん・・・今まで書いたのとちと傾向が違うような。
ま、あのラストへ持っていくことは確実(つーかそこへいかないと話にならんっすね。)なんで、
後は中間部分をどれだけ盛り上げられるか。リクエスト等あったらどんどんいってくんさいな。
あくまで文字書きとして、要望された設定やエピソードを組み合わせてラストまで話を進めて
みたいと思うとりやす。

>>39
あっ、さま付けは勘弁してちょ(^^; 只気がむいたらちょこちょこネタ書いてるだけですけぇ・・・。

>>47
いわれてはじめて気づいた(汗。 でもその手のネタは一切なしだーよ(w

>>49-50
そういう意味です(w エンドウ豆にもこれから波乱万丈な物語が待ってる・・・と思います。
マジでどうなるんだろ遠藤は。

52 :代打名無し:2001/07/29(日) 22:54
あと、お願いがありまして。こうなったらかぷ選手全員登場させてしまえ(遠藤のように人間で
あるとは限らない)と思うとりますが、ウヒョスレでの話題、そして自分の構想の中でも以下の
選手の設定がまだまったく白紙状態になってます。

(背番号順に)嶋、ウ兵動、ノムケン、緒方、キムチ、澤崎、山内、鶴田、ハセガー、(’。’)
廣瀬、キムカズ、カンエイ、小畑、ヨチキ、松本、佐竹、お鏡、朝山、小山田、クララ、カーサ
ラド、ヤング、福地、山健、島崎、サトヤス、栗原、末永、玉山、林、ベチ、福良、田村(彰)
甲斐、サトヒロ、タムケイ、伊与田、鈴衛、井生、石橋、矢野、酒井、ブリトー

通りすがりの一通行人でも、動物でも植物でも構いません。とにかくこんな役に設定して欲し
い希望があったら、このスレにコソーリどんどん書き込んでくだせえ。それに合わせてストーリー
を考えてみます。続きを書いちゃってもらっても、とてもうれしいっす。

では、もう少し時間が経ったら、続き(今日は兄貴と粗い、アキヒロ辺りのストーリー)を・・・。
しかし、もう少し萌える試合をやって欲しいYO・・・。

53 :39:2001/07/29(日) 23:01
わかりました。じゃ様づけは遠慮します。

>しかし、もう少し萌える試合をやって欲しいYO・・・。
・・・全くだあ(泣

54 :22です:2001/07/29(日) 23:05
お疲れです〜戦前・・・(w侘しさ100倍って感じですね
もう私めのは気にせずやっちゃってください

設定・・・・むずかし〜ですね・・・自分的には現代版でならネタはあるんですけどね(w
暇あったらやっちゃうかもよ・・・

55 : :2001/07/29(日) 23:06
>>54
やってくれ〜
いや、やってくだされ

56 :代打名無し@助:2001/07/29(日) 23:09
>>54
もうやってください〜。楽しみにしてます!

57 :代打名無し:2001/07/29(日) 23:17
べちは・・・やっぱ貴哉の友達になるのかなあ

58 :代打名無し:2001/07/29(日) 23:22
戦前・・・どんな感じだったのかね?

59 :代打名無し:2001/07/29(日) 23:30
>>58
プロジェクトXのかぷ特集のような世界。

60 :代打名無し:2001/07/29(日) 23:41
京極堂・・・は戦後か

61 :代打名無し:2001/07/29(日) 23:47
>>59
プロジェクトKは大笑いできるんだが

62 :代打名無し@助:2001/07/30(月) 00:06
京極堂全然OKだよ。戦前っていったのも成金ジャビやピーコのネタで
やりやすかったから理由で、戦後でも充分範囲。ただ今の暮らしぶりより
ちょっと昔(昭和30年代くらい)の感じで漠然とイメージしただけなもんで。
気楽に考えてください。
もし大変だったら現代物のイメージで考えてもらっても、大丈夫っすよ。
その辺で何とかしますだ。

プ、プロジェクト・・・。実はネタに使おうかと・・・(汗 一応ラストはほん
わかしんみり笑えるようなストーリーができてやす。

63 :代走名無し:2001/07/30(月) 03:56
ウ兵動はアキヒロのクラスメート、タムケイは級長、教師に山健・・・でないか?
本スレでアキヒロは犬飼いたいって逝ってたけど、犬は誰がいいだろ・・・。
とりあえず1話目で出てきたニワトリになまえつけてみるとか(w

64 :代打名無し:2001/07/30(月) 07:12
農民顔としては矢野、石橋、鈴衛あたり。
福地は佐川急便のマークのヤツ(飛脚?)かな

俺も誰もやらなかったら書こうかな、と思ったんだが
助清さんがんがっておくれ〜

65 :代打名無し:2001/07/31(火) 00:51
64さんのも見たいぞ!

66 :代打名無し:2001/07/31(火) 02:05
教師の山崎のかけ声で授業が終わった。(ウ)兵動は半ばうんざりした表情で、投げ
やりに教科書を袋につめこんでいった。隣の席では真剣に輝裕が授業の要点を教科
書に書き込んでいる。
「相変わらずお前も真面目だなぁ。やっぱ鬼大下に薦められたように高等学校に進学
するつもりか?」
肩ひじついて輝裕を見る兵動の方に、輝裕も振り向いた。
「そういう兵動も進学するだろう?」
「あ、俺はもういいんだ。もう才能ないのわかっちゃったしさ、鬼大下も全然俺のこと
なんか相手しないだろっ。」
「・・・・・・。」
「なーんかずっと周りから期待されてここまできたけど、もう疲れちゃったっていうか・・。
それより輝裕は聞いたか、級長の田村も高等学校進学あきらめたってさ。」
「田村まで・・・。」
「ここから進学するのはもうお前しかいないかもな。」
「・・・・・・。」
輝裕は教科書を片付け、背負い籠をしょった。
「わかんないよ。ボクだって・・・。」
「・・・あ、そうか・・・。」
つとめて冷静な表情をつとめながら、輝裕の表情はさえなかった。
(そりゃ出来たらボクだって進学したいけど・・・)

今日は出来るだけ続きを書きます。あ、64さんも一緒に書こうよ(w

67 :代打名無し@63:2001/07/31(火) 02:24
うひょー、自分の設定が使われとる!さんくす助清さん!
タムケイもウヒももう大下に諦められとるんか・・・自分でも諦めとるし。悲しいのう(w
つづきかんがれ〜!!

68 :広島家の人々4:2001/07/31(火) 02:51
「ほんにわざわざここまで・・・。住職さま、ありがたいお経をありがとうござました。
泉下の者も大層喜んでいると思います。あ、そこのお弟子さんもよく頑張ったわね。
これ、ご褒美よ。」
檀家の婦人が差し出した小袋に、お弟子といわれた図体ばかり大きい青年は、
パカッとうれしそうに笑顔で飛びつこうとした。そこへ
「イ、いてててて・・・!!」
「奥さん、こいつのことは別に気をつかわんでええですよ。」
ニッコリ青年の首をひじで締め上げながら、知憲住職が笑顔で答えた。
締め上げられた技に半分泣きそうな顔になりながら、青年は荷物をまとめる。
「じゃあ!」
アッケにとられ立ち尽くしたままの婦人に颯爽と片腕をあげ挨拶すると、知憲
住職は錫杖片手に帰りの方向へとスタスタ歩きはじめていった。
「まままま、まってくださいよー。!」
ひぃひぃいいながら、首にふろしき両手に重箱の包みを抱えた青年が付いて
いこうとする。
「は、ははははは。粗い!ちゃんとついてこい!」
知憲住職は豪快に笑いながら、今度は軽快に走りはじめていってしまった。

69 :広島家の人々5:2001/07/31(火) 03:49
静寂した山の中に突然ドタバタした音と笑い声が聞こえてくる。
(あっ、帰ってきた!)
輝裕は柴を拾う手を休めて、近くの大木の幹から石段をのぞいた。
下の段から勢いよく二段飛びで知憲住職が石段を駆け上がってくる。
そしてもっと下の段から息をぜえぜえさせて、泣きそうな顔で兄の貴浩が
階段を上っていく。
(相変わらずだなぁ。)
輝裕はプッと吹き出した。その声に気づき、ピタッと足を止め知憲住職が
振り向いた。
「おお、チビ、来ていたのか!」

70 :広島家の人々6:2001/07/31(火) 04:08
お寺の本堂の縁側に知憲住職と輝裕は座って、檀家からもらったドラ焼と
あんこ餅を食べていた。
「ねぇ・・・西山堂のあんこ、最近質が落ちてない?」
ちょっと不満そうに輝裕はドラ焼のあんこをみる。
「うむ・・西山堂もこのところいろいろあるらしいからのぅ・・・。」
「あんこがコシコシしている。」
「キレがなくなったな・・・。」
後ろの廊下では、法事の後始末に追われている貴浩が、自分の分は
残っているか何度も重箱を確認しながら飛び回っている。
「あそこの奥さんも大変じゃのう・・・。」
「西山堂の奥さんってとっても美人なんだってね。ボクも一度見てみたいな。」
また心配そうに貴浩が重箱をのぞく。これ以上食べるのもためらわれて、
輝裕は立ち上がった。
「なんだチビ、もう帰るのか?」
「うん。あんまり遅くなって博樹兄さんたちが心配してもいけないから。」
「そうか。じゃあこれを持っていけ。お前のところは兄二人と佐々岡の爺と、
うむチビ、お前ももう一個食べていけ。」
知憲住職は無造作に自分の着ている法衣の襟元から和紙を取り出すと、
重箱に入った残り4個のあんこ餅を包むと、輝裕が背負っている籠に突っ
込んだ。さすがに輝裕は断りきれなかった。知憲住職は手振りで早く帰る
ようにせかす。
「じゃあ貴浩兄さん、ボクそろそろ家に帰るから。」
「そ、そうか輝裕。家のみんなにもよろしく伝えておいてくれ。」
気もそぞろに貴浩は輝裕に手を振ると、下の重箱に目を向けた。
輝裕の姿がどんどん小さくなっていく。貴浩は何度も輝裕と下の重箱を
指差しながら、口をぱくぱくさせた。
知憲住職は腕を組んで縁側に座ったまま、相手にしない。

71 :広島家の人々7:2001/07/31(火) 04:55
「ただいま〜」
輝裕は元気よく玄関の戸を開けた。
近くの土間では、佐々岡の爺が博樹にワラ縄の結い方を教えている。
輝裕は籠を下ろすと、包みを取り出して二人の前に差し出した。
「はい、博樹兄さんの大好物の西山堂のあんこ餅だよ。」
「これ・・・どうしたんだ、輝裕。」
「金本寺の知憲住職が、兄さんたちにって。」
「そうか・・・。」
そこへ奥の部屋から貴哉がやってきた。
博樹と佐々岡の爺はあんこ餅を掴むと、包みごと貴哉に渡すよう輝裕に
うながした。いつも無表情な貴哉がうれしそうな笑顔にかわった。
大事そうに包みを持って、貴哉は庭に出て行く。
「お、おい、貴哉・・・?」
庭ではにわとりのロペが、クックックックッと鳴いている。
「ロペ。お前にもあんこをやるよ。」
貴哉は小さくあんこ餅をちぎると、ロペの元に投げた。そして貴哉は裏庭に
向かう。そこには小さな桶があった。貴哉は桶をのぞきこんだ。魚がいる。
「お前にもあんこをやるよ。これでお前も少しは太るかな?」
貴哉は魚の頬をつんつんと突付いた。河豚はぷくーっと顔をふくらました。

72 :広島家の人々8:2001/07/31(火) 04:56
草木の揺れる音にまじって、小さな部屋からシクシク泣く声が山寺に
ヒソーリと流れる。
「あ、あんこ餅・・・。」
西山堂のあんこ餅をのがした貴浩の声だった。いつまで泣いていたか。
やっとあきらめがついた貴浩はしょんぼりと小机の引き出しを開けた。
「あ、あ、あ、あ、あんこ餅ーーーーー!!!」
引き出しの中には和紙にくるまれた2個のあんこ餅が入っていた。

やっと消えてなくなった泣き声に安心して、知憲住職は自分の部屋で
重箱をあけた。中には山のようにドラ焼が・・・。
「チッ、チビがいうとおり西山堂のあんこ、質が落ちたな・・・。」
といいつつ、知憲住職は次から次へとぱくぱくドラ焼を食らい上げていった。

73 :Σなんかウヒョスレが凄いことに@助:2001/07/31(火) 05:25
ここで一旦キリがいいんで。次は横山で(もう少し出番先になるかな)
これで5人兄弟全員揃いますな・・・(汗

>>63
どうも、こんな感じで良かったっすか(^^;
>>57 >>64
ありがとう!設定つかわせてもらいます。

続きは・・・31日の夜から広島にいくけぇ、4日までパソコンの前にいられん
のです。うまくいけば4日あたりに続きを書けたらと思うとります。
22さんと64さんのも見たい!楽しみにしてます。

現在設定真っ白の選手(少し減ったよ)
背番号順に)嶋、ノムケン、キムチ、山内、鶴田、ハセガー、(’。’)、廣瀬、キムカズ
カンエイ、小畑、ヨチキ、松本、佐竹、お鏡、朝山、小山田、クララ、カーサ、ラド
ヤング、島崎、サトヤス、栗原、末永、玉山、林、福良、田村(彰)、甲斐、伊与田
井生、矢野、酒井、ブリトー

74 : :2001/07/31(火) 05:43
助清さんお疲れさんです〜〜。いやあ。こんな時間まで起きてた甲斐があった。
今回は粗いさん編ですか。どら焼き独り占めの住職兄貴ひでえ(w
鶏のロペ爺と桶で飼われる河豚にワラタ。河豚、てっきりヨコの勤め先の食材かと思ってた。
しかしウチ、河豚が太ったら食う気なんじゃろうか(w

75 :代打名無し:2001/07/31(火) 06:01
ブリトー、キムチは横山の勤め先の食材で是非!>ブリだし、キムチだし。
料理屋の主人夫妻にハセガー・クララのバッテリーとか(もはやギャグ)。
お鏡は広島家の鏡でいいよ、もう(w
(’。’)はどうしよ・・・。以前こういう話が出たとき、クラスの美少女って設定になってたが。
とにかくすぐ泣く役きぼん。
アキヒロ犬拾ってくるとかそういう設定できないかな?嶋愛犬家だから犬=嶋で(w
あと、キャラたって無いのは皆アキヒロのクラスメートや先生とかにする・・・。
無理矢理くさいけど。

76 :他球団ファソ:2001/07/31(火) 09:25
真顔で読めんかった・・・(w
すげえおもしろかったっス!
これからもがんがってくださ〜い

77 :64:2001/07/31(火) 10:20
いやー楽しかったです
粗い・・・たかがあんこ餅でそこまで(w

わしは助清さんみたいにうまく書けるかわからんので。
ネタ思いついたら書きますが
広島に来るのは応援?だとしたらがんがって〜

78 :22:2001/07/31(火) 13:27
おもろー!!!!(w
ガンガレー

79 :75@設定追加:2001/07/31(火) 18:52
ハセガーの愛人ににキムピン・小畑。2軍捕手だし。
亭主の女癖(と女の趣味)が悪くて困ってるクララ・・・なんてどうよ。

80 :代打名無し:2001/07/31(火) 22:13
(’。’)はひとつ幸薄そうな役で。
建てチーム内でのポジションがいまひとつ不明なので
どうしたらいいのか・・・。
年は住職の一つ下なんだけどね。

81 :代打名無し:2001/07/31(火) 22:17
あ、今選手名鑑見たら、趣味・ゴルフ&水泳だってさ。>(’。’)

泳げるんだね・・・

82 :ぁあああああ@助:2001/07/31(火) 22:19
広島逝くのやんなったよ。勘弁してくれよー(涙
やっぱ行く直前にラジオなんかつけるんじゃなかったよ・・・(号泣

ま、そうはいっても今すぐもう逝かなきゃならんので、なるべく
試合前のマータリ気分だった気持ちを思い出しながらレスを・・・。

>>75
設定いろいろと考えてくれてありがとう(^^)
ブリトー、キムチ、嶋の犬使わせていただきます。
それとハセガーの小料理屋の若旦那ね。これも設定固めやした。
割といい役になったと思うよ。
クララ、キムピン、小畑。うーん、今回の話のノリだと選手の女役は
内容とずれてしまう危険性があるかもしれんのですよ。できたら
男役で何かいい案ありませんか?
でもクララはハセガーを助ける人みたいな位置に置こうとは思うてます。

そんじゃ続きは4日の日に。おらがあぼーんしてたら許してちょ・・・(涙

83 :代打名無し:2001/07/31(火) 22:21
>>81
>泳げるんだね・・・

なんかワラタ
イチローは泳げないらしいけど

84 :代打名無し:2001/07/31(火) 22:29
体操選手は泳ぎが下手とか聞いた
使う筋肉が違うんだろうかね

85 :代打名無し:2001/08/01(水) 03:03
>>83
清原とか西口も泳げないらしいね。
何でも体脂肪が少なすぎて水に浮かないとか。イチローもその口だろう。
建・・・確かにプールとかで泳げなくてもがいてそうなイメージが(w

86 :代打名無し:2001/08/01(水) 03:31
>>80
建、チーム内だと仲良いのはキムチ、河豚辺り・・・どっちも食材じゃねぇか(w
病弱で借金取りに責め立てられてる貧乏長屋の住人とかどうかなぁ。
ただ、お約束の孝行娘(息子)が欲しいとこだけどそれが思いつかん・・・。

87 :代打名無し:2001/08/01(水) 08:21
建、プールで泳ぐともなく浮かんでそうだ。

しかしC投手陣の中でひそかにもっとも丈夫な人間だと思うのに
この病弱系のイメージはなんなんだろう(w
地味な着物着て正座してそうな。

88 :代打名無し:2001/08/01(水) 10:02
小間物屋の若旦那(w 着物着て地味にやってそう

89 :75:2001/08/01(水) 18:33
それではクララ・キムピン・小畑は使用人で、クララが使用人のまとめ役とかはいかが?
・・・ヲタくさくなるわな、女役は(藁。その辺考えなくてスマソ・・・。
>>86 孝行息子甲斐たんは?育ちイイっぽいし・・・。ダメか(藁

90 : :2001/08/01(水) 18:56
西山堂は従業員いないの?
薫子さんと二人で切り盛りしてるのかな

91 :64:2001/08/01(水) 22:22
今日よく見直してみたんだけど、戦前とか昭和30年代とかすっとばして
読んでて、自分の中で江戸時代くらいのイメージを作ってしまっていた(汗
ということで、自分が提案した福地→飛脚は時代にあわないから、
走って届けに来る郵便局員あたりに変更してください(w

ちょこっと番外編書いてたのに設定が江戸だから全部書き換え。鬱。

92 :(丶`_ゝ´) :2001/08/01(水) 22:41
さがりすぎじゃコラ

93 : :2001/08/02(木) 19:38
助清さん・・・おいたわしや

94 :消えちまうよ:2001/08/03(金) 01:02
(丶`_ゝ´)

95 :(・ ε ・):2001/08/03(金) 19:18
ボクもあげよっと

96 : :2001/08/04(土) 03:23
助清さんのお帰りまで保全上げ。

97 :64:2001/08/04(土) 13:24
助清さんは最近ウヒョスレに来られてた遠征人だろうか?
帰ってこられるだろうからあげておく。

番外編考える時間がない・・・途中まで書いたのに

98 :(・ ε ・):2001/08/04(土) 22:23
後半戦初勝利age

99 :広島家の人々9:2001/08/05(日) 00:58
カラっとさわやかな初夏の風が、校舎をかけめぐる。
「どうだ、久しぶりに。今日ぐらい時間があるんだろ?」
(ウ)兵動は、学校の備品棚からぼろぼろのグローブを輝裕に投げ渡した。
輝裕がパッと輝いた笑顔に変わる。二人はそのまま運動場に飛び出して
キャッチボールをはじめた。
「いいよなぁ、こうやってる時が一番何も考えなくていいよ・・・。」
「うん、そうだね。」
元気よく答えた輝裕だったが、屈託なく笑っているように見えた兵動に、一瞬
どこか翳りの色が浮かんだのを見逃すことはなかった。
「兵動・・・。」
ボールを持つ輝裕の手が下におりた。兵動は何の反応も返さない。
「おっ、お前たち、またやってるな。」
「山崎先生!どうっすか、山崎先生も一緒にやりませんか〜!」
眼鏡に指をかけなおして面白そうに二人を見る教師の山崎に、兵動は手を
振った。兵動の誘いにのって山崎もグローブを持ち、運動場に出る。
「おい田村!おまえもこっちに来いよ!」
廊下をたまたま通りがかった田村に、今度は声をかける。兵動の誘いに
田村はしばらくの間たちどまって見ていたが、そのうちコクリとうなづいた。
「よぉし田村、おまえが先生の球を受けてみろ!兵動、お前はバットを持って
こい!」
(はぐらかされた・・・。)
バットをとりに行く途中、思いっきりズッこけ地面と衝突した兵動の後姿を
何ともいえない気持ちで輝裕は見つめた。

100 :スマソ、今日はここまで(今回は横山登場直前編):2001/08/05(日) 01:03
どうも遅くなりまして・・・。今夜やっと広島から帰ってきました。
今日はかぷがみたいっすね(涙 おめでとー!おめでとー!
まぁ2、3日の試合でいいたいこともたくさんありますが、神宮の試合より
中日戦より鬱にならずに済んだということで。続きを書く気力は残っておりやした(^^;
ちょと今は遠征疲れでここまでなんすが、明日起きたらすぐ続きを書きやす。
(一応この出だし、横山登場とつながっておりやす・・・)

そんで設定の方っすね。まず(’。’)たんは、旅行中おらも考えて、賭博(サイコロで
半か丁か賭けるやつ)の、さらし巻いて片肌脱いでサイコロ扱う人、あれをやらせて
みようかと・・・。(くわしいことはわからんのでこれから調べます・・・。)孝行息子甲斐
はもうそのまま逝けます!設定つかわせてもらいます。(’。’)小間物屋の若旦那も
何とかなると思います。ありがとー。

>>85
はい、西山堂に従業員はいません(汗

>>64
江戸でもいいじゃないっすか。読みたいっすよ〜。楽しみにしています。
それとおらはウヒョスレ82(だっけ?もう忘れた)の大阪から青春18切符でいくよと書いた
もんだす。ウヒョスレ歴は去年の20あたりからだよ。

現在設定真っ白の選手(だいぶ減ったなぁ・・・)
背番号順に)山内、鶴田、ハセガー、廣瀬、カンエイ、ヨチキ、松本、佐竹、
お鏡、小山田、カーサ、ラド ヤング、島崎、サトヤス、栗原、末永、林、福良、
田村(彰)、伊与田 井生、矢野、酒井

101 :代打名無し@助:2001/08/05(日) 01:06
今日はかぷがみたいっすね(涙 おめでとー!おめでとー!

勝ったが抜けてた(鬱

102 : :2001/08/05(日) 01:29
助清さんお帰りなさい。お疲れさんでした。
(’。’)丁半博打のコロ師ですか?大丈夫なのかそこの賭場(w
意外な取り合わせですが楽しみにしてます。

103 :64:2001/08/05(日) 01:46
助清さんお帰りなさい〜。やっぱおもろいっす。
わしの書きかけはどうしたもんやら・・・。
設定をかえるのさえ忙しくてしてないけど、>>100のお言葉を
うけて、そのままいってみます。
いつあぷするかは神のみぞ知る、ですが。

104 :代打名無し:2001/08/05(日) 23:40
 他球団ファソだけど、このスレ萌え。
 助清さんも64さんも頑張ってください。
 楽しみにしてます。

105 :広島家の人々10:2001/08/06(月) 04:09
「ああ・・・、これは・・・・・・。」
佐々岡の爺は、畑のエンドウの苗のもとに駆け寄って、茎や葉の状態を確かめた。
「雨らしい雨も降らなかったからか・・・。」
博樹もショックを隠しきれず、とっさに近くに置いてあった水桶を手に取り、今にも
へたりそうに弱りきったエンドウに水をやろうとした。
「ダメです、博樹坊ちゃん!」
サッと佐々岡の爺は、柄杓を持った博樹の手の甲をしたたかに打った。水を含んだ
柄杓はそのまま地面に落ちた。
「こんな炎天下の時間に水をやると、蒸気と暑さでエンドウが完全に死んでしまいます!」
「あっ・・・。」
「こういう時は・・・博樹坊ちゃん、そこのザルを持ってきてください。」
佐々岡の爺は、にわとりのロペの糞が入ったザルを指差した。博樹が手渡すと、佐々岡の
爺は鍬で慎重にエンドウの周りの土をけずり、糞を入れ、もう一度土を盛り返した。
「これで後は・・・」
エンドウがしがみつくことも出来なかった竹の支柱に、やさしく佐々岡の爺は茎を巻きつか
せてあげた。そして柴と藁で簡単な日よけを作ってやる。
「夕方、またあらためて水にやりにここに来ましょう。」
「爺・・・。」
博樹は頭の下がる思いでうつむき、エンドウの苗を見つめた。

106 :広島家の人々11:2001/08/06(月) 04:10
しかし今年は異常気象である。まだ本格的な夏を迎える前に、既に気候は真夏の様相を
呈している。そして、このところまったく雨の降ったためしがない。
博樹は丘の畑の下を流れる小川を見た。水量が例年に比べ半分以下に落ちている。
今はまだ米の収穫は見込める。だがこのまま雨が降らなかったら・・・。
ふもとの小さな畑を耕している小作農たちは、既にその危惧を覚悟していた。かろうじて川
の流れを保っている小川を前に力なく座り込んでいる。いたたまれない気持ちで博樹は、声
をかけた。本来ならムラの本家であり、庄屋である広島家がみなを守る立場であった。しかし
今ではその広島家が小作農一歩手前であり、自分たちの生活を保つのに精一杯の状態だっ
た。それも今年の今年の取れ高次第では広島家もどうなるかわからない。
「いいんですよ・・・。」
小作農のひとりサトヒロが、いたわるように博樹に返事をかえした。
「わしらはこの盆までだともう覚悟してますけぇ。」
「・・・・・・。」
「これで雨が降ったとしても、蛇の生殺し・・・いつかはこんな運命になることはわかっておった
けぇのう。」
別の小作農サトヤスがあきらめたように言葉をかえす。
「しかし博樹坊ちゃん、夏の祭りはいつも通り盛大にやりましょうや。」
また別の小作農島崎の言葉に、とんでもないと博樹は身体を震わせてブルブル首を振った。
「いんにゃ、これもワシらの村の意地ですわ。邪毘屋にワシらの最後の意地を見せつけてやる
んですわ。」
「だから広島さんのところだけは、邪毘屋には屈さないで欲しい・・・ワシらの村を守るためにも・・・。」
「皆さんがた・・・。」
博樹は返事を返すことができなかった。気遣うように声をかけた佐々岡の爺に、無言で小作農たちを
それぞれの家まで送るように腕にすがって頼むと、誰もいなくなった小川のふちに座り込んだ。
水面にうつる博樹の顔は涙で濡れていた。自分の力の不甲斐なさが許せなかった。
一度借金の味を覚えてしまった農家の崩壊は、あっという間にやってくる。最初はなんとか返せるものだ
と思った債務は1年も経たぬうちに膨大にふくれ上がる。そしてその年の収穫次第で家や田畑を売り
渡す小作農に落ちぶれ、新たな借金を背負わされる。そして借金が当たり前になった生活で食べるもの
も、日々必要なものも手に入れられず、自分たちの娘を売らなければならなくなる。そして最後それでも
立ち行かなくなったとき、一家離散の運命をたどるようになる。ムラ単位で仕組まれた場合、それはムラ
崩壊を意味する。そして金はすべて高利貸に入っていくのだ。

107 :広島家の人々12:2001/08/06(月) 04:11
その頃、貴哉は浜辺で潮干狩りをしていた。
「・・・・・・このくらいで大丈夫かな。」
山のように貝が入ったブリキのばけつを見て、満足そうに貴哉は立ち上がった。そこへ
プォッ、プォー
浜辺から少し離れた港に、小さな船が帰港してきた。
「あっ!」
貴哉はバケツの取っ手を握ると、港に向かって駆け出していった。
港では、漁師の町田と浅井が船から取れたての魚を次から次へと降ろしていた。黙って貴哉はバケツを
持ったまま、その光景を見ていた。
「おお!もうしばらくしたらお前ん家のところへ行くからな。」
町田が貴哉の姿に気づいて声をかける。貴哉はコクンとうなずいた。

108 :広島家の人々13:2001/08/06(月) 04:12
「ああ、やっと帰ってきた帰ってきた。探していたんですよ、はい、これ広島さん家に郵便。」
小脇にバックを下げた配達員の福地から、貴哉は一枚のハガキを受け取った。
「竜士兄さんからだ!」
貴哉は家に向かって走って戸を開けた。
「・・・・・・。」
「誰もいないなぁ。」
後ろからヒョイと浅井が家の中をのぞき込む。
「ええよ、どっちにしろ早く仕込みをした方がいいから、あがらせてもらうよ。いいだろう貴哉?」
人のよさそうな笑顔で町田が貴哉に尋ねる。うんと貴哉は返事をした。
「じゃあ俺も手伝うか。」
袖をまくりあげて、浅井も台所へ向かおうとするところを貴哉の手が浅井の上着のすそをしっかりと握っていた。
「な、なんだ?」
貴哉は浅井の上着のすそを握ったまま、裏庭まで浅井を引っ張っていく。裏庭の桶には河豚がいた。
「・・・・・・これ、もう食べれるかな。」
浅井は河豚の尻尾をつまみあげた。河豚はイヤそうにビチッビチッと左右に身体を揺らす。
「んー、まだ痩せてるなぁ。もう少し太らせないと食べるところがないぞ。」
「・・・そうなんだ。」
貴哉はひどくがっかりした表情でうなだれた。浅井はつまみあげた河豚と貴哉を見比べた。
「そうだな。こいつを食べたいなら貴哉にこれをやるよ。」
浅井は親指ほどの小瓶をポケットから取り出した。
「これは漁師仲間からもらった濠州産の秘蔵のえさだ。一口でも食わせたらこいつなんかブクブク太るぞ」
「ホントに!」
貴哉は目を輝かせた。河豚は不気味な小瓶を目の前に突き出され、またイヤそうにビチビチ身体を左右に
揺らした。

109 :“承”に入ってきたかな:2001/08/06(月) 04:28
今のうちに謝っておくっす。いつものネタに比べて今回のはシリアスと
ギャグが5:5の割合です。ギャグになりきらん部分もあるかと思いやすが
なんとかサラリと読めるよう努力してみます(汗
しかし、いまさらながら最初の神さんの5人の設定うまいと思う!!
まじ、ストーリー作りやすいですよ。

横山の登場はまだ時間かかるか・・・。

110 : :2001/08/06(月) 06:03
こいつのIP晒してもいいだろ?犯罪行為だぜ?
このスレからついに逮捕者が出るな。

111 : :2001/08/06(月) 19:50
(’。’)「・・・ボクの出番は?」

112 :しまったあああ:2001/08/06(月) 19:51
さげるよ

113 : :2001/08/06(月) 23:13
キャスティングが(・∀・)イイ!!

114 :代打名無し:2001/08/07(火) 00:15
じゃあ河豚が見事太った暁には喰われちまうのか?
貴哉は何故河豚に執着するのか・・・

115 : :2001/08/07(火) 00:25
河豚はコアラを抱っこできない身体になってしまわれた・・・。

116 :広島家の人々14:2001/08/07(火) 01:33
日が西に傾き、山の向こうへ消えようとしている。
景色が赤く染まり、ささやかな風に揺られながら、輝裕は背負い籠をしょって、いつもの金本寺からの帰り道
を歩いていた。
金本寺では一月後にせまった夏祭りに向けて、また知憲住職がよからぬことを考えて、貴浩と共にその
準備に追われていた。
「チビ、祭りの日はお前も手伝え!」
一体何をしでかすのやら。子供のように夢中になって準備に狂奔する知憲住職に、輝裕は苦笑するほか
なかった。
(夏祭りか・・・。)
夏祭りからお盆にかけて、遠くへ丁稚奉公に出かけていた者たちも「やぶ入り」といい、束の間故郷に帰るこ
とができる。
「今年こそ・・・今年こそ竜士兄さんに会えるかな・・・。」

丘の上では、博樹が何度も小川から水を汲んでは、畑の作物に水をやっていた。佐々岡の爺の手当てが良
かったか、しなだれていたエンドウも少し力を取り戻しているように見える。博樹は丁寧に柄杓で汲んだ水を
エンドウの根元に注いでやった。

輝裕の耳に、もの悲しいクラリネットと太鼓の音色が聞こえてきた。輝裕は顔を上げた。
「あ・・・!」
通りの向こうから、色とりどりの風船をもった陽気な外人のピエロが、クラリネットを吹く団員らと共に
おどけながらやってくる。
「サーカスだ!」
ピエロは、ほがらかに大仰な手振りで通りの子供たちに風船とチラシを渡していく。
ピエロは輝裕の元にやってきた。
「坊や、あなたにも風船をアゲマース。」
坊やと呼ばれたことには、ちとムッときたが輝裕はピエロに薦められるまま、ひとつの風船を受け取った。
風船は普通のタイプと違い、細長かった。そして風船に描かれたエディの文字とピエロの顔マーク。
「エディ・・・エディっていうの?」
ピエロはニッコリ笑顔でうなずくと、そのまま団員と共に通りの先へと去っていく。
夢物語でも見るように、輝裕は赤い風船を握ったまま一行を見送っていった。

117 :スマソ、今日はここまで:2001/08/07(火) 01:39
横山登場まで書きたかったけど・・・スマソ。

>>111
まだ結構先の予定なんす・・・。でも、少し早めに一度登場させてみました。
明日か明後日あたり初登場の予定れす。

>>114
74さんの予想がいいとこついてますで、それで河豚の運命を想像して
みてくんさい(^^;

118 :代打名無し:2001/08/07(火) 02:12
今年こそって・・・・(w
そんなに会ってないのか?!輝裕そしてピエロになってるエディー(w
オモロイ

119 : :2001/08/07(火) 08:02
こいつのIP晒してもいいだろ?犯罪行為だぜ?
このスレからついに逮捕者が出るな。

120 :代打名無し:2001/08/07(火) 21:35
(’。’)ヤター

121 :代打名無し:2001/08/07(火) 21:40
>>120
はいはい、嬉しいのは分かるけど下げまチョウね〜

122 :広島家の人々15:2001/08/08(水) 00:56
「あれあれ、2人ともこっちに帰ってきてたんですか。」
ムラの小作農たちをそれぞれ家に送った佐々岡の爺は、広島家の台所で夕食まで作ってくれている
町田と浅井の姿を見て、目を丸くした。
「やあ、勝手にあがらせてもらってるよ。」
「爺、町田さんと浅井さんがこんなにも魚を持ってきてくれたよ。」
貴哉がうれしそうに、綺麗に下ごしらえされた魚の樽を指差して佐々岡の爺に報告する。佐々岡の爺も
穏やかな笑みを浮かべて一礼すると、裏の納戸から白米の袋を持ってきた。
「お、すまんな。毎度毎度・・・」
「いえいえ、おたがいさまですから・・・。」
貧乏な農家は、こうして物々交換で何とか日々のやり繰りをする。
「そういえば、長男とチビはどこ行ったんだ。まだ帰ってきてないのか。」
「輝裕坊ちゃんはそろそろ学校からお戻りになる頃かと思いますが、博樹坊ちゃんは・・・。」
言いかけて佐々岡の爺の言葉が止まった。小川のそばでの小作農たちとの会話。あのときの博樹の
落ち込みようはただごとではなかった。家のことが心配で小作農たちを送った後、そのまま家に戻った
が、やはり一度畑に戻るべきだったか。
ガラッ
そのとき、水桶を持った博樹が玄関の戸を開けた。佐々岡の爺の心配に反して、思ったより晴れやかな
顔をしている。
「博樹兄さん、竜士兄さんからハガキが届いていたよ!」
貴哉がめずらしく元気よく博樹に竜士からのハガキを手渡す。ハガキの内容を見た博樹はニッコリ笑った。
そのとき胸元のシャツから茶色い封筒がチラッと顔をのぞかせた。そして何十枚もの札の束。
「いつもいろいろありがとうございます。作ってもらいながらなんですが、今日は一緒にこちらで食べて
いってください。」
町田たちに軽く会釈して、博樹は奥の部屋へ入っていく。あわてて佐々岡の爺も後を追いかけていった。

123 :広島家の人々16:2001/08/08(水) 01:01
「ふふ、この風船どうしよ。」
エディの顔が描かれた赤い風船を見上げながら、輝裕はウキウキとした気分で家にたどり着いた。
このまま玄関の戸を開けてみんなに見せるだけなのは面白くない。もっとみんなが驚くようなことは出来な
いか。輝裕は庭を見回した。にわとりのロペの小屋の上に広島家を見下ろすように大きな桜の木がある。
そうだ、その枝にこの赤い風船を巻きつけよう。
輝裕は裏庭にまわり、桜の木に登るためのハシゴを探した。
「輝裕・・・・・・」
輝裕は身体をピタッととめた。壁をはさんだ奥の部屋から博樹と佐々岡の爺の話す声がする。輝裕はその
まま壁に耳をつけた。
「・・・・・・だな、よそでは輝裕と同じくらいの娘が借金のために売られていく。ここで無理をしてはいけないこ
とはわかっている。」
「だったら、なぜ今そのお金を・・・。」
「俺のささやかな夢なんだ。兄弟4人俺も含めて誰も進学することができなかった。でも輝裕には可能性が
ある。せめてあいつだけでも俺は進学させてやりたいんだ。今日、正式に大下先生から進学の話があった。
学費のことを気にせず、あいつには勉強に専念して欲しい。だから・・・。」
佐々岡の爺は、博樹がどこかムキになっていないか気になった。
「大丈夫だ。竜士ももうすぐここに戻ってくるというし、何とか5分5分で夏の盆は乗り越えれる。」
博樹は笑顔で佐々岡の爺を安心させようとした。
輝裕の手が震えた。壁に身体を預けたまま一歩も動くことができなかった。風船が輝裕の手から離れていく。
まったくかまうこともなく、風船はそのまま空中に高く飛んでいった。

今日は横山登場まで書き上げますだ。でも書いててドキドキもんです。予想よりシリアスの部分が多くて・・・
カラッとしたギャグを希望したひと、ほんとうにスマソ・・・。

124 : :2001/08/08(水) 01:18
おおー、なんだか続きがドキドキしますな。
横竜は次ですか。
楽しみっす。

125 :広島家の人々17:2001/08/08(水) 02:17
うだるような暑さが続く。勉強にも身が入らず、輝裕はイラ立ち半分投げつけるように教科書を閉じた。
隣の席の(ウ)兵動はいない。いや、輝裕を含め数人の生徒しか教室には誰も残っていなかった。
気持ちを切り替えようと輝裕は木枠の窓に向かい、手すりに手をかけた。
暑さのためか、炎天下にさらされた運動場が揺らいで見える。そしてその先の木立の茂みには・・・
「!」
輝裕は窓を飛び越え、木立に向かって走っていった。
「兵動!」
いつも通り白いシャツに学生ズボン姿の兵動が、あぐらをかいてそこに座っていた。しかし、いつもと様子
が違う。輝裕は兵動が片手に握っている酒瓶をすかさず取り上げた。
「ああ、こんな芋焼酎なんか・・・。」
「ぁあ?」
しかし、すっかりできあがっている兵動は、輝裕の非難の声も意に介さず、上に向かって笑っている。
輝裕も酒瓶を持ったまま黙って兵動の様子を見ていた。
「輝裕、これから見世物小屋に遊びに行かないか?」
「見世物小屋?」
「そ、見世物小屋。今この街にやってきてるんだ。」
輝裕の脳裏に、あのピエロと踊子たちの姿が蘇った。兵動は笑いをこらえるように輝裕の顔を見上げる。
輝裕はうなずいた。
「よぉーし、決まった!」
兵動は陽気に大声を上げると、スクっと立ち上がりそのまま輝裕の手首を強くつかんだ。
「えっ?」
そして輝裕に戸惑う間も与えず、そのまま駆け出していった。

126 :広島家の人々18:2001/08/08(水) 03:51
どこまで走っていっただろうか。いつまでたっても目的の見世物小屋に辿り着かない。それどころか
見たこともない賑やかな街中へと連れられていく。
「兵動・・・!」
不安になって輝裕は兵動に声をかけた。
「んん?」
しかし我関せず、兵動はぐいぐいと輝裕の手を引っ張り、走っていく。
だんだん日が西に翳っていく。そして周りが赤い提灯と脂粉の匂いにつつまれた光景へと変わっていく。
「ちょちょちょちょっと、兵動ー!」
輝裕はあわてて兵動から腕をもぎとろうとした。しかしガッチリとつかんだ兵動の手はビクともしない。
もう一度輝裕は兵動の手から逃れようと抵抗をこころみようとした。そのとき横を向いた視線の先に、
遊郭の建物のわきに寄りかかり煙草を吸っている田村の姿が映った。
「兵動!な、なんであんなところに田村がー!」
「さあ、あそこでなじみの女でも待ってんじゃねーの?」
「はぁ?」
輝裕の頭の中が混乱してきた。兵動は意に介さず先へ引っ張っていく。引きずられるように走っていた
輝裕の視界に赤い提灯と格子の先でしなだれた姿の女郎が入っていく。大きくはだけられた赤い衿に
白い首筋、胸元、そして白い足首からチラッとのぞかせる朱色の湯文字の裾。無理に白く化粧をほどこ
した顔はまだあどけなく・・・
ズキーンと輝裕の胸の奥がなった。博樹の言葉がよみがえる。
(よそでは輝裕と同じくらいの娘が借金のために売られていく・・・・・)
輝裕の力が抜けた。
「そうだよ・・・。」
うわごとのように輝裕はつぶやいた。
「もしかしたら、ボクが女だったら、ほんとうはあんな風になっていたかもしれないんだ・・・。」
ボーッと格子を見つめながら、輝裕は兵動の勢いにおされるまま流されていった。
「さあ、ついたぁ!」
ふと、兵動が立ち止まった。輝裕は建物を見上げた。兵動はぜいぜい息を吐いて呼吸を整えている。
テント小屋のような建物に横文字で書かれた看板が立てかけられている。輝裕は右からその文字を
読んでいった。
「す・と・り・つ・ぷ・・・」
その時だった。
「ちくしょー!」
大きな声と共に、白いシルクハットに白い背広をきた青年がステッキを投げ捨て、大仰に拳を地面に
叩きくやしがる光景が目に入った。
「サギだ!サギだ!ここが、ここが出てなくて何がストリップだぁ!」
何度も両手で胸を大きく表現し、また地団駄踏んでくやしがる青年を見て、輝裕は目を大きくした。
「竜士兄さん!」

「うっ・・・。」
大酒のあげく長時間走りつづけた兵動は、いきなりやってきたむかつきに通りの脇の溝でつっぷ
し吐いていた。

それではおやすみ・・・(汗

127 : :2001/08/08(水) 04:00
助清さんお疲れさまです。
・・って横山、突っ込みどころ満載ですな。何となく予想はしてたけど。
とりあえず白いスーツにシルクハットなんて何処で手に入れたんだよ、と突っ込んでおく(w

128 : :2001/08/08(水) 07:55
こいつのIP晒してもいいだろ?犯罪行為だぜ?
このスレからついに逮捕者が出るな。

129 :  :2001/08/08(水) 09:19
よ、横山・・・・兵動までヤサグレちゃって・・・

130 : :2001/08/08(水) 13:17
助清さん楽しませていただきました(w
ラストのウ兵には泣かされました・・・

横竜の高級なんだか安っぽいんだか分からない服装に萌え。
やはりこの世界でもオパーイ星人(w

131 : :2001/08/08(水) 23:04
サルベージ

132 :  :2001/08/08(水) 23:07
さげさげ

133 :64:2001/08/09(木) 00:16
久しぶりに来たら話がすすんでておもろい!
助清さんがんがっておくれ〜。
自分のはまた書き始めたんだけど、先日ある程度構想を書いた紙を
捨ててしまって一から書いています(鬱
つるたん復帰記念で出演予定(w

134 :どうでもいいけど:2001/08/09(木) 21:34
>「サギだ!サギだ!ここが、ここが出てなくて何がストリップだぁ!」

チチ出さなかったので怒ったのか、全然出っ張ってなかったから怒ったのか
どっちなんだ横山…

135 :河内・・・@助:2001/08/09(木) 21:48
まだすぐに続きは書けんやが、スレが400過ぎたんで
一度あげときやす。(なんか400過ぎると圧縮対象にされてしまうそうで・・・)

>>134
どっちとも好きなように受け取ってくんさい(^^;

>>64
設定大変でしょ(^^; 細かく設定作らんと後で苦労するんで・・・(鬱
自分もストーリーの種まきに取りこぼしがないか、ハラハラドキドキです。
つるたん!!いいなぁ設定作れたんだ。

136 :代打名無し:2001/08/09(木) 21:50
sage入れたまんまだった(鬱

137 :広島家の人々19:2001/08/10(金) 01:41
博樹はもう一度、壁の振り子時計を見た。時刻はとっくに夜9時を過ぎている。
「今まで、こんなこと一度もなかったのに一体・・・。」
佐々岡の爺もオロオロと何度も家の中と外を行ったり来たりしている。
背負い籠と勉強道具を持った貴哉が、走って家に戻ってきた。
「どうだった!」
博樹が立ち上がった。貴哉は首を横に振った。
「・・・金本寺にも今日は立ち寄っていないって貴浩兄さんが。それにこの背負い籠と教科書・・・
学校に置きっぱなしになっていた・・・。」
「・・・どうします?あと1時間ほど待ってまだ輝裕坊ちゃんが帰ってこなかったら、警察に・・・。」
博樹はゴム草履をはいた。そして玄関の戸を開け、外にでる。佐々岡の爺と貴哉も後に続く。
「・・・。博樹兄さん、やっぱり警察に行ってこようか。」
暗闇の夜道に何の反応もない。博樹は腕組みをした。貴哉は目をこらして夜道の先を見通そうと
とした。
「あっ・・・。」
小さな明かりとともに、調子のはずれた鼻歌が3人の耳に入ってくる。
「竜士兄さん!」「竜士!」「竜士坊ちゃん!」
ステッキを肩にかけ、ほろ酔い気分でやってきた竜士だった。そして後ろからシルクハットを深くかぶり
ちょこちょこ後をついていく輝裕の姿が。

138 :広島家の人々20:2001/08/10(金) 01:42
「!」
「お、ぉおおおーー!」
気色ばった3人に、竜士はおおげさに驚いてみせた。後ろの輝裕は顔を赤くしてうつむく。
「な、なに、偶然輝裕と帰り道で出会って一緒にいろんなところに出かけていったんだよ。」
貴哉が無言で、背負い籠と教科書を前に掲げる。
「あ・・・・・・。」
竜士の言い訳がとまった。
「ま、まあ、いいじゃないの。俺がこうしてちゃんと連れて帰ってきたんだからよ。」
ぽんぽん力強くシルクハットの輝裕の頭を叩き、竜士は何とかごまかそうとする。
3人もこれ以上追及することをやめた。
「竜士兄さん、お土産は?」
「お、お土産?あ、それは・・・あ、あとでな。」
貴哉の言葉もかわし、竜士は何事もなかったように家の中に入っていく。
シルクハットをかぶったままうつむいていた輝裕が、そぉっと帽子をとった。
他の家族はみな既に家の中に入っている。輝裕は大きく深呼吸をした。そして気持ちを落着かせてから
ゆっくりと自分も家の中に入っていった。

139 :広島家の人々21:2001/08/10(金) 01:43
夕食ならぬ夜食は、不意に帰ってきた竜士の存在で無理矢理4人分から5人分へ量がわけられた。
「ふぁー、腹が減ったな・・・。」
まだ朝も明けきらぬ頃、竜士はガサゴソ布団から抜けだし、おざなりの自分のカバンへ這っていった。
「土産・・・土産・・・。ちっ、困ったなぁ・・・。」
土産の代わりになりそうなものが何もない。竜士は台所を見回した。
「そいじゃあ、せめて朝食でも作って・・・。」
竜士は靴を履いて、土間の台所に降りた。久しぶりの我が家でどこに何の材料があるのかまったく見当が
つかない。竜士はあたりをきょろきょろ見回した。
ぽちゃーん
裏庭から小さな水音がした。
「なんだ?」
竜士は土間から裏庭へ行く戸を開けた。裏庭には桶があった。竜士は桶を覗き込んだ。
ニヤーッと竜士は笑った。

ぷぅ〜んとおいしい匂いに誘われて、兄弟たちは目が覚めた。いつの間にか土間のすぐ隣の茶の間に、
整然と朝食が並べられている。土間にいる竜士はニッコリ笑顔で兄弟たちを迎えた。
「これ、お前が作ったのか・・・?」
博樹の質問に、竜士は自慢気に大きくうなずく。ちゃぶ台の上には朝食に似つかわしくない刺身までのせて
あった。
「さすが竜士坊ちゃん。」
昨夜とはうってかわって豪華な朝食に、兄弟たちは喜んで食卓を囲んだ。刺身は不思議な味がした。
「これ、なんていう魚なの、竜士兄さん。」
初めて食べる味に、首をかしげながら輝裕が尋ねた。
「ぁあ、これは・・・」
そのとき突然貴哉が立ち上がった。あわてて土間に駆け下り、見覚えある桶を発見すると、次に桶を持ったまま
裏庭に走っていく。裏庭には桶は・・・河豚はいなかった。
「ぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああ。」
一時、ぷくぅと頬をふくらました後だった。貴哉の絶叫が悲しく広島家の家屋を揺らした。

140 :代打名無し:2001/08/10(金) 01:46
つ、ついに|`_ゝ´|の河豚に対する執着の理由が明らかに!?

141 :64:2001/08/10(金) 02:13
ああああ竜士てめぇ!河豚をかえせ!
この時間にきてみたらあぷされててうれしかったっす。
助清さんがんがっとる…自分のはあまりすすんでません(鬱

今日の試合の結果で貴哉が2軍におちるっぽいですが、
この話にはシンクロしないですよね?

142 :代打名無し@助:2001/08/10(金) 02:21
なかなか(’。’)登場まで話が進まない。テンポ遅いかも・・・(鬱
んでも、やっと横山登場まで辿り着きました。これで河内と河豚のエピソード(実はあんまり大したことないんだよ(^^; )
をちょっと書いた後、前半決起集会につながるネタ、そして8連敗(涙 ネタへと続いていきます。

問題は借金です・・・。借金問題で兄弟の心がだんだんバラバラになってしまう。ここでまた一挙に登場人物が
増えます。だいたい兄弟1人につき関わりの深い人物が2、3人登場して話が続いていくと。ストーリーの鍵は
粗いさんが握ってるのかな・・・?それとも横山かな。まだこの辺は迷ってます。(でも多分粗いさんにすると思ふ)

あっ、それと広島から帰ってずっと実家にいたもんでネット接続環境最悪で(涙 ウヒョスレも実況板もほとんど参加
できなったんすが、今日夜には東京に戻りやす♪これでかぷの資料も揃うし、もっと楽に書けそうっす。
さて次は11日のハマ戦か・・・。

>>64
あっ、どうしよ・・・。シンクロするかもしれないし、関係ないかもしれない。ストーリーの随分先を明かすと、
河内は家出する予定だけど・・・。(別に河豚ショックじゃないよ(^^; )

143 :(・ ε ・):2001/08/10(金) 05:14
前田さん出る?助清さ〜ん

144 : :2001/08/10(金) 08:08
河豚が食われてしまった・・・・・・。

145 : :2001/08/10(金) 11:02
 
 (’。’) ワクワク

146 :(・ ε ・) :2001/08/10(金) 12:19
僕が一人でビックレッドマシーンだよね。
お兄ちゃん。

147 :(‘ ε ’) :2001/08/10(金) 17:49
俺がストーンコールドだモナ

148 :(丶`_ゝ´) :2001/08/11(土) 09:14
ロック様だ

149 : :2001/08/11(土) 22:45
萎え萎え

150 :あぼーん@助:2001/08/11(土) 23:57
ごめん、立ち直るまで少し時間ちょーだい・・・

151 : :2001/08/12(日) 00:41
ムリもない・・・
普通負けるか? 8点差だよ?

152 :代打名無し:2001/08/12(日) 12:27
(’。’)期待age

153 :代打名無し:2001/08/12(日) 13:08
(丶`_ゝ´) 「建さん、sageてどうするんですか?

154 : :2001/08/12(日) 13:10
まだカタワに期待するやつがいるのか。粘着だな

155 : :2001/08/13(月) 00:32


156 :代打名無し:2001/08/13(月) 02:16
(’。’)スケサーン

157 :代打名無し:2001/08/13(月) 16:36
(’。’)「カク...なんでもないです...

158 :話題の古いFOX契約者:2001/08/13(月) 20:56
赤い処刑マシーン、冷石の奥さんのストーカーやっていたね。

159 :64:2001/08/13(月) 23:30
なかなか書けないage

160 :遅くなってスマソ@助:2001/08/14(火) 02:12
たまった過去ログを整理してたら・・・。今から書きますけ。

>(’。’)
ゴメソ待たせて。今夜中になんとかあぷするよ。でもまだ(’。’) たん
の出番まで逝かないんだよ(鬱

>>143(・ ε ・)
出るよ、隠れた広島家の用心棒で(w ちゃんと(・ ε ・) との
エピソードも用意しといたから。

過去ログはhttp://da1567.hoops.ne.jp/やす。ウヒョスレ煽りも更新
しやした。

161 :広島家の人々22:2001/08/14(火) 03:22
岩場から一本の釣り糸が垂れている。竿を持ったまだ少年っぽさの残る青年は
真剣なまなざしで海を見つめていた。貴哉だった。隣には例の桶が置いてある。
あの河豚は・・・あの河豚は・・・。
海を見つめながら、貴哉ははじめて河豚と出会った日を回想した。

竜士兄さんと貴浩兄さんがいなくなって、畑で精を出す佐々岡の爺や博樹兄さん
の他に食料を調達するのはボクの役目だった。

ギコチない手付きで貴哉は釣り糸を垂らし、食料の魚を得ようと努力した。
町田や浅井も釣りの極意を教えてくれた。だが・・・

ひっかかるのは、いつもあの河豚だった・・・。

道行く人はみな鼻で笑った。こんなん釣ってどうするんや。毒をもった河豚は、
とても食料品としては使えない。いつも割と器用で、要領よく物を手に入れられる
貴哉にとって、次から次へとまるで貴哉をバカにするかのように何匹釣れる河豚は
憎しみ以外の対象ではなかった。でも・・・

ある時、町田さんと浅井さんに教わったんだ。河豚も太った大きいのなら食べられ
るんだって・・・。

162 :広島家の人々23:2001/08/14(火) 03:23
貴哉は喜んだ。よし、それなら自分が河豚を育てて食料にしてやろう。貴哉は今
釣ったばかりの桶の中の河豚を、はじめていとおしそうに見つめた。なのに・・・

竜士兄さんのバカやろう・・・。ボクの夢をボクの楽しみを・・・!!

河豚を口にするときは自分が一人前になった証だと、貴哉はしみじみ味わって
食べるつもりだった。はじめて口にするその瞬間だけを貴哉は夢見てた。しかし・・・

不覚だった・・・。あの河豚だと気づいたのは食べ終えた後だった・・・(涙

味も覚えていない。まだまだ自分は未熟なのだ。そう通告されたような気がした。
釣り糸がクイクイッと動いた。貴哉はサッと竿をあげた。
ピチャッと河豚が岩場に打ち上げられた。
「・・・・・・・・・。」
貴哉はだまって河豚をじーっと見つめた。隣の桶を取り寄せる。釣り針から河豚を
放し、桶の中に入れる。
「・・・・・・・・・。」
スクッと貴哉は立ち上がった。そして無言で無表情のまま、大事そうに桶を抱えて
帰りの家路にと向かっていった。


続きはまた明日・・・

163 : :2001/08/14(火) 11:01
ここも赤いね…

164 :代打名無し:2001/08/14(火) 11:50
アオリも助さんだったんですね。
いつもお世話になってます。

165 :今日もある:2001/08/14(火) 13:35
レッドドワーフ号の再放送見た?

166 :代打名無し:2001/08/14(火) 23:16
(’。’) ・・・・・・・・・ クスン

167 :代打名無し:2001/08/15(水) 01:25
そいやブルゴーニュで魚の雨が・・・つーのは聞いたことある

168 :(‘ ε ’):2001/08/15(水) 14:29
(‘ ε ’)

169 :代打名無し:2001/08/15(水) 21:36
勝ったー

170 :64:2001/08/16(木) 00:36
やっとできそうだけど、助清さんの見ると(広島家含め過去の作品)
改めてすごい。あぷしていいのか迷うよ。
保全揚げ。

171 :代打名無し:2001/08/16(木) 00:39
>64さんぜひ!!(w

172 :代打@助:2001/08/16(木) 00:51
読みたいー!是非是非お願いしまーす!!

あぅ、おらのほうは遅れてスマソ。今夜あげられるかな・・・(鬱
(’。’)たんは二役で24から登場。あとはキムタク、嶋が初登場っす!

173 :64:2001/08/16(木) 01:26
キムタクファソとしては、待ってました!どんな役だろう…。
作品のほうはあとちょっと待ってください。完成次第あぷします…(怖

174 :64:2001/08/16(木) 02:52
こんな真夜中に駄作あぷ…広島家の人々番外編〜鶴田の恩返し

1
まだ夜も明けきらぬうちに、金本寺の見習い・貴浩は目を覚ました。知憲住職が目を覚ます
前に(しかし住職を起こすのも貴浩の仕事だ)寺の掃除が待っている。百数十年の歴史のあ
るこの寺は、十分な敷地の中にあるしっかりとした造りのもので、このあたりでは一際目を引
くものであった。だがそれ故に掃除には相当な労力と時間を要するのだ。別に毎日掃除なん
てしなくてもいいじゃん、と貴浩は思うのだが、果たしてそれを住職の前で口にすることができ
るだろうか?言ったところで貴浩は仏を祀ってあるはずのこの寺から地獄を見ることになるだ
ろう、ということくらいの予想はついていた。ただでさえ住職は容赦がない。「手加減などしお
ったら修行にならんわガッハッハ」と住職が輝裕に話していたのも陰で聞いていた。
「ハァ〜…掃除すっか」
溜息混じりに呟き、とりあえず貴浩は外の厠に向かった。モタモタしていたら日はすぐ昇る。
ふと、貴浩は厠の傍に何かが無造作に置いてあるのに気付いた。何気なく近づいてみると…
それは「何か」などという言葉では表現できない、紛れのない1人の人間なのであった。

175 :広島家番外編「鶴田の恩返し」2:2001/08/16(木) 02:53
知憲住職はいつもより随分早く起こされたことに相当不満ではあったが、貴浩にあたっている
暇はなかった。ブツブツ言いながらもテキパキと倒れていた男の介抱に急いだ。男の体には
あちこちに傷があり、ただことではないようではあったが、それは住職たちの知るところでは
ない。
男が目を覚ましたのはその日の、夕日が沈もうかとしている頃であった。住職は貴浩に粥を
作らせつつ、男に二、三声をかけた。男は鶴田といい、長年住み慣れた名古屋から西へ向か
っていたが、食べるものも歩く力も尽きてしまったらしい。
「このように見ず知らずの者にここまでしていただき、本当に申し訳ない。一晩寝たらまた出
発いたします」
「何を言う?お主のその傷ではまた同じことのくり返しだ。何をするにも体調を整えなされ。
ここにはいつまでいようと一向に構わぬぞ」
「…あの〜」
ふと後ろから貴浩が声をかける。粥のいい匂いとともに。住職は鶴田にその粥を食べ安静に
する様言いつけると、貴浩を引っ張り部屋の外へ出て行った。
「住職、粥持っていったときほかに聞きたいことがあったんですけどイテテ」
貴浩の一言で住職は足を止め、貴浩を放す。「何じゃ言うてみい」
「あの人の寝てる布団は僕のなんですけど、今日の僕の布団は…」
「そんなもんいらんだろ?いつもヘソ出して寝ておるくせに。それともあの怪我人から布団を
奪いとるか?仏につかえておきながらお前というやつは…」
といいながら、住職は腕を回す。
ああ、ここに仏がいるのなら、住職、貴方の暴力は真っ先に裁かれるべきです。
なんて言えるわけもなく、貴浩はただただ首を振り「寝れるなら床の上でも十分です〜」と
涙ながらに叫ぶしかないのであった。

176 :広島家番外編「鶴田の恩返し」3:2001/08/16(木) 02:54
鶴田がこの寺で世話になってから1ヶ月あまりが過ぎた。手厚い看護のおかげで、体の傷も
大分癒え、暇な時は寺の中を歩き回るようになった。住職はこの辺では信頼厚い人らしく、よ
く出かけている。弟子の貴浩は住職についていくことも多かったが、それ以外にも朝早くから
夜遅くまでいろんな仕事をこなしている。そして何より住職と貴浩のかけあいは非常に楽しか
った。一見すればイビリともとれそうな厳しい言葉や、あるいは実力行使も見られたが、見え
ないところで住職が貴浩に気を遣っているのも鶴田は何度か目撃していた。
布団を離れ、鶴田は廊下へと出た。寺から見下ろす集落は田畑がまじり小川も流れ、遠くには
海も見える。夕暮れ時に上がる煙は風呂を炊いているのか、夕食の準備をしているのか、とも
かくそんなのどかな情景がだんだん鶴田のお気に入りになっていた。
廊下を歩いていくと、大きな仏像がおいてあるお堂にたどりつく。ここでの精神集中が鶴田の
日課になっていた。この寺の仏像は面白い顔をしている。異国風のつくりをしたその顔には、
もみあげのあたりから生えた髭が顎をかいしてつながり、一本の線のようになっている。さらに
口の両脇からも一本ずつ、腹話術の人形の口の割れ目のような感じで髭が生えている。いつ
見ても吹き出してしまいそうになる顔であった。
お堂に入ろうとして、仏像の前で何かが動く気配を鶴田は感じた。薄暗くてよく見えなかったが、
よく見ると仏像の前に小柄で色黒な少年がちょこんと座っていた。

177 :広島家番外編「鶴田の恩返し」4:2001/08/16(木) 02:55
「ふうん、じゃあ貴浩兄ちゃんも人の役にたったんだね」
輝裕はちょっとホッとした。お気に入りの仏像に祈っている時に後ろに見知らぬ男が立っていた
のにはびっくりしたが、悲しげな表情の割に気さくでいい人らしい。むしろ「役に立たない」と住
職がいつも嘆いている自分の兄のお陰でこの人が元気になったと知り、ちょっと胸が熱くなった。
「博樹兄ちゃんに話したらきっと喜ぶよ。いつも心配してるんだ、すごく心配性だし」
「ああ、君のとこは兄弟が多いらしいな。何かお礼がしたいんだが…」
「いいよそんなの!ケガは治さないと後が大変だよ!うちの貴浩兄ちゃん、体が強いのしかとり
えがないから、もっとこきつかってあげてよ!」
と鶴田を突き飛ばした輝裕の袖は肩のところがほつれていて、広島家の経済状況が手にとって
わかるようだった。
「アイタタタタ…見かけによらず力があるなあ、坊や」
その時、山寺へつながる階段から豪快な笑い声と叫び声が聞こえてきた。
「あ、貴浩兄ちゃん帰ってきた!」

178 :広島家番外編「鶴田の恩返し」5:2001/08/16(木) 02:55
真っ暗な闇の中にポッと灯りがともっているのがわかる。鶴田がその近くまで来て障子を開ける
と、中にいたガタイのいい―知憲住職は西山堂のオハギをほおばっていたところであった。
あまりに急なことに住職はオハギを喉につまらせたが、何とかもちこたえ(一人だったらあぶない
ところだったであろう)ドラ焼やら団子やらが入った箱をしまうと鶴田と向き合う。
「そろそろ私も怪我が癒え、ここを離れねばなりません。しかしこのまま離れるのは非常に心苦しい。
お礼の品の一つでも作ろうと思っているのですが、私が部屋にいる間は決して中を覗かないでほし
いのです」
「……」
知憲住職は無言のまま、頭を下げ懇願する鶴田の姿を眺めた。そして、鶴田が来た時からずっと
頭の片隅にあった疑問を投げかけた。
「前々から気になっていたことだが、お主のような温厚な人間の体になぜそのようなたくさんの傷が
あるのか、私にはわからない。何があって、ここまできたんだ?」
鶴田は顔を下げたまま動かない。
「名古屋から来た、と言っていたがそれと何か関係でもあるのか?」
住職は問い詰めるが、鶴田は両手をつき頭を下げた姿勢のまま動こうとはしなかった。
「…まあ、ええことよ。人には誰にも喋りたくないこともあろう。だが、まだ体が完全な状態になった
わけではない。無理はするなよ。ほら、コレ持ってけ」
そう言って住職はドラ焼を三つ四つ、鶴田の手元に差し出したのだった。驚いた鶴田の表情を見て、
少し照れたのか住職はそっぽを向くと一言呟いた。
「いや、西山堂の餡は最近質が落ちて食えたもんではなくてな、貴浩にやるのも癪だし…」

179 :広島家番外編「鶴田の恩返し」6:2001/08/16(木) 02:56
最近貴浩は寝不足だ。寝ていても布団がなくてどうにも熟睡できていない、というのもあったが、
何より頭の中で「カッタン、キッコン」と何かが響いているような気がするのだ。経験したことのない
その音に、さすがの貴浩もちょっと疲れを隠せないでいた。
「最近元気がありませんね」
夕食の準備をしていた貴浩に鶴田が声をかけた。ほぼ傷も癒えた鶴田に、貴浩はよく雑用を
手伝ってもらっていて軽い冗談も言い合えるような間柄になっていた。
「なんだか最近『カッタン、キッコン』って感じの音が頭の中に響いてるんですよ。あまりよく寝て
ないし、なんなんでしょうね?」
すると鶴田の顔が一瞬ひきつったように見えたが、すぐ笑顔を見せると、
「それはきっと脳みそが頭の中で転がってるんですよ。そうですね、玉葱くらいの大きさかな」
と軽口をたたいてきた。
貴浩はすぐに笑い返したが、鶴田が一瞬見せたあのひきつった表情が不思議と心にひっかかって
いた。

180 :広島家番外編「鶴田の恩返し」7:2001/08/16(木) 02:57
その夜、貴浩は足の痛みで目を覚ました。どうせ今日の夕食の時、知憲住職に追いかけられた
せいだろう。たいした事はないだろうし、寝直すか。寝ぼけ気味の頭でそう思い直し寝返りをうっ
た時、耳に入ってきたのは最近貴浩を悩ませていた変な音だった。あの音は自分の気のせいで
はなかった!貴浩はその音の正体を調べるべくそっと起き上がった。
音のする方向へ歩いていく。この寺のどこかで鳴っているのは間違いなさそうだ。そして貴浩が
たどり着いた先は、鶴田の使用している部屋であった。夜中にもかかわらず、障子戸の隙間から
は一筋の明かりが漏れている。鶴田に声をかけようと障子戸に目をやった貴浩は息を飲んだ。
そこにうつされた影は、人間のそれではなかった。いや、人間の形はしていたものの、その手は、
まるで鳥のように、翼の形をしていたのである。
見てはいけないのかもしれない、そうは思いつつも、貴浩は隙間から中を覗いた。そこには機(はた)
を織る鶴田の姿があった。しかし鶴田の手は、赤みを帯びたバフ色の羽そのものだったのである。
「うわあああああああああああああああああ」
我を忘れて貴浩は叫んだ。

181 :広島家番外編「鶴田の恩返し」8:2001/08/16(木) 02:58
大きな叫び声で知憲住職が向かった先には、腰を抜かした貴浩と、いつにも増して悲しみを帯びた
表情でこちらを見る鶴田―しかし、肩からは手ではなく羽が生えていた―がいた。
「私はご覧の通り、人間ではありません。名古屋で食べられそうになったところを、命からがら逃げて
来たのです。ここに来るまでも、私の新の姿を見た人間は石を投げたり、包丁を持って追いかけ
たり、私にとって人間は憎悪対象以外の何物でもありませんでした。姿を変え、ここでやっかいに
なるうちに自分の立場を忘れあなた方の親切に甘えてきました。しかし、この姿を見られてしまっ
ては、ここにいることはできません。…どうか、どうか幸せにお過ごし下さいませ」
そう鶴田が言い終わると同時に、その姿がかわっていき、赤いトサカと眼、黒い胴体、そして羽は
バフ色をした1匹の鶏になると、羽をはばたかせ鶏らしくなく闇の彼方へと飛んでいってしまった。
ただただ鶴田の変化を見つめるしかなかった住職は、彼が飛び去った後で力なく一言だけ呟いた。
「あの姿かたち、あれは名古屋コーチン…」

182 :広島家番外編「鶴田の恩返し」9:2001/08/16(木) 02:59
「輝裕、これ、鶴田さんから」
久しぶりに遊びに来た輝裕に貴浩は一枚の羽織りを差し出した。それは鶴田は去った部屋にあった
もので、サイズからして住職や貴浩では着れそうにないものであった。輝裕の服のほつれを見た
鶴田が輝裕に作ったものであるのかどうかは、もう定かではない。
「すごいや!こんな綺麗な服見たことないよ!鶴田さんにお礼言わなきゃ」
「鶴田さんなら怪我も治ったし出て行ったよ。きっとそのうちどこかで会えるよ」
貴浩にはそう言うのが精いっぱいであった。本当のことを話したところでどうにもならない。
「そうなの?鶴田さん、すごくいい人だったのにね」
「そうだな。俺の布団を占領していたことを除いては、な」
貴浩の一言に、輝裕はそんな小さいこと気にするなよ、とでも言いたげな感じで鼻で笑った。


しかし、貴浩は鈍感だ。鶴田が去った後、その布団の中には羽毛が敷き詰められ、格段にフカフカ
になっていることをいまだに気付いていないのだから…。

183 :64:2001/08/16(木) 03:04
オチも激弱、ストーリーも謎だらけの文章でしたが読んでいただけると
うれしいかもしれないっす。恥ずかしいけど。
仏像の描写が難しかったんすわ。結局これが誰かわかるんだろうか…。
あと、鶴田の復帰祝いには程遠いです。名古屋コーチンだとは(鬱
最初は1001組から逃げてきたヤ○ザの構成員という設定だったんですが
いつの間にやらこういうことになってしまいました。まあ、ええことよ。

また機会があれば書きたいです。意外と面白かったかも(出来具合は別で)。

184 :代打名無し:2001/08/16(木) 08:49
バ、爆笑・・・・腹いてぇ・・・

185 :名無しさん:2001/08/16(木) 08:54
うっわーすっごい面白いです!
>ああ、ここに仏がいるのなら、住職、貴方の暴力は真っ先に裁かれるべきです。
これ最高。
そして仏像はあの人か?と考えてみる。

186 :代打名無し:2001/08/16(木) 09:18
ageます

187 :186:2001/08/16(木) 09:18
まちがえた

188 :代打名無し:2001/08/16(木) 09:51
>>186
(ヽ`_ゝ´)「これ書いたの(’。’)さんかな・・・

189 :代打名無し:2001/08/16(木) 10:07
http://www.nagoya-cochin.org/hinsyu/tori.jpg
鶴タンの正体・・・(W

190 :代打名無し:2001/08/16(木) 11:25
|Å’)ノ 「……

|彡サッ

191 :代打名無し:2001/08/16(木) 21:46
鶴たんおめでとう〜♥

192 :代打名無し@助:2001/08/16(木) 23:12
あはははははは、大爆笑!
名古屋コーチン鶴田と仏像シュルたんも(・∀・)イイ!!
(仏像はシュルたんでいいんすよね(^^; そういえばシュルたんに
そっくりの不動明王像見たことありやす(藁 )
64さん、また何か書いてくんさい。ホント最高っす!

さて、おらの方もやっと続きを・・・。スマソ、風邪引いたみたいで
あれから風邪薬飲んだら1日爆睡してしもた(鬱
あと64さんのを読んで、やっぱ輝裕は「〜兄さん」より「〜兄ちゃん」
の方が、輝裕らしいなぁって再確認しやした。これから自分も「〜兄ちゃん」
に変更しやす。そろそろ輝裕の性格も小悪魔的要素加えていきたいしのぅ・・・(藁

193 :広島家の人々24:2001/08/16(木) 23:14
ぼぉーーーーー
浜辺から少し離れた小さな駅、鯉城駅から蒸気機関車が、黒煙とともに村中に響く
汽笛を上げ、ゆっくりとホームから遠ざかっていった。
温和な表情を鯉城駅のたった一人の駅員木村は、蒸気機関車を見送ると、ホッと
ジェスチャーで一息ついて、古ぼけた木造の駅舎に戻っていった。
これで今日走る汽車はすべて駅を通過した。木村は墨で大きく時刻が書かれた
1mほどの木札を改札口の壁から外し、西日で少し黄色くくすんだカーテンを閉めた。
鯉城駅には1日3本しか汽車が走らない。そのため、時刻表は次の発車時間が書か
れた木札を壁にかけるだけで、まったく用をなしていた。木村は木札を丁寧に古布で
拭くと、元あった場所に横づけする。
「さて、これで今日の仕事も終わりか・・・。」
ふぁーっとあくびをしながら両手をあげて、木村は改札口の扉を閉めようとした。

くぅんくぅんくぅん・・・

「ん?」
どこから子犬の鳴き声がする。木村は改札口を抜けてホームに出た。いない。子犬
の姿はない。だが間違いなくホームの近くから子犬の鳴き声はする。
「まさか・・・!」
木村は線路に飛び降りた。いた。線路の近くに子犬はいた。瀕死の母犬と一緒に・・・。
「大丈夫か?お前、さっきの汽車にひかれなかったか・・・?」
木村は捨て犬らしき親子に駆け寄った。母犬は最後の力をふりしぼって子犬に
寄り添おうとしていた。そして子犬は悲しそうな鳴き声で母犬の身体をなめていた。

194 :64@ますますキムタクファソ:2001/08/16(木) 23:45
みなさんありがとうございます。ここにあぷしたときは不安だったけど、
笑っていただきうれしいっす。
またきっとあぷすると思いますが、助清さんの見習としてあたたか〜く
みてやってください。

>>189
名古屋コーチンはそのページを参考にしたんでビックリしました(w

>>190
仏像じゃ不満だったかな…(仏像モデルはシュルたんであってます^^;)

195 :広島家の人々25:2001/08/17(金) 00:48
「おいー、そろそろ教えてくれたっていいじゃないかっ。」
スタスタ一人柴刈りに精を出す輝裕に、こそこそと落ち着かない動作で貴浩が
駆け込む。今日はめずらしく兄の貴浩が一緒に柴刈りを手伝ってくれる。
だが、あまりあてになりそうもない。
「・・・・・・何が?」
冷めた目で、輝裕は背負い籠に柴を入れる貴浩に振り向いた。
「何がって・・・あ、あれだよ、あれ!俺は聞いたぞぉ、お前が竜士兄ちゃんに
連れられて、あ、あれだな・・・あ、朝帰りしたとかなんとか・・・っ」
あたふたしながら、何とか輝裕から詳細を聞き出そうとする貴浩を、輝裕は
まじまじと見つめた。
「・・・・・・フッ」
「ぁあああ!ぁあああ!ぁあああ!な、なんだその態度はぁーー!!」
軽く鼻で笑った輝裕の肩を、くやしさのあまり貴浩は何度も乱暴にゆすぶった。
そこへ・・・
「・・・アタッ!」
石段から飛んできた薪が、見事貴浩の頭に命中した。
「・・・うるさい!」
錫杖に風呂敷包みをかけた知憲住職だった。
「ほら、もう行くぞ!お前らの家に。」
大きな瘤を作り頭を抱えている貴浩に、知憲住職は風呂敷を投げつけた。
「・・・・・・。」
輝裕と貴浩は無言で風呂敷を見つめた。
「・・・住職、まさかまたこれ西山堂の・・・。」
「また行ってきたの、薫子さんのところに・・・。好きだねぇ・・・。ッ、イタタタタタ!」
「つべこべいわず、さっさと行くぞ!」
風呂敷を見ながらこそこそ話をする二人の頬を、知憲住職は思いきりつねった。
強大な住職の力には逆らえなかった。二人は半分泣きべそをかきながら、荷物を
持って住職の後をついていった。

196 :代打名無し:2001/08/17(金) 01:15
シュルたんの仏像。(似てなかったらスマソ)
http://homepage1.nifty.com/yitani/photo/kuni01.jpg

197 :こんな感じかのう:2001/08/17(金) 02:18
(; ̄粗 ̄ > > > > > > >⊂(ヽ`_ゝ´)⊃< < < < < < <・ ε ・;)

198 :代打名無し:2001/08/17(金) 02:19
輪郭と目の辺りがほーふつとさせる・・・かな>(‘Å’)ノ@仏像

199 :広島家の人々26:2001/08/17(金) 03:33
「あれ?拓也さん、今日はまたどうして?」
村中に郵便を届けた帰り道、いつもなら既に人影のない駅に木村の姿を見つけ、
思わず配達員の福地は、木村に声をかけた。
「ん・・・。」
木村は駅の入り口にしゃがんだまま、生返事を返すのみだ。ひょいと福地は、
木村がしゃがみこんだ先を覗いた。
「あ・・・。」
「すまないが福地、町へ行って牛乳を買ってきてくれないか?」
「あ、いいっすよ!」
あわてて福地は町の駄菓子屋に向かって走っていった。
毛布に包まれた捨て犬の親子を、やさしく撫でてやる。その暖かさに安心したか
母犬はゆっくりと息をひきとっていった。
「拓也さ〜〜ん、牛乳ですーー!」
韋駄天の速さで、福地が牛乳瓶を持って戻ってきた。そして適当な入れ物に牛乳を
移して、捨て犬の親子にあげようと自分もしゃがんだ。
「・・・・・・。」
子犬はまだ母犬にすがって、くんくん悲しく鳴いていた。

200 :200:2001/08/17(金) 03:36
       ,,。。,   
       ミ゚O゚ミ
       ミ ミ
       ミ ミ
     ∧,,∧ ミ  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ミ ゚Д゚彡ミ <   200!
     ミ  ミ ミ   \______
    ミ ミ ミ ミ
    ミ ミ  ミ
    ミ ミ  ミ
    ミ ミ,  ミ
    ミ ミ   ミ
    ミ ミ  ミ
    ミ,l,l,ミ  ミ
 \  ミ    ミ
   \ミ  ,,ミ
     ミ ミ''ミ ミ
     ∪ ∪    

201 :広島家の人々27:2001/08/17(金) 04:01
福地は買ってきた牛乳の1本を木村に差し出した。そして自分の分の牛乳を開け、
駅の外壁に寄りかかった。
「あの犬の親子。もともとはどっかで飼われていたんでしょうねぇ・・・。」
木村も牛乳瓶のふたを取って、壁によりかかった。
「そうかもな・・・。母犬に首輪の跡が残っていたし・・・。」
「でも、なぜこんな駅で・・・。まさか汽車にひかれかけたとか?」
「とも思ったんだが、どうも違うんだ。あの傷は・・・。」
「まあ、子犬が助かっただけでも良かったですよ。でも・・・。」
「・・・ここで飼うわけにもいかないし、俺も借家住まいで連れて帰るわけにも
いかないし・・・。」
「・・・そうですね。」
そこへ、錫杖の音とともにガヤガヤ騒がしい掛け合い漫才の声が、二人の耳に
入ってきた。
「ありゃ、知憲住職。こんな遅い時間まで法事ですか?」
知憲住職の後ろに控えていた輝裕が、目ざとく木村たちのそばでペロペロ牛乳を
なめている子犬を見つけた。
「あっ、子犬だ!」


中途半端なところでスマソ。また時間がとれた時、続きを・・・(アセ

202 : :2001/08/17(金) 15:53
(・ ε ・)あっ、子犬だ!

203 :  :2001/08/17(金) 16:00
>>202
あっ、チビだ!

204 : :2001/08/17(金) 18:09
(・ ε ・)「シツレイシチャウ

205 :  :2001/08/17(金) 19:59
今日もノーヒットの予感>(・ ε ・)

206 :代打名無し:2001/08/18(土) 00:16
>>205
預言者ハケーン

207 :代打名無し:2001/08/18(土) 10:37
age

208 :代打名無し:2001/08/18(土) 21:51
助さん・・・今日も激しく鬱なんだろうな

209 :代打名無し:2001/08/18(土) 22:05
こんなときにこそ・・・やってください。お願いします

210 : :2001/08/18(土) 23:39
保全age

211 :代打名無し@助:2001/08/19(日) 00:44
スンマソン・・・用事でずっと留守して、今帰ってきたとこなんで
今日の試合の様子がわからんのです・・・。
で、でもさ・・・ななな、なんかヤバそうだね・・・。
ビデオセットして出かけたんやけど、見ない方が良さそうだね(鬱
もっぽどひどいアボーンでもやってのけたんかな、横竜が。
それともいつもの貧打・拙攻・エラーの嵐?

ま、いいや・・・。何も考えず今の気持ちのまま続き書くよ。
でも、その前にウヒョスレチェックだけでも。

212 :広島家の人々28:2001/08/19(日) 02:16
「ほぉ、捨て犬の世話とは、随分甲斐甲斐しいことを・・・。」
知憲住職は驚いたように牛乳を飲む木村に目を向け、子犬と戯れる輝裕に
視線を移そうとしてとめた。貴浩も、その存在に気づいて毛布にくるまれた
ある物に駆け寄る。
「・・・親子だったんですよ。その捨て犬。」
木村がふうっと溜息をついて説明した。
貴浩は毛布を広げた。子犬を抱いた輝裕も、隣に並ぶ。
「・・・泣いてるよ、この母犬。」
すでに死んでしまったはずの母犬の目から涙がもりあがっていた。
子犬は母犬の姿を見て、また悲しそうに輝裕の腕の中で鳴く。
「木村さんに助けられてホッとした涙なんだろうか。それとも・・・」
「無念の涙であったかもしれぬな。うむ、成仏できるよう拙僧が祈ってしんぜよう。」
ちらっと母犬の傷を見た知憲住職は、何もいわずそのまま両手を合わせた。

213 :広島家の人々29:2001/08/19(日) 02:20
母犬は駅のそばの空き地に埋められた。子犬はすっかり輝裕になついて、
気持ちよさそうに輝裕の腕の中で横になっている。
「お前、この犬どうするんだよ。」
すっかり自分の物にしたような輝裕の態度に、貴浩は心配そうに声をかける。
「どうするんだよって?」
「このまま家まで連れ帰るつもりか。」
「・・・・・・できたら、家で飼いたいな・・・。」
「・・・っ!お前バカか?家は兄弟全員が食にありつけないほど貧乏ーな家なんだぞ。
どこに子犬を飼う余裕なんてある!」
「貴浩兄ちゃんに比べたら、ずっと役に立つよ!」
輝裕はムッとした。
「ねぇ、木村さん。この子犬、ボクがもらっちゃダメかな?」
「いや俺のほうでもどうしようかと思っていたから、輝裕くんが飼いたいっていうなら
大賛成だよ。」
ショックで突っ伏している貴浩を無視して、輝裕はうれしそうに子犬を抱き上げた。
「うーん、名前はなんてつけよう。そうだ!シマ、シマがいいや!」


うう・・・今夜はこれ以上書ける環境下じゃない(鬱 19日は時間が取れるので
そこでなるべく話を進ませてみやす。ウヒョスレ見たよ。横山・・・ひどそうだね(泣
ビデオみるのやめときやす・・・(涙

214 :代打名無し:2001/08/19(日) 03:15
あ、粗いさん…酷過ぎる(w

215 :代打名無し:2001/08/19(日) 03:19
しま・・・・そう来ましたか(w
そしてアキヒロ子悪魔ぜんか〜い(w

216 :代打名無し:2001/08/19(日) 10:22
(・ ε ・)シマ!そんなとこにウンコしちゃだめだYO!!

217 :代打名無し:2001/08/19(日) 12:51
アキヒロ!そんなとこでエラーしちゃだめだYO!!

218 :広島家の人々30:2001/08/19(日) 19:04
舞台は変わる。晴れやかな青空の下、目の前のむごい結果に、手をついてひざま
づいたまま、言葉もなくしている青年がいた。博樹だった。
あれほどの手当ての甲斐もなく、エンドウ豆が枯れていた。黄色い干からび始めた
葉や茎を汚く地面に這いつくばせ、死んでいた。エンドウの茎には、茎の直径の
半分ほどの切り傷があった。この暑さである。毎日手入れを行いながら、あっという
間の出来事だった。
「どうしよう・・・。」
空白の博樹の頭の中に、急速に現実が蘇ってきた。盆を乗りきる金がない。
初夏に取れるエンドウ豆の収穫金で何とか乗り切ろうとした、そのアテが消えてし
まったのである。農家の場合、税金ほか商店等支払い関係のものをお盆前後に行う。
物々交換で何とか日々を乗り越える貧しい農家も、この時だけは現金が必要となる。
この時期に金が用意できなければ、あるものをすべて売り渡し、それでも間に合わな
い場合、あとは一家崩壊までたどる借金地獄のはじまりである。

219 :広島家の人々31:2001/08/19(日) 19:04
広島家はもう、売れる物はみなほとんど売っ払ってしまった。あの残るは家屋と
わずかな農地だけである。しかもそれを売るということは、小作農に転じるということ、
買い上げる相手は当然あの隣町の高利貸邪毘屋である。それは邪毘屋の奴隷に
なることと同じだった。
地面の土を握り締める博樹の指が震え、つぶれるほどギュッと力がこめられた。
それだけは博樹として広島家として許せなかった。許されなかった。
「何とかしなくては・・・。」
佐々岡の爺の手はわずらわせたくない。最近やたらと佐々岡の爺は心配そうに
博樹の顔を見る。博樹はそんな佐々岡の爺の顔を見るのがつらかった。
これ以上気苦労をかけさせたくない。何とか早く自分の手で解決したい。
「そうだ!」
まだ、もう一人いた。もう一人金を持っている奴がいた!
あわてて博樹は手にとるものをとりあえず、全速力で我が家に向かって駆け出して
いった。峠の向こうまでお使いにいった佐々岡の爺は、まだ家に帰れる時間では
ない。話の段取りをつけるチャンスは今しかない。

さて、実況板へ逝くべ!今日も負けてる・・・

220 :代打名無し:2001/08/19(日) 22:06
[・ ε ・]エンドウ・・・・

221 :代打名無し:2001/08/19(日) 22:10
ここへ来ると敗戦の鬱が癒されます。

222 :代打名無し:2001/08/19(日) 22:21
[; ε ;]枯れちゃったのか・・・・

223 :(・ ε ・):2001/08/19(日) 23:48
高校時代・・・あのときを思い出せ!!俺

224 :広島家の人々32:2001/08/20(月) 00:57
きゃんきゃんきゃん
子犬の鳴き声が外から聞こえてきた。某所から帰ってきたばかりで、夕食をどうしよう
か物色していた竜士は、何が起こったのかといぶかしげに玄関の戸を開けた。
「竜士兄ちゃん、ただいま!」
子犬のシマを頭上にあげて、輝裕がニッコリ笑っている。その後ろには威風堂々とした
態度で錫杖を肩にかけている知憲住職と、しょぽくれて下を向いている貴浩の姿が。
「どっひゃ〜〜〜〜〜〜〜!」
目を丸くして竜士は驚いた。
「何じゃあ竜士、その恰好は?」
呆れたように知憲住職が眉をひそめる。少々いかれた白いシャツと赤いサスペンダー
をつけた白いズボン姿の竜士は、汗をかきかき笑ってごまかした。
貴浩はまだうなだれたままだ。しばらくの間茶々をいれた住職との会話を交わした
竜士は、気になって貴浩のほうに振り向いた。藍色の作務衣の恰好の貴浩は、
ぼーとつっ立ったまま反応しない。

225 :広島家の人々33:2001/08/20(月) 00:57
「貴浩?」
竜士は声をかけた。貴浩は反応しない。竜士は両手を広げて貴浩に伸ばした。
それにも貴浩はまったく反応しない。
「貴浩?」
両手を伸ばしたまま、もう一度竜士は声をかけた。貴浩は反応しない。
「た〜か〜ひ〜ろ?」
一瞬、竜士の目がいたずらっ子のように輝いた。名前を呼びながら、竜士の両手は
容赦なく貴浩の両頬に炸裂した。
「イテェェェェェェェ!」
ただでさえ赤い貴浩の頬が、なおさら赤く腫れた。竜士はニンマリと笑った。
「よぉ、元気だったか?貴浩。」
竜士に腫れた頬をはさまれたまま、貴浩はじわーっと涙がこぼれた。
「竜士兄ちゃん!」
そのままドでかい図体で竜士に抱きつく。よしよしと竜士は貴浩の背中をポンポン
と叩いた。
二人の光景を見て、シマがうれしそうに輝裕の腕の中で暴れだす。
「竜士兄ちゃん、シマも一緒にやりたいって!」
輝裕はポーンとシマを竜士に投げた。
「ん?」
あわてて竜士はシマを受け止めた。シマはご機嫌で竜士の白いシャツに
足をばたつかせて、じゃれる。見る間に竜士の白いシャツは犬の足跡だらけに
模様が変わっていく。
「シマ、そんなことをしちゃダメだよ!」
竜士の顔色が変わった。
「てめぇ・・・こ、こ、こ、この糞犬がぁーーーーー!」
シマは身の危険を感じて、地面に飛び降りた。竜士は容赦なくシマを追いかけ
まわした。

226 :広島家の人々34:2001/08/20(月) 01:01
その光景を少し離れた場所からコソーリ見ていた人物がいる。河豚の桶を持った
貴哉である。貴哉は庭先でじゃれあう面々・・・とくに竜士に見つからないよう、
タイミングを計って、早足で裏庭にまわった。
そして、もう一人全速力でこの場に加わった人物がいた。
「竜士ーーーーーーーーーーー!!」
鍬を持って駆け込んだ博樹だった。切羽詰った博樹の声に振り向く間もなく、
竜士は鍬を放り出した博樹に襟元をつかまれ、家の中に引きづられていった。

「なんじゃ、あれは・・・。」
知憲住職がポツリと呟いた。

アーヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ(・∀・) もういいよ・・・(鬱
開き直ったさ。ケッ、続き書けるだけ書くよ・・・(涙

227 :[・ ε ・;]:2001/08/20(月) 11:25
>>226
うわー!気を確かにー!!

228 :(・ ε ・|||):2001/08/20(月) 15:45
>>226
た、大変だぁ〜僕のせいかしらん・・・

229 :代打名無し:2001/08/20(月) 20:37
台風age

230 :226で思い出した:2001/08/20(月) 20:54
よこりゅに連れてってもらったお店の台所で河内はかくれんぼに興じていたそうな

231 :代打名無し:2001/08/20(月) 23:19
(’。’)スケサーン ダイジョブ?

232 :代打名無し@ス:2001/08/21(火) 00:54
>>(’。’)
スマソ・・・。休みあけの仕事で今日は身体が疲れとるようで
ちと体力が・・・。明日午前中続きはあぷしますだ。

>>230
それは知らなんだ(^^; ウチもまだまだ子供なんやのぅ・・・(藁

>>227-228
昨日はさんざ虎ファソの友人と電話でなぐさめあったさ。これで
へこんじゃまだまだ甘いっていわれてしまったさ。ウヒョ・・・
あの試合で、週末18切符で甲子園に逝くことさんざ迷ったけど
覚悟決めたさ。25、26日逝ってきます。台風痛過までパワため
こんで萌える試合を、爆発することきぼーん。

64さんの「鶴田の恩返し」を明日過去ログにあぷしやす。

233 :代打名無し:2001/08/21(火) 01:05
>>232
おっ甲子園に来られるのですか。
行きますよー!
もうこうなったら3連戦全部行ったるつもりです。
見れる試合をして欲しいな・・・(泣き

234 :64:2001/08/21(火) 19:38
助清さん、ありがとうございます〜
あぷ楽しみにしてます。

偶然というか何というか、甲子園、自分も行きますよ(w
日曜日だけですけどみなさんがんがりましょう!
>>233さん、西京極も行くの?がんがれ〜

235 :広島家の人々35:2001/08/21(火) 22:42
貴哉は、何とか竜士に見つからず河豚を飼える場所はないか、狭い裏庭を
あちこち探していた。そこへ
「うわぁぁ!」
ドサッと床に倒れる音と竜士の悲鳴が、貴哉の耳にするどく入り込んできた。
竜士の声にビクッと反応して、貴哉は反射的に河豚を立てかけられたトタン板の
裏に隠すと、音の発生した奥の部屋を壁のすきま穴から覗き込んだ。
バタンと後手で勢いよく引き戸を閉め、入り口に立ちふさがる博樹の姿が映る。
博樹はいつになく思いつめた表情で竜士を見下ろしていた。目が完全にすわって
いる。竜士も博樹の異様な雰囲気に身の危険を感じ、その場から逃げ出そうと
倒れたまま四つんばいになり、右へ左へ部屋中かけずりまわる。だが、機敏な
動きの博樹に退路をふさがれ、最後には部屋の四隅の一角に追いつめられて
いった。
「うわわわわわわわわわ・・・。」
竜士は、壁に手をあてて必死にその場でずり上がった。

236 :広島家の人々36:2001/08/21(火) 22:43
「竜士・・・。」
見据えるように竜士を見る博樹の口から、低い声が洩れた。
「博、博樹兄ちゃん、どどど、どうしたんだよ・・・!」
おびえた竜士の声が震える。
「金、金だよ、竜士・・・。」
低く威圧するように博樹が言葉をたたみかける。
「お前が小料理屋に下働きにいった2年半の金はどうしたんだぁー!」
博樹の右の拳が、竜士の左頬のすぐ隣の壁に直撃した。
「ひ、博樹兄さん・・・そんなことをすれば家がぁ・・・!!」
すきま穴の向こうで、声にならない悲鳴を貴哉はあげた。と同時に素直なボロ家
は、拳の威力で貴哉の鼻めがけ、壁の一部が反り返った。
「・・・!!!」
必死で貴哉は鼻と口をおさえて無言に徹した。

237 :広島家の人々37:2001/08/21(火) 22:45
「か、金・・・?」
温厚な博樹のいつにない迫力に恐れをなし、竜士はあわててガサコソのポケット
から巾着袋を博樹に差し出した。博樹はサッと奪い取ると、くるっと後ろを振り向
いて、中身を確かめる。
チャリ、チャリ〜ン
小銭ばかりが床に落ちていく。そしてもうしわけ程度に一枚、二枚のお札が・・・。
「はは、ははははははは・・・。」
一発ぶたれることも覚悟で、竜士は空笑いで済まそうとした。巾着袋をさかさまに
したまま、博樹はまったく身動き一つとろうとしない。一瞬時間が止まった。
パタッ
突然、床を揺らすほど大きな音をたてて、博樹が両膝をついた。
「はは、ははははははは・・・。」
竜士は何とか笑いで済まそうと、必死に頭をかいて博樹に謝ろうとした。
だが、博樹はそのままピクリとも動かない。なにやら様子がおかしいことに竜士は
気が付いた。おそるおそる博樹の前にしのび足で寄っていく。
博樹は真っ白になっていた。まだ巾着袋をさかさにしたまま、放心していた。
「ひ、博樹兄ちゃん!」

過去ログあぷできやした。今日はも少し続きかきやす。

238 :代打名無し:2001/08/21(火) 22:50
黒田・・・が、頑張れ・・・

239 :64:2001/08/21(火) 23:02
助清さん、本当にありがとうございました〜。
名古屋コーチンに大爆笑してしまった…。

貴哉、鼻血ブーの予感…。

240 :代打名無し:2001/08/22(水) 00:54
[・ ε ・]怖えぇぇぇぇ(W

それはそうと鶴たん無事かな
まかり間違って横山に見つかった日にゃあ・・・

(・ ε ・)「わあ、この御馳走どうしたの?

241 :64:2001/08/22(水) 22:39
サルベージ

>>240
そのネタイイ!喰われるのはキツイが。
鶴田続編でも書けたらいいかも。このままいなくなるもの可哀想だ

242 :代打名無し:2001/08/23(木) 12:01
|_ゝ´;|∬ガタガタ
           [#・ ε ・]   \(  ;)ノ
                     ↑
                     竜士

243 : :2001/08/23(木) 12:09
>>242
|_ゝ´;|∬ガタガタ
           [#゚ ε ゚ ]   \(  ;)ノ ?
                     ↑
                     竜士

244 : :2001/08/23(木) 23:54
保全age

245 :広島家の人々38:2001/08/24(金) 00:05
竜士は必死に両手でペタリと座ったままの博樹の肩を揺すった。
博樹が正気に戻った。竜士を見上げる博樹の目から無言でポロリと涙がこぼれる。
「博樹・・・兄ちゃん・・・。」
竜士の表情が真面目なものに変わった。
「一体・・・一体何があったってんだよ、博樹兄ちゃん!」
博樹から問いただそうと、もう一度竜士は博樹の肩を揺すった。その時竜士の視界に
床に散らばった小銭がうつった。
「金・・・。金がやばいのか?」
声をおさえて、竜士は尋ねた。博樹は弱々しくうなだれて、コクリと頷いた。
「・・・もう・・・もう、家には盆を乗り切る金もないんだ、竜士・・・。」
「・・・・・・。」
竜士は愕然とした。博樹が自分に打ち明けるからには、広島家の財政は、
相当危機的状況まで事態が進んでいると見てよい。
「チッ・・・、もっと早くこのことがわかったら、俺だって・・・。」

246 :広島家の人々39:2001/08/24(金) 00:06
竜士は後悔した。そして何か方法がないか、もう一度部屋を見回す。
「・・・やったるか。」
ポツリと呟くと、竜士は床に落ちていた、たった二枚のお札を拾った。
「あ・・・。」
大切なお札だけでも何とか手にしようと、博樹が立ち上がり手をのばす。
「おっと!」
竜士はお札を頭上にあげ、博樹の手をかわした。
「大丈夫だよ、博樹兄ちゃん。俺がこの有り金使って、何とか倍にして
金を作ってくらぁ。お盆、盆までに金を用意できたらいいんだろ。」
不安そうに博樹は、竜士の顔を見つめる。
「心配すんなよ。それより博樹兄ちゃんこそ、長男だからってあんま溜め込むなよ。
俺や佐々岡の爺、他の弟たちにも相談して、三人寄れば文殊の知恵っていうだろ?」
よくそんなことわざを竜士が知っていたなというツッコミをいう余裕は、博樹には
なかった。まだ半分放心状態で、黙って博樹は竜士を見送った。

247 :広島家の人々40:2001/08/24(金) 00:43
貴哉は黙って最後までその場にいた。
「・・・・・・。」
トタン板の裏に隠した河豚の桶を取り出した。何も知らず、のんきに河豚は桶の中を
泳いでいる。
「・・・お前はいいなぁ、気楽で・・・。」
貴哉はうつむいた。

自分の元に帰ってきたシマをもう一度抱き上げた輝裕も、不安そうに竜士が連れ込
まれた家を見つめていた。

お前が小料理屋に下働きにいった2年半の金はどうしたんだぁー!

博樹の怒りの声は、確実に輝裕の耳にも入ってきた。輝裕は、博樹が自分の進学の
ために無理にお金を工面した、あの会話を思い出した。
「・・・・・・。」
「博樹兄さんがあんなに怒った声、はじめて聞いたな・・・。」
貴浩も心配そうに家の方に視線を向けた。
「おい、みんな何シケた顔してんだよ。」
ケロッとした表情で玄関の戸を開け、竜士が戻ってきた。
「竜士兄ちゃん・・・。」
シマがまた、竜士にじゃれようと輝裕の腕の中で暴れる。無意識に腕を緩めた輝裕
の元からシマは飛び出す。
「お!」
今度は竜士はニッコリ笑って、シマの遊び相手になっていた。

248 :代打名無し@ス:2001/08/24(金) 00:48
仕事の残業が続いてなかなかじっくり腰を落ち着けて書く時間が取れのうて、
続きを書くのも遅れがち。ホンマすまんこったなす・・・。
いつの間にか連載数字も「いざ鳴尾浜」40まで到達し、まだ登場人物増やすための
種まきにあぷあぷしてるというのが、いやはやなんとも・・・。多分、確実に100以上は逝きます・・・。
長丁場になりやすが気長に楽しんでもらえたら、ホンマにもうえろう感謝感激です。
黒田も復活したことだし、安心してこれからの展開、不幸のドツボに入れられるぞヨカタ、ヨカタ(^^;
今日のノーヒットノーラン寸前実現不可能もネタで使いやしょう!

んで、今のところ、ここまでで登場した選手の数は27人。
未だ設定真っ白の選手は以下の通りです。(残り17人)
背番号順に)廣瀬、ヨチキ、松本、佐竹、小山田、カーサ、ラド ヤング、栗原、
末永、林、福良、 田村(彰)、伊与田 井生、矢野、酒井

まだ大物が残ってますだ(^^; こんな役をやらせたい等、希望があったらどんどん
いってけれ。リクエスト優先で話を考えてみます。
64さんも見習いだなんて同じ、同じっすよ(^^; お互いネタ書きとしてがんがりやしょ!

あとウヒョスレで97さんが始められたリレー小説形式の「広島家の人々」
こちらも過去ログにあぷしたいと思うておるんですが。
(あのHPは、助清のというよりウヒョスレのネタスレ倉庫として作ったようなもんですで。)
もし、都合が悪い等何かありましたら、このスレか過去ログ>>160のMAILまでお知らせ
してもらえやすか・・・。
もしよければ、2週間後をメドに過去ログにあぷする予定どす。

そんじゃ、25、26日甲子園逝きの準備で、明日は仕事の休みが取れたんで、今日は
起きれる限り(3:00ぐらいまで逝けるか)続き書くの挑戦してみます。
今のシーンが終わると次回は松原センセ初登場ござんす。そんで新登場人物続々の
夏祭りのシーンへと。お楽しみに・・・。

249 :代打名無し:2001/08/24(金) 01:03
お疲れさんです!!
なんだかどんどんシリアスに・・・(w

末永は前田の子分にでも(w>広島家の用心棒でしたっけ?

ウヒョスレのリレーに自分も参加してましたけど、いいんじゃないっすかね?
あぷしても。自分ももう一度みたいっすね(w
続き期待してま〜す

250 :代打名無し@ス:2001/08/24(金) 01:08
>>249
前田の子分は朝山を予定してますが、末永もいれときますか(^^ゞ

251 :代打名無し:2001/08/24(金) 01:22
おお、カーサが残っているなんて!
我らのアイドルが(w

できれば傘以外でお願いしたいです。
人外は嫌だ・・・。

252 :64:2001/08/24(金) 01:30
おつかれさまです。結構キャラきまってないんすね。
矢野はちょっとしたのを思いついたんですけど、どうしようもないくらい
矢野ファソに申し訳ないので(といいつつ自分も矢野には期待してるけど)
また番外編としていただいてよろしいでしょうか?
つるたんのその後も書きたい。結構話がふくらむと楽しいかも。

もうすぐ(’。’)出てきますか?楽しみにしてます。

253 :代打名無し@ス:2001/08/24(金) 01:37
>>251
人外パスっすね(w 了解しました。で五人兄弟の誰と一番
話をからませてみますか?カーサだと横山か粗いあたりでしょか?
251さんの希望いってくんさい(^^)

>>252
どうぞどうぞ遠慮なく番外編書いてください。キャラ設定もしてください♪
(’。’)は夏祭りで初登場っす。その前に何やら伏線で母犬で既に登場してやす。
キャラが完全に決まってないのは、まだペナントレースの途中だから(^^;
これからの試合の展開次第で、後半部分は微妙に変わるかもしれんし・・・。

254 :251:2001/08/24(金) 01:58
横山の誕生日に鍋おごったのって(6月なのに!)
カーサと小山田でしたっけ?
激しくうろ覚えなので間違っているかも。

あと粗いさんのインタビュー中
「ガラス越にニヤニヤ見ている森笠選手(しかも数回に渡って)」
という怪しいのもありましたね(w

その上国学院久我山高出身で河内の先輩。
何ておいしいカーサ。
素敵なカーサ。

255 :広島家の人々41:2001/08/24(金) 02:47
佐々岡の爺が家に帰ったときは、既に日も暮れ、月が頭上からやさしく広島家を照ら
していた。
兄弟たちは、知憲住職が持ってきた西山堂の和菓子を夕食代わりに縁側で食べていた。
「博樹は、まだ部屋から出てこぬのか。ふむ・・・まだまだあやつも未熟やのう・・・。」
知憲住職が憤然と呟くように苦言をいう。少々辛気くさい雰囲気に、佐々岡の爺は
不安そうに、その輪に加わっていった。
「おお、やっと帰ってきたわ!」
知憲住職は佐々岡の爺の姿を見つけると、サッと佐々岡の爺の腕を掴むと、家から少し
離れた場所まで引っ張っていった。
「一体何が・・・?」
「・・・どうもな、金らしいんだよ。」
「金・・・。」
「くわしいことはわからぬが、金が足らなそうで博樹が竜士を連れこんで家で一悶着が
あったぞ。」
「・・・・・・。」
「・・・そこまで広島家はあぶなかったのか・・・。」
「・・・・・・。・・・そうなのかもしれませんね。」
「・・・で、どうする。佐々岡としては・・・。」
「・・・いざというときは・・・。」
「だな。ワシで力になれることがあったら何でもいうてくれ。できる限りのことは
するつもりじゃ。」
佐々岡の爺はニッコリと微笑んで、知憲住職に頭を下げた。

256 :広島家の人々42:2001/08/24(金) 03:18
「ところでのぅ、あれは買ってきてくれたか。」
「はいはい、まったくとんでもない生臭坊主が・・・。」
「ケッ、言うてろ!そうそう、これじゃこれじゃ!」
笑顔で佐々岡の爺が差し出したドブロクをうれしそうに受け取ると、
住職はクルっと振り返って、兄弟たちに見せつけた。
「ヨッ、待ってました!」
竜士が歓声があげる。貴浩も両手をあげて喜び、住職のもとに駆け込んだ。
「この役立たずがぁ!ちったあ場を盛り上げる為に芸の一つでもやろうって気が
まわらんかぁーーー!」
貴浩に遠慮なく住職の延髄切りがくらわされた。

酒の勢いもあったのであろう。兄弟たちの宴会はやっと一応の盛り上がりを
見せるようになった。
西山堂の黒ゴマ団子を持って、輝裕は奥の部屋へいった。まだ一人、
博樹だけが、その場所にいた。
「博樹兄さん・・・。」
輝裕の呼びかけにびっくりして、博樹が振り返る。輝裕はニコッと笑った。
「一緒に外で西山堂の黒ゴマ団子食べようよ!」

257 :広島家の人々43:2001/08/24(金) 03:39
やっと庭に出てきた博樹に、知憲住職はドブロクの入ったかわらけの盃と
一本の線香花火を渡した。
「・・・一度、童心に戻ってやってみるのはどうか。一本の線香花火からでも
得られるものは山のようにある。」
ワァーと面白そうに覗き込んできた竜士にも、住職は線香花火を渡した。
「ボクにもー!」
「ほれ、チビにも。」
縁側でちびちび隠れてドブロクを飲んでいた貴哉にも、突き出すように住職は
線香花火を渡した。
「なんじゃのぅ、貴哉。さっきから聞こうと思っていたが、なんじゃその鼻は?」
あわてて貴哉は鼻を隠した。
「な、なんなんなんなんでもないっすよー♪」
貴哉はかなり酔っていた。
貴浩は盃を持ったまま、少し兄弟たちの場から離れ、シマに追いかけられて
あたふた逃げ回っている鶏のロペを見ていた。
「鶴田さん・・・。」
酒が幻影を呼び出すのか。ふと貴浩の頭の中に、なつかしいヒトの面影が
蘇っていた。

258 :代打名無し@ス:2001/08/24(金) 03:44
あと、もう少しでキリのいいとこなんに、眠い・・・。
続きは時間がとれた時に・・・。

そんじゃ、おやすみなさいー

259 :名無し:2001/08/24(金) 08:00
ウヒョー、すごく進んでる。お疲れさまです。
東洋・末永は是非前田の子分にと思っていたので
設定嬉しいです。(実は末永ファソだったりする‥‥)
しかし、(・ ε ・)イイ子じゃのぅ。

260 :代打名無し:2001/08/24(金) 09:26
シマの犬、ハマってますな。
最初設定したとき、こりゃあかんやろ〜とか思ってたのだが(w
助清さんマンセー!

261 :64:2001/08/24(金) 23:43
たまにサルベージするのが仕事になってます。

ウヒョー!鶴田を思い出してる貴浩萌え萌え
なんかうれしいっす。助清さんありがとう!

262 :64:2001/08/24(金) 23:43
サルベージになってなかったよ

263 :代打名無し:2001/08/25(土) 00:02
サウダージってどういう忌み?

264 :  :2001/08/25(土) 03:58
>>263
郷愁だったっけ。

265 :代打名無し:2001/08/25(土) 03:59
シマたん・・・。

266 :(・ ε ・):2001/08/25(土) 04:02
シマはかわいいなあ。

267 :代打名無し:2001/08/25(土) 06:01
ここ何つーかキモい
801ヲタ女と同じ腐臭がする

268 : :2001/08/25(土) 06:44
しまじろう

269 :代打名無し:2001/08/25(土) 21:46
助さんよかったね
しかし市民球場で勝ち試合見せたかったのう・・・

270 :黒田ヲタ:2001/08/26(日) 03:20
博樹負けないでくれ

271 : :2001/08/26(日) 03:27
(二)町田
(捕)木村拓
(遊)野村
こんなのも面白い。

272 :長谷川ヲタ:2001/08/26(日) 03:30
昌幸はやく出てきてくれ(w
やっぱりガムか葉っぱか何か噛みながらの登場
になるんですかね?

273 :黒田ヲタ:2001/08/26(日) 04:08
>>272
葉っぱじゃデルモンテだよ

274 :代打名無し:2001/08/27(月) 01:31
続きが楽しみだよ。助さんがんがれ〜

275 :代打名無し:01/08/27 11:55 ID:D9ATJFUU
(’。’)イヤーン IDガデチャウ!

276 :64:01/08/27 17:36 ID:XsLanPR.
IDテストついでにあげ
甲子園では勝ち試合観られてよかったですね>助清さん
昨日の試合しか行かなかった俺・・・鬱すぎる

277 :ただいまっす@ス:01/08/28 11:31 ID:AJwogghU
仕事の都合もあって、大阪からそのまま自宅に帰るわけにもいかず、結局家に
着いたのが午後10時過ぎ。そんで野球板を開けてみれば、2ちゃん閉鎖か、
いつ野球板が閉鎖されるかの大騒ぎじゃないっすか。IDまで強制表示になっとる。
ひぇーー。
まずは事情を把握しなくてはと、昨夜はずっと閉鎖関連のスレを読んで、やっと
今置かれている状態がわかってきました。万が一、野球板が閉鎖されてしまった
時、ウヒョスレはじめとする広島関連のスレをどうするか、おらの方でもウヒョスレ
煽りのページに移動情報や、あと過去ログもみんな見れなくなってしまうらしいので、
今のうちウヒョスレ以外の広島関連スレネタスレの保存倉庫を作っておこうかと
思ってます。このスレと趣旨が違うんで、続きはウヒョスレに書きやすが、ウヒョスレ
住人が難民にならないためにも、避難経路はたくさん作っておいた方が安全かも
しれんすね。マカーのひとはかちゅーしゃ使えんし。実況板、避難所の管理人さん
のところはJBBSだし・・・。

278 :代打名無し@ス:01/08/28 11:33 ID:AJwogghU
それとシマ、はまっていましたか(^^; ヨカタ・・・。野球板のキャラと今年の活躍を
考えて設定考えてるけど、小心者でこれでいいのか、いつもドキドキしてやす・・・。

>>270
[・ ε ・]はこれから不幸のドン底に落ちていくよ。まーだ8月1日が待っているし・・・。
でも「広島家の人々」のラストは[・ ε ・]の台詞で終わりやす。苦労の後に栄光あり。
シーズン終了まで存分にスーパー黒田を堪能したいものよのぅ・・・。

>>272
スンマソン。まだまだ登場は先っす。後半の主要人物なんで、出てきたらインパクトある
と思いやすが・・・。一言いってカコイイ役だと思うよ。長谷川ヲタさんに気に入ってもらえ
たらええなぁ。意外なところで初登場っす。

甲子園逝ってる最中に細かいキャラ設定の固めができたのが、横松親分。お鏡、
甲斐あわせて癒し系キャラになってきやした。5人兄弟と絡みながら、この3人で
一エピソードできてやす。廣瀬は意図的にまだ設定を真っ白に。シーズン終了までに
何かやらかしてくれそうな気がするんでのぅ。いい意味で期待してるんすよ。
あと、今のうちに謝っておこう。山内の設定・・・。

では、これから続き書きやす・・・!

279 :広島家の人々44:01/08/28 17:17 ID:9WpKaIV6
線香花火に火が灯された。ぼーとロウソクのように炎があがった線香花火は、
そのうち華々しく火花を四方に散らし、見るものの目を楽しませた。
しゃがんで自分の線香花火を見つめる博樹の隣で、竜士も自分の線香花火を
見ていた。
「博樹兄ちゃん、この線香花火、随分とよく火花が散るな。」
竜士はとまどって線香花火を見つめる。
「ふふふ・・・、竜士、それはワシと貴浩二人で作ったお手製の線香花火じゃ!」
貴哉、輝裕年下二人の花火を見守っていた知憲住職が、竜士たちの方に振り向いて
ニンマリと笑った。
「ゲッ!」
貴浩は相変わらずほろ酔い気分で、シマとロペの追いかけっこを見ている。
やっと火花がおさまると、今度は線香花火は赤い火の玉となって大きくなっていく。
博樹の線香花火も竜士の線香花火も、それはそれは大きくなっていった。
無言で二人は線香花火を見つめていた。まだ赤い火の玉は大きくなっていく。
と思った瞬間、二人の線香花火は一緒にボタッと地面に落ち、つぶれていった。
「・・・・・・。」
二人は無言で、線香花火を見つめていた。

まだこの時は、広島家の不幸は始まったばかりだった。

280 :64:01/08/28 21:28 ID:q3y2EcWo
サヨナラウヒョー!!お疲れ様>助清さん
山内気になるYO!

281 :黒田ヲタ:01/08/28 21:39 ID:o.KqdPF6
博樹せつない…

282 :広島家の人々44(改訂版):01/08/28 22:56 ID:9WpKaIV6
線香花火に火が灯された。ぼーとロウソクのように炎があがった線香花火は、
そのうち華々しく火花を四方に散らし、見るものの目を楽しませた。
しゃがんで自分の線香花火を見つめる博樹の隣で、竜士も自分の線香花火を
見ていた。
「博樹兄ちゃん、この線香花火、随分とよく火花が散るな。」
竜士はとまどって線香花火を見つめる。
「ふふふ・・・、竜士、それはワシと貴浩二人で作ったお手製の線香花火じゃ!」
貴哉、輝裕年下二人の花火を見守っていた知憲住職が、竜士たちの方に振り向いて
ニンマリと笑った。
「ゲッ!」
貴浩は相変わらずほろ酔い気分で、シマとロペの追いかけっこを見ている。
やっと火花がおさまると、今度は線香花火は赤い火の玉となって大きくなっていく。
博樹の線香花火も竜士の線香花火も、それはそれは大きくなっていった。
無言で二人は線香花火を見つめていた。まだ赤い火の玉は大きくなっていく。
と思った瞬間、
ボタッ
二人の線香花火は一緒に地面につぶれた。
「・・・・・・。」
二人は無言で、線香花火を見つめていた。


だが、この時はまだ広島家の不幸は始まったばかりだった・・・。

283 :広島家の人々45:01/08/28 22:59 ID:9WpKaIV6
鯉城駅に、ボロボロの兵服を来た見知らぬ男が降りてきた。首からは白い布で
くるんだ白木の箱を下げている。駅員の木村は、ギョッと男の姿を見た。
男は機嫌悪そうに木村を見返す。かける言葉も見つからず、木村はそのまま
男の後ろ姿を見送った。

ほとんど人気のいない教室に、輝裕はポツンと一人座って、次の授業の
予習にとりかかろうとしていた。
隣の席の兵動は、あの時以来一度も学校に来ない。それは田村も同じで、
今、学校に残っている生徒は輝裕も含め4人しかいなかった。
ため息をついて、輝裕は兵動の席を見た。
「一緒に夏祭りに行こうと誘いたかったのに・・・。」
頭の中を最近、何度も博樹の言葉が蘇る。広島家の金のこと。自分の進学の
こと。本当にこのまま自分は何も考えず、進学のことを考えていいのか・・・。
兄弟たちには相談できなかった。佐々岡の爺にも知憲住職にも・・・。
学校でも自分を強く推薦する大下教頭、担任の山崎。どちらも自分から相談
を持ちかけられる雰囲気ではなかった。
いざとなったら自分の悩みを話す相手がいない。あと頼れるとしたら、同じ立
場の兵動だけだった。だが・・・。

今日はまだ続きを書きやす!

284 :広島家の人々46:01/08/28 23:26 ID:9WpKaIV6
きゃんきゃんきゃん
聞き覚えのある子犬の鳴き声が運動場から聞こえてくる。
「シマ?」
輝裕はあわてて運動場に走っていった。
「こらこら、ダメだよ。校舎の中まで入ってきちゃ!」
山崎がシマの前に立ちふさがって、なだめようとする。それでもシマは必死に
鳴いて主を呼んでいた。
山崎はシマの首輪につけられたメモの紙切れを見つけた。
「シマーー!」
校舎の玄関から駆け出した輝裕が、シマと山崎の元に駆け寄った。
山崎は無言で紙切れを輝裕に渡す。輝裕はいぶかしげに首をかしげてメモ
を受け取った。
「・・・今日は早く家に帰りなさい。」
メモを読む輝裕の顔色が変わった。

息せき切ってシマと一緒に学校を飛び出す輝裕と入れ違いに、兵動が校門
をくぐり抜けた。半分泣きそうな顔でわき目もふらず駆け去っていく輝裕を、
兵動は驚いた表情で見送った。

285 :代打名無し:01/08/28 23:42 ID:JmQGBB5I
うわ―なんすか!!?気になります!!早く読みたいっす

286 :代打名無し:01/08/29 00:16 ID:IpXcaLgM
>>283
兵服の男誰だろ?
>>284
シマは意外に使えるやつだったんだ
続きが楽しみです

287 :広島家の人々47:01/08/29 00:41 ID:l7vzXdPY
ガラッと勢いよく、輝裕は家の玄関の戸を開けた。
台所にあたる土間に駆け込むと、左側にある茶の間に振り向く。
ちゃぶ台の上には白い布に包まれた白木の箱と周りに兄弟たちと佐々岡の爺、
輝裕と同じく金本寺から急いで帰ってきた貴浩がいた。そしてボロボロの兵服を
来た男の姿が・・・。
「これで全員揃ったな・・・。」
つとめて落ち着いた声で博樹は呟くと、白い布に手をかけ、白木の箱を開けた。
兄弟たち、佐々岡の爺もあわてて中を覗き込んだ。男が沈痛そうにうつむく。
「・・・・・・。」
中に遺骨は入っていなかった。代わりに入っていた物は、黄色いレンズがは
めこまれた眼鏡だった。
「・・・すみません!浩二を助けられんで。あっという間の出来事だった・・・。
ワシらの部隊は集中攻撃で爆撃をくらって、気がついた時は爆風の中で
浩二の姿は消えていた。せめて浩二の骨の一つでも思って、できる限り
探したんじゃが・・・・・・見つかったのは・・・、その眼鏡だけじゃった・・・」
そこまで言うと、松原と名乗る男は、拳を目にあて男泣きに泣いた。
「父さん・・・、父さん・・・」
年下の貴哉や輝裕は、うつむいてシクシク泣き出した。竜士と貴浩は絶句して、
呆然と白木の箱を見つめていた。佐々岡の爺は、そっと涙をハンカチでぬぐう。
今にも、浩二の「まあ、ええことよ・・・」の口癖が蘇ってくるようだった。急に
白木の箱を持ってこられても、兄弟たちには未だピンと浩二の死が信じられ
なかった。

288 :広島家の人々48:01/08/29 00:42 ID:l7vzXdPY
その間も博樹はじっと、浩二がピーコと愛称をつけた黄色い眼鏡を見据えていた。
「松原さん・・・。本当にどうもありがとうございました。」
そして家長らしく丁寧に両手をつくと、松原に礼をのべた。松原は首を振り、自分
で出来ることなら浩二の代わりに何でもやると申し出た。博樹は丁重に礼をのべた。
「・・・でも、おこがましいかもしれませんが、父の遺骨が見つかるまで俺は父が
生きていると信じます。父は帰ってくると信じます。」
ハッと弟たちは博樹の顔を見た。松原も力強くうなづいた。

ピーコは茶の間の小さな仏壇に飾られた。そして父・浩二の写真。遺影ではない。
いつか広島家に帰ってくることを信じて、兄弟たちは部屋に飾った。
しかし、これで広島家の家長の座は長男の博樹が引き継ぐこととなった。
目の前の重圧に押しつぶされそうになりながら、何とか自分の力で広島家を守ろう
と決意を新たにした。

「・・・で、いいのか。葬式はあげなくて?」
それでも身内の形ばかりのことはした方が良いのではと準備をする知憲住職を、
貴浩は止めた。
「父は生きている・・・と、俺たち兄弟信じています。だから葬式は・・・葬式はいり
ません!」
少し涙ぐみながらもキッパリといいきった貴浩を、めずらしく住職は暖かく
ポンポンと頭を叩いてやった。
「じゃあ、ムラのみんなにも知らせず、来週このまま祭りは続行ということで
いいのだな。」
貴浩は、うれしそうにコクンと頷いた。

289 :代打名無し:01/08/29 00:56 ID:k44MyY6g
浩二、死んじゃったのかー? どこかで生きてておくれよ
サングラスがピーコ…、笑える

290 :代打名無し:01/08/29 00:58 ID:SAL3F9/M
ピーコ・・・(爆笑。

291 :64:01/08/29 01:01 ID:8bszp3Bw
なんだかすごく悲しくなったよ…でもいい話だ。
自分が今書いてる番外編がどうでもよくなってきた(鬱
ヤパーリ住職は貴浩のよい理解者だ。感動した!

そしてピーコメガネだけは笑ってしもうた。

292 :代打名無し:01/08/29 01:02 ID:k44MyY6g
>>291
番外編も楽しみにしてるよ

293 :代打名無し:01/08/29 01:13 ID:SAL3F9/M
>>291
64さんのお話も読みたいです。鶴田の恩返し面白かったですよ。

294 :代打名無し:01/08/29 01:17 ID:oT7m79k6
ぐはぁ・・・「ピーコ」・・・・
戦時中なのになんてハイカラ(氏)な名前・・・(w

295 :広島家の人々49:01/08/29 02:30 ID:l7vzXdPY
この頃、少年たちにもっとも流行していた物語に、江戸川乱歩の少年探偵団がある。
名探偵明智小五郎の弟子である小林少年が、怪盗二十面相を相手に知略を駆使
して対決する物語で、当時の少年たちはみな、小林少年はじめ少年探偵団になり
きって遊んでいたといっても過言ではない。
だが広島家のあるココ緋鯉村では、備前亭泰山と名乗る謎の作家が書いた少年
探偵団のパロディ版、チンピラ探偵団の方が絶大な人気を博していた。主人公も
小林少年ならぬ小林青年が巻き起こすスリル満点波乱万丈の活劇で、読者は小林
青年の不思議な魅力に、首をかしげながらも次第にトリコになってしまうのだった。
備前亭泰山の作品としては、もう一つ「UFO仮面」がある。これは顔を覆面で被っ
たUFO仮面と名乗る正義の男が、特異なポーズでなみいる敵を気合でバッタバッタと
倒すヒーロー物である。これも緋鯉村では熱狂的な人気があった。

軽快な笛の音が、小さな神社の境内から流れてくる。参道の周りに軒を連ねる
夜店の間をムラの人々が、束の間のハレの場を祝い、にこやかに通り過ぎていく。
ムラの人々にとって、年に一度の出会いと別れの場だった。
ひゅーーーーー
小林青年の必殺技の武器であるコインをまねた空き瓶の王冠が、参道から少し
離れた木立の一本の木の幹に突き刺さった。
ひゅ〜♪
いかにもチンピラという恰好をした少年が、満足そうに口笛を鳴らした。
「まずまずかな・・・。」
チンピラ仲間から、親分と呼ばれている横松だった。

今日はここまで。次回からこれでもかとたくさん登場する人物が増えまっせ(^^;
64さん、そ、そんな・・・。番外編楽しみにしてるんよ・・・。書いてくださいましー(切実

296 :代打名無し:01/08/29 02:36 ID:DW8xz0qI
うひょー不幸まっしぐら!?

297 :代打名無し:01/08/29 02:45 ID:5dJSqmWQ
>>295
小林青年の自作自演劇場・・・ユッフォ仮面・・・上手い!

298 :代打名無し:01/08/29 23:34 ID:JeWW8WPI
不幸のずんどこに・・・

299 :代打名無し:01/08/30 02:51 ID:GkeVTvao
>>298
わはは。ずんどこずんどこ

300 :代打名無し:01/08/30 19:02 ID:81qYa/co
さっきかぷ娘で鶴たん見た
球場の出口でがきんちょにつかまっとった。
サインしながら笑ってたよ。

301 :代打名無し:01/08/31 01:00 ID:9yRnSe6Q
保全あげ

302 :  :01/08/31 01:01 ID:9yRnSe6Q
そして下げ

303 :代打名無し:01/08/31 22:20 ID:WvXMYh3k
保守age

304 :代打名無し:01/08/31 22:34 ID:i05s5kB2
そして下げ

305 :|`_ゝ´|:01/09/01 21:53 ID:gJ4ch.76
勝ったよ!

306 :広島家の人々50:01/09/02 02:06 ID:mEaJK6hY
その時、子分の一人長崎があわてふためいて横松のもとに駆けこんできた。
横松は不思議そうに長崎の方に振りむく。
「なんだってんだよ。」
「・・・ゼェゼェ、大親分が・・・竜士の親分が帰ってきたんですよ・・・。」
「えっ!」
横松はあわてて手元の王冠を袋にしまうと、竜士のいる場所へ駆け出そうとした。
「ちょ・・・ま、まだ場所を、教えていない・・・。」
「だったら早く教えろ!」
横松は、長崎の襟元をつかんでガンをつける。長崎は悲鳴をあげながら、必死に
震える指先で竜士の居場所を指さす。場所を確認すると、横松はそのまま長崎を
突き飛ばして、竜士のもとへ一直線に駆け出していった。
「よぉ!」
向かいの参道の脇で竜士は横松を迎えた。広島家の帰ってきたときの、あの白い
スーツに白いシルクハットにステッキを持ち、参道の脇の大きな杉の木に腕組みで
寄りかかっていた。横松は久しぶりに会う主に、大喜びで平伏して挨拶した。

「またつまらぬ物をもらってしまった・・・。」
同じムラの祭りの別の夜店通りでは、貴哉が両手いっぱいに夜店のくじで当てた
景品を抱え、困惑しながらトボトボとあてもない流浪を続けていた。

もう少し先まで書きます

307 :広島家の人々51:01/09/02 03:17 ID:mEaJK6hY
「どうせなら、お金になるものが手に入ればいいのに・・・。」
貴哉は両腕の中にある品々を見て、ため息をついた。日頃から貴哉は兄弟の中で、
一番くじ運にめぐまれているといわれている。が、肝心なときはまったく役にたたず、
こういうどうでもいい時だけ、異様にその力を発揮していた。
「博樹兄さん・・・今日のボクたちのお小遣いだって相当無理したはずなのに・・・。」
今日のお祭りのために、博樹はちゃんと貴哉と輝裕にもお小遣いを渡してくれた。
貴哉と輝裕は困ったように顔を見合わせた。この場合、どうすればいいのだろうか。
広島家の財政が崩壊一歩手前であることを、決して博樹は貴哉にも輝裕にも話そう
としてくれない。それが兄として家長としてのプライドなのか、神経がピーンと張り
詰めた状態で正気を保っているような博樹の前で、「今、うちにはお金がないんで
しょう?」などと、とてもじゃないが言えた状態ではなかった。
ならば貴哉なりに、自分も広島家のために役にたちたいといろいろ考えてみたが、
結果は山のようにふくれあがってしまったゴミのような景品のように、どこかずれた
形で貴哉にかえってくるのだった。

308 :広島家の人々52:01/09/02 03:18 ID:mEaJK6hY
「ねぇ、お父さん。あそこにあるプラモデルが欲しい。」
貴哉の横をとても仲の良さそうな親子が通り過ぎていった。子供は、思ったより
年が長けているのか、背丈はいっぱしの大人に近い大柄な子であったが、まだ
世俗にすれていない無邪気な性格そのままで、父親に甘えていた。
「うーん、このプラモデルはちょっと高いなぁ。甲斐、もう少し安いおもちゃじゃダメか?」
いかにもやさしそうな顔立ちの父親が困ったように、しかしどこかうれしそうに息子の
甲斐をなだめる。
「ううん、絶対あのプラモデルが欲しい!」
甲斐も、父親に甘えて引き下がらない。父親は自分の財布の中身をのぞいた。
ジワーッと父親の目元があやしくなる。甲斐はあわてて前言撤回をした。
「いいよお父さん。ごめんなさい、ボクが我儘いっちゃって・・・!」
その様子を、横からずっと景品を握り締めたまま貴哉は見ていた。
「父さん・・・か・・・・・・。」
「お父さん、プラモデルじゃなくて、この犬のぬいぐるみでいいよ。」
「甲斐・・・。」
「お父さん、本当に気にしないでよ。」
「甲斐・・・すまない。」
ニッコリ笑って父親を安心させようとする息子の甲斐に、目じりを熱くして父親は
頭を下げた。

309 :広島家の人々53:01/09/02 03:19 ID:mEaJK6hY
露天商から甲斐は犬のぬいぐるみを受け取った。
「お父さん、今度はいつ家に帰ってこれるの?早くもう一度お父さんと一緒に暮らせる
ようになりたいな。」
「そ、そうだな・・・。」
甲斐はうれしそうに犬のぬいぐるみを抱きしめる。
「ああ、犬のケンが家に帰ってきたみたいだ。ケン、どこにいっちゃったんだろう・・・。
お腹に子供もいたのに・・・。探しても探しても見つからなかった・・・。」
「そ、そうだな・・・。」
父親はどこか沈痛そうな表情で、黙って息子の頭をやさしく撫でてあげた。

「・・・父さん・・・・・・。」
うわごとのように貴哉の口から言葉が洩れる。2人の姿がどんどん離れていく。
「・・・父さん・・・・・。」
貴哉は両手に抱えた景品の山の上にうつむいた。思わず涙がこぼれそうになってくる。
!!!
突然、真横から誰かに突き飛ばされた。四方に飛んだ景品と一緒に、貴哉の身体も
地面に転ぶ。
「す、すみません。大丈夫でしたか?」
スーツ姿の品の良い男性が、貴哉に手を伸ばす。その手を掴み、起き上がろうとした
貴哉は、男性を見て、思わず軽い感嘆の声をあげた。

310 :おひさです・・・:01/09/02 03:45 ID:mEaJK6hY
今のところが書いていて一番難しい部分かもしれん・・・。ちゃんと文章になっとるでしょか(^^;
こわいなぁ・・・。おまたせやっと(’。’)人間バージョン初登場です。あと夏祭りもシーンも
書いて気がつきやした。これの主人公は|`_ゝ´|だった。ここでベチも初登場です。

それと設定真っ白の選手は残り9人となりやした!
背番号順に)松本、佐竹、小山田、ラド ヤング、
林、福良、伊与田 、酒井

カーサはかーなり悩みました。めちゃくちゃファンが多そうだし・・・(^^; 下手な設定たてる訳に
もいかんでしょ。で、破天荒な絵師・・・こんな設定たててみました。でも、カーサにはもう一つ
の顔があって、こっちの顔で河内や横山の前に現れます。ハセガーより早めに登場するよ。
あと廣瀬・・・。登録抹消っすか・・・(涙。くやしいぃー。しゃあないんでこれから今年の廣瀬に
似合いそうな役柄考えてみやす。

26日の甲子園でピロサワに、六甲おろし唄うなら巨人戦で唄ってくれとおらはいい、虎ファソの
友人は兄貴に、ホームラン打つなら巨人戦で打ってくれといい、お互いに26日はやめてくれと
負のエネルギーをだしまくったら引き分けに終わってしまったという・・・それがどちらの願いも
巨人戦で実現できてしまいやした(^^; ヨカタヨカタ。次は4、5日のヤク戦。ここの五人兄弟も
だいぶ復調してきたようで(それがこれを書いていて一番心配の種だった)安心して、続きを
書けます。すっかりあきらめていたAクラス、なんとかすべりこめたらいいっすね♪

311 :代打名無し:01/09/02 04:40 ID:E.8SMu4Y
(’。’)「おかあさんいぬだったんだね・・・

312 :お疲れです:01/09/02 05:00 ID:Vyx79RUc
貴哉が抱えている景品は一体何なんだ。気になる・・・。
甲斐たん無邪気ながらも父親思いのいい子ですな。父親は誰なんじゃろ。
ついに(’。’)登場ですか?続き楽しみにしとります。

313 :age:01/09/03 00:06 ID:AZnRryZU
age

314 : :01/09/03 11:11 ID:nzrEOS3c
祝age

315 : :01/09/04 00:53 ID:Sb7SdjrI
保全

316 :広島家の人々54:01/09/04 01:48 ID:Xv1UlMZA
目の前に自分とよく似た顔立ちの人物がいる。相手の男性も貴哉の顔を見たとき、
「あっ」と小さな声をあげ、しばらくの間身体の動きがとまった。
起き上がった土だらけの貴哉の身体と服をポンポンと叩いて汚れを落とすと、男性は、
周辺にちらばった景品を拾い集め、貴哉に渡す。その間、貴哉はどうすればいいのか
わからず、ただボーッと男性の動きを見ていた。
男性はニッコリと笑うと、その場から去っていく。
「あ、あの・・・。」
貴哉の口からやっと小さな声がでた。だが、その声は相手には聞こえなかった。
男性の姿は、あっという間に参道の雑踏の中に消えていった。
「・・・・・・。」
「おーい、ウチー!」
「!」
遠くからなつかしいあだ名で自分を呼ぶひとがいる。貴哉は、声のする方へ振り向いた。
「こっちだよこっち!ウチ、わかんねぇか?」
「ベチ!」
尋常小学校で一緒だった友人のベチだった。しかし、問題はその場所だった。
小学校を卒業したのち、貧乏のあまり一家離散の憂き目にあい、ベチも行方しれずとなっ
ていたのは知っていたが、まさかテキ屋の兄ちゃんになっていたとは・・・。

317 :広島家の人々55:01/09/04 02:51 ID:Xv1UlMZA
しかも、ちゃっかり弟分までできていた。

「これで全員揃ったな。」
竜士は、横松以下子分たちを見回して満足そうに笑った。
小料理屋に奉公に出る前は、竜士はこのムラの界隈ではかなりワルとして名が通っていた。
一時期は、父の浩二や兄の博樹も手がつけられないほどの暴れん坊ぶりだった。
小料理屋に働きに出てからはその道を洗っていたが、いざとなればこうして集まる子分たち
がいる。竜士は得もいえぬ気分だった。
「竜士の親分、久しぶりにどこぞのシマでも襲うつもりですかい。」
「ふふん、まぁな・・・。」
竜士の跡目をついで親分と呼ばれている横松の言葉に、竜士はご機嫌でゆっくりとうなづき、
ふところから2枚のお札を取り出した。
「久しぶりに邪毘屋の賭場へ殴りこんで、これを10倍にも20倍にもしてやるのよ!
お前たちもついて来い!当然分け前はお前たちにもやるからな!」
横松や長崎、栗原ら子分たちは両手をあげて喜んだ。
「さっすが、俺たちの“小林青年”は違うぜ!」
「・・・ん、なんだ?小林青年っつうのは・・・。」
うっかり口をすべらせた横松は、慌てて両手で口をおさえた。
「い、いや・・・な、なんでもないっす。」
ムラにやってくる紙芝居で、すっかり横松は備前亭泰山の「チンピラ探偵団」のファンに
なっていた。そして自分たちはチンピラ探偵団になりきり、竜士を小林青年に見立てていた。

318 :代打名無し@ス:01/09/04 02:59 ID:Xv1UlMZA
やっぱ今のところが一番難しか(涙 だらだらした展開になってしまったらスマソ。

>>312
甲斐たんの父親が(’。’)っす。>>86さん>>88さんからの設定を頂きやした。
(’。’)たんは結構キーポイントキャラっすよ。

やっと賭場のシーンも近づいてきたし、(’。’)たんこれから出番が増えます。

319 : :01/09/04 03:56 ID:Ln6eIvDE
312です。甲斐たんの父親が(’。’)たんだったんですね。勘違いしてた。
良く読めばすぐ解りますね、スマソ。
プラモデルねだられて涙ぐむ父…自分が子供だったら放って置けない(w
しかし甲斐たん犬に父親の名前付けたのか・・・。

320 :  :01/09/04 14:11 ID:74WEG4l2
横山が不思議青年小林化・・・(w
納得しつつも泣けます・・・。

321 :広島家の人々55(改訂版):01/09/05 01:33 ID:GznmCrs.
「よし!これで全員揃ったな。」
竜士は、横松以下子分たちを見回して満足そうに笑った。一時期は、父の浩二や兄の博樹も
手がつけられないほど暴れん坊だった竜士である。小料理屋へ奉公に出る前は、当然このムラ
の界隈では相当なワルとして名が通り、かなりきわどい悪事にも手を染めていた。
小料理屋に働きに出てからはその道を洗っていたが、しかしいざとなればこうして集まる
子分たちがいる。竜士は得もいわれぬ気分だった。
「竜士の親分、久しぶりにどこぞのシマでも襲うつもりですかい。」
「ふふん、まぁな・・・。」
竜士の跡目をついで親分と呼ばれている横松の言葉に、竜士はご機嫌でゆっくりとうなづき、
ふところから2枚のお札を取り出した。
「久しぶりに邪毘屋の賭場へ殴りこんで、これを10倍にも20倍にもしてやるのよ!
お前たちもついて来い!当然分け前はお前たちにもやるからな!」
横松や長崎、栗原ら子分たちは両手をあげて喜んだ。
「さっすが、俺たちの“小林青年”は違うぜ!」
「そうだな!」
「・・・ん、なんだ?その“小林青年”ってのは・・・。」
うっかり口をすべらせた横松は、慌てて両手で口をおさえた。
「い、いや・・・な、なんでもないっす。」
ムラにやってくる紙芝居で、すっかり横松は備前亭泰山の「チンピラ探偵団」のファンになっていた。
そしていつしか自分たちはチンピラ探偵団だとなりきって、竜士を“小林青年”に見立てて
いたのだ。

322 :広島家の人々56:01/09/05 01:34 ID:GznmCrs.
貴哉は、おそるおそるベチの夜店に近づいた。店は、後ろの棚に並んだ景品をボールや輪などを
投げて手に入れるゲーム方式のものだった。だがベチの店が他の夜店と違うところは、その棚に
飾られている景品である。思わず貴哉は息を呑んだ。
「・・・金になるものばかりだ・・・・・・。」
フフンとベチは笑って、弟分の少年をうながして貴哉にボールを渡す。
「別にボールじゃなくて、投げ輪やそこの空気銃を使ってもいいんだぜ。」
健太とうながされた弟分の少年は、投げ輪と空気銃を貴哉に手渡そうとする。
その時、ベチの顔色が変わった。
「健太!」
事情をすぐに察した健太が、空気銃をベチに投げ渡す。ベチは空気銃をつかむと、そのまま
参道を堂々と歩く小太りの男に向かって銃を発射した。
参道の周りの客から悲鳴があがる。小太りの男は、空気銃の威力と一緒に発せられた白い粉に
まみれ、バタンと地面に倒れた。

323 :広島家の人々57:01/09/05 01:35 ID:GznmCrs.
「どうもどうも、祭りにそぐわない人間がこの場にまぎれ込んでいましてね。どうぞあまり気にせず
みなさま祭りを楽しんでください〜!」
ベチと弟分の健太はニコニコ笑って、事が大きくならないよう場をとりなす。周りの人々もそれほど
興味をもたず、あっという間に参道は元の穏やかな喧騒の世界に戻っていった。
ベチと健太は、空気銃で倒した男をずるずる自分の夜店まで引きずると、ゴザと紐で男をくるくる
巻いてしまう。
「・・・そこまでしなくても。」
あっという間の出来事に、貴哉はとまどいながらベチに声をかけた。ベチの目が冷たく貴哉に
注がれる。
「この男の顔を見ても、それが言えるか?」
貴哉は言葉をなくした。ゴザで巻かれた男は昔、広島家の使用人だった江藤だった。
「もうこのムラとは関係ないからな。それよりこの男は、お前ん家を裏切って邪毘屋についた人間だ。
そいつがノコノコこのムラの祭りにやって来るってことは・・・。」
「・・・・・・。」
「いよいよ邪毘屋が動き出したってことだな・・・。」

324 : :01/09/05 01:43 ID:aUFkL.Hw
わー江豚まで登場!!(w
どこまで出るんスか?!

325 : :01/09/05 02:03 ID:aUFkL.Hw
江豚登場と言う事は・・・
アキヒロが危ない!!(w

326 :広島家の人々58:01/09/05 02:31 ID:GznmCrs.
輝裕は、神社の本殿の周りを手もちぶさたで行ったりきたりしながら、たまに本殿の中を
コッソリとのぞいていた。
本殿の中では、兄の博樹とサトヒロらムラの小作農たちが会合をおこなっている。いや、
会合ではなく最後の別れの盃をかわしているといっていい。この祭りが終われば、
お盆までの間に小作農たちはこの土地を離れ、一家離散の運命を辿る。さしづめ今日の
祭りは最後の打ち上げ花火というべきものだった。
「・・・そして、みんないなくなる・・・・・。」
父・浩二のことが落ち着き、もう一度学校に通うようになった時、輝裕は兵動の正式な退学を
担任の山崎から聞いた。理由は教えてもらえなかった。ただ家庭の事情ではないと・・・。
輝裕は、兵動と一緒にいた最後の頃、口ぐせのように言っていた言葉を思い出していた。

なーんかずっと周りから期待されてここまできたけどさ、もう疲れちゃったっつーか・・・。

327 :広島家の人々59:01/09/05 02:32 ID:GznmCrs.
目の前に突きつけられた現実が信じられなくて、輝裕は半ば呆然と自分の教室に戻っていった。
既に夕日が校舎を照りつける時間に、教室には誰もいない。輝裕は無人の教室にのろのろと
足をひきずり、久しぶりに自分の席に座った。
「・・・教科書を片付けて、早く家に帰ろう。」
だが、何か自分の机がおかしい。机の中に何か大量に物が入って、感触がごわごわ揺れる。
輝裕は木製の開閉式の机を開けた。
「あ・・・・・・。」
しばらく輝裕は言葉をなくした。中にはギッシリと人気の「小林青年とチンピラ探偵団」シリーズの
単行本が入っている。そして一番の上の本にはメモ紙が置いてあり、そこには兵動の机を指さす
矢印が書いてあった。輝裕は兵動の机を開けた。そこには「UFO仮面」シリーズの単行本があった。
そして「がんばれよ!」と書かれた兵動のメッセージが・・・。
輝裕の手が震えた。兵動の机のフタを握りしめたまま、夕焼けで彩られる無人の教室で、輝裕は
声を殺して泣いた。

328 :今日こそ生黒田!@ス:01/09/05 02:38 ID:GznmCrs.
話の都合上、どうしても今の時点でのアキヒロは性格がいい・・。
後半で一気に小悪魔性格爆発しやすが。
この手の作品を書くのは初挑戦で、だんだんキツくなってまいりやした(^^;
ギャグのほうが気楽やね。でも最後まで責任もって書きやす。
今、何人登場したんだろ。もう数えていない・・・(汗

>>325
あ、その心配はないよ(^^;

そんでは続きはまた5日の夜に・・・

329 :(; ε ;) :01/09/05 02:42 ID:Vxzl1rms
>327
かんどゥ的・・・

330 : :01/09/05 03:08 ID:WmWPKMRQ
おおう!!ゥはもうこれでいなくなってしまうんですか?

感動の中にコソーリ笑いあり(w
江豚はスナイパーだから心配やったけど、安心っすね(なにがだ

331 :64:01/09/05 11:13 ID:Lcwp4kcU
助清さん、皆様、久方ぶりです。
なんかうっかり書き込んだ一言で誤解を招いてしまったようで(鬱
あれ以来風邪をひいたらしくおとなしくしておったのですが、ちょっと
よくなって市民球場に逝ったら、どしゃぶり…
風邪再発で点滴をうつほどのさわぎになってしまい、やっとここに来れるような
状態にまで回復しました。逃亡していたわけではないんで
んで、矢野の番外編を書いてたんですが、別の話のほうが盛り上がってきちゃって
2つをかけもってます。時間がかかりそうです。
その「別の話」でラドとヤングを使いたいんですが、もっていっていいでしょか>助さん

にしても、江豚が出てくるとは思わなかった(w

332 :代打名無し:01/09/06 01:46 ID:.2dD4EOE
助さんいつもありがとう。
しかし2時3時まで起きてて大丈夫かなとちょと心配。
お体に気を付けてくだされ〜

333 :代打名無し@age作業:01/09/06 01:52 ID:kiDdvpYU
スンマソン・・・。今日の夜書くつもりだった続きの部分、
現在試合の余韻に浸って、ネタのほうに頭がまわりませぬ。
6日なんとかなったら書きますで、今日の夜はスンマソン・・・なしです。
っと、これだけでは悪いから、夏祭り以後の話の予定と近々登場
予定の選手をば・・・。前田、緒方、玉木・・・そこに謎をひめた
(’。’)たんの存在。こんなところでしょか。

ゥはですね。これで一応出番は終了です。でもまだ再登場できる
余地は残ってるんで、場合によっちゃラスト近くでまた登場する
かもしれません。


>>331
いいっすよ。あまり気にしないで軽く受け取ってくんさい(^^
ラドとヤングもどうぞどうぞ。他の人物の設定も64さんの
やりたいように自由に設定してください。

そんじゃまた明日・・・。

334 :パロ野球:01/09/06 01:59 ID:E3YTiBKA
広島スレのヲタ臭さの元凶はここですか? 

335 :代打名無し@ス:01/09/07 03:08
今日も試合の余韻でネタに頭がまわらなひ・・・。
移動日の7日にあらためて・・・m(_ _)m

過去ログ倉庫と共に、こっちの過去ログも一部更新しました。
リレー版「広島家の人々」はもうちっと待ってくんさい。
ただいま製作中です・・・

336 :代打名無し:01/09/07 22:52 ID:W8BtLPlI
少年探偵団でサーチかけたら釣れたあるサイトからのこぴぺ

-------------------------

9. 話のオチは、『遠藤粒子』と言われる謎の発明でした。・・・・・・・なんだかなぁ。

-------------------------

なんだかなぁ。(W

337 :64:01/09/08 00:04 ID:t2wKvugo
>>336
遠藤粒子…なんだかなぁとしか言葉が出ない(w

>>333=助清さん
自分のはあくまで番外編ということで、本編を壊さない程度に
書いていきますよ〜。なので設定が決まってない選手を使用
させてもらえればうれしい限りです。
というわけで、酒井も使いたいんですが…(w
そんでも、あと6人も設定決まってないのか。小山田とか味のある
設定がつくれそうなんだけど、今書いてるのではどうも使いどころがないよ〜

338 :64:01/09/08 00:52 ID:t2wKvugo
寝付けない、書きかけの番外編も進まないので、時間つぶしを…。
>>328の「何人登場したんだろ」の一言が自分も気になったので、ちょっとまとめてみました(w
()内は初登場回(広島家の人々20で誰だかわかったら(20)という感じ)です。
背番号順。まだ登場してない選手の背番号はとばしてます。
00:子犬のシマ(29)
0:鯉城駅駅員木村(24)
2:輝裕(1)
3:父浩二の友人、鉄人祥雄(1)
4:兵動(3)
5:漁師の町田(12)
6:漁師の浅井(12)
8:父・浩二(1)
10:知憲住職(2)
11:チンピラの親分・横松(49)
12:河豚(7)
15:黒田(1)
16:備前亭泰山(49)、UFO仮面(49)
17:名古屋コーチン鶴田(番外)
18:佐々岡の爺(1)

339 :64:01/09/08 00:57 ID:t2wKvugo
上の15は博樹に訂正してくだされ。間違えた…。

21:エンドウ豆(2)
22:母犬ケン(24)、甲斐の父(52)
23:竜士(2)
24:貴哉(1)
25:貴浩(2)
29:小林青年(49)
32:西山堂(6)
33:鶏のロペ(7)
44:郵便配達員福地(13)
45:金本寺の仏像(番外)
46:教師の山崎(3)
47:小作農島崎(11)
48:小作農サトヤス(11)
49:ピエロのエディ(14)

340 :64:01/09/08 01:04 ID:t2wKvugo
50:横松の子分・栗原(55)
52:ベチの弟分・健太(56)
54:テキ屋の兄ちゃん・ベチ(54)
57:甲斐(52)
58:横松の子分・長崎(50)
59:小作農サトヒロ(11)
60:級長の田村(3)
その他
鬼大下(大下教頭)(3)
松原(47)
元広島家使用人・江藤(57)

ということで41人登場みたいです。
浩二の愛用の「ピーコ」を入れるかどうか迷ったよ(w
それでは、おやすみ…

341 :代打名無し:01/09/08 22:14 ID:Ug3d6fzU
助さんもしかして今宵も余韻に浸っておられるのでしょうか(W

342 :代打名無し@ス:01/09/09 01:28 ID:BoG80tbQ
>>341
いえ、余韻に浸りたいところっすが、そろそろ続きを書かんといかんなと・・・。

ちょと今すぐというわけにもいかんのですが、昨日過去ログ倉庫を作りながら
広島家の人々の舞台モデルのページも作っておりやした。それが一部出来上がった
んで、あぷしときます。
 http://da1567.hoops.ne.jp/butai.htm
64さん、番外編を作るときに参考にでもしてください(^^)
(登場人物リストもありがとう。となると、正体がわかってない人物、
まだ名前を出さないだけでその場にいる人物含めて、今44人登場ですか。)

>>336
遠藤粒子・・・。それの本のタイトルは「電人M」らしいっすよ。で、犯人は
木村助手だそうです(w
(これ書くために今、手元に「少年探偵団読本」つう本がありやして・・・(^^; )

では、今日はがんがってちょことだけでも話をすすめやす・・・。

343 :代打名無し:01/09/09 01:30 ID:BoG80tbQ
しもた!一度あげておくつもりが・・・(鬱

344 :(・ ε ・):01/09/09 01:55 ID:rt2p3rg2
僕も頑張ったから、ガンガレー

345 :広島家の人々60:01/09/09 03:13 ID:BoG80tbQ
一体、自分は何故進学したいと思っているんだろう。もっと勉強をしたいから?
エリートになって暮らしをラクにしたいから?それとも・・・。
今まで疑問にも思わなかったことだった。実力があるなら、できるだけ上にのぼりたい。
それだけを思って勉強してきた。でも、なんだか違うような気がする。
輝裕は、村長の顔で本殿の中を立ち回る博樹の姿を、外からじっと見た。

本当は・・・本当は高等学校に行きたかったのは博樹兄ちゃんなんだよね・・・。

一度は高等学校に進学しながら、父・浩二の突然の出征でやむなく中退して家業の農家を
継がなければならなかった博樹。だからこそ自分の進学に期待して無理をする博樹。
自分が逆の立場だったらどうなんだろう。やっぱり同じことをするのだろうか。じゃあ、今の
自分の立場は・・・?
ますます気持ちが重くなり、輝裕は自分で自分がわからなくなっていった。

346 :広島家の人々61:01/09/09 03:14 ID:BoG80tbQ
「おーい輝裕!ここにいたのかよ!」
キョロキョロ見回して輝裕を探していた貴浩が、あわてて駆け込んでくる。
「住職がカンカンになって怒ってるぞ!チビはどこ行ったぁって・・・。」
「ゲッ!」
「一緒に早く戻ろう。」
「う、うん・・・。」
ちらっともう一度視線を向けた輝裕と同じ場所へ貴浩も目をやった。貴浩の動きが止まる。
「・・・博樹兄さん、いっぱいいっぱいって感じだな・・・。」
「・・・うん。」
「・・・俺はバカで使えないかもしんないけど、何とか俺たち兄弟でできることがないかな。」
「うん・・・。」
弟二人の視線に気づかず、博樹は小作農たちとの歓談に追われていた。

347 :広島家の人々62:01/09/09 03:49 ID:BoG80tbQ
「ゴルァ、チビ!あれほど祭りの日は手伝えといっていたのを、お前という奴はぁー!」
「ひぃぃ!!」
逃げる間もなく、輝裕は知憲住職に頬をつねられた。半泣きで住職に謝りながら、輝裕は
なぜか心が落ち着いてくるのを感じた。

やっと小作農たちとの折り合いも一区切りついて、博樹は溜息をついて本殿の縁側に
腰を下ろした。
豪華であった。今年の夏祭りの何もかもが華々しかった。自分を含めムラの皆の意地の
結果だった。この夏祭りが終わり、盆を迎える頃には、サトヒロら小作農らは皆、ちりぢり
ばらばらに離散していくことになる。あきらめを通り過ぎて、皆の表情には開き直りがあった。
だが博樹の、広島家の立場はまた別である。境内を参道をあざやかに飾り立てられている
ぼんぼりの灯りを無表情で博樹は見つめていた。
さて、これからどうしようか・・・。
広島家の立場を重んじ、博樹は当然夏祭りの寄付金もムラ一番に支払った。これで
貯金は完全につきた。まだ盆に支払う代金の準備は出来てない。どこから金を調達
すればいいのか。竜士ばかりに頼るわけにはいかない。自分も何とか金を得る方法を
見つけなければ・・・。

348 :代打名無し@ス:01/09/09 03:55 ID:BoG80tbQ
うげっ、時間が時間なんでもう寝るっす。リアルでは6連勝で沸きたっているとき
8連敗ネタを書く自分。違和感ありありだよ・・・。うれしいけど(w

349 :341:01/09/09 07:23 ID:3qnlqcRM
お、新作ウプありがとうです〜。
いつか現実とストーリーとの違和感がなくなるといいですね。
もちろんいい方に。

舞台となったとこ、のどかだなあ。

350 :広島家の人々63:01/09/09 23:13 ID:7RulDM5Q
「邪毘屋か・・・。」結局、金を借りるほか方法がない。佐々岡の爺に話せば、爺は自分の身を
犠牲にする。あと、もう一つは・・・。博樹の脳裏に輝裕の姿が浮かんだ。振り切るように博樹は
激しく首を振った。
「ほぉ、あんたが広島さんとこの・・・。こりゃぁまたえらい派手な祭りにしたんだのぉ。」
ハッと博樹は頭を上げた。本殿の庭に、ここらでは見かけない何やら一癖ありそうな男が、
博樹を見て笑っていた。

「邪毘屋が動き出している・・・。」
失神している江藤を見下ろす貴哉の口から、やっと呟くように言葉が洩れた。
その直後だった。ベチは突然ムキになって行動を起こす貴哉をあっけに取られて見つめた。
「ウチ・・・。これをどうするんってんだよ。」
「・・・どっかで高く買ってくれるところはないか。これでダメだったらこれで!いや、俺の
持ってるものなんでも・・・!」
「・・・・・・。」
ふうーっとベチは息をついた。そして貴哉がやみくもに夜店の台の上に置いた景品を一つ
一つ取り上げていった。
「・・・どれもガラクタ品だ。」
ガクッと貴哉は肩を落とす。ベチはちらっと貴哉を見たが、また残りの品物の鑑定にあたる。
健太が不安そうに貴哉を見た。貴哉はずっとうつむいたまま、顔をあげようとしない。
「・・・俺、なにやってんだろ・・・。こんな場合じゃないのに・・・。」

351 :広島家の人々64:01/09/09 23:14 ID:7RulDM5Q
ベチはもう一度振り向いた。
「お前がそこまで責任をもつこともないんじゃないか。」
「でも俺に比べて、ベチはもう・・・。」
黙ってベチは貴哉を見ていたが、しばらくして一枚の紙を取り出すと、携帯用の筆で
すらすらと何かを書き出すと、貴哉に差し出した。貴哉は驚いて顔をあげる。
「一ヶ所だけ買い取ってくれる店が、ないこともないんだ。まあ、どうなるかわからない
が交渉するだけしてみるよ。これは俺と健太がこれから商売しにいくところ。まだ何か
売りたい物があったら、ここにくればいい。」
貴哉は、目を見開いてジーッとベチと見た。ベチはまたクルっと振り向いて、品物の
鑑定を続ける。
「おいっ、ウチ!これは金になるぞ!!」
突然、素っ頓狂な声をベチがあげた。貴哉はあわててベチのもとに駆け寄った。
「ほらっ、この牛革の札入れ財布。こんなんどこで手に入れたんだよ!」
あっ・・・。貴哉は小さく声をあげた。これはさっき参道でぶつかったあの人の・・・。
貴哉は反射的にベチから牛革の財布を奪って、中を開いた。そこには刺繍で持ち主
の名前が記されている。
「広池・・・広池さんっていうのか・・・。」
「ウチ、これは相当な額で売れるぞ!」
「ベチ。これは・・・これは売らないよ。」
「えっ?」
貴哉は牛革の財布をギュッと握り締めた。

352 : :01/09/09 23:19 ID:55ozDfqk


353 :代打名無し@ス:01/09/09 23:21 ID:7RulDM5Q
7連勝マンセーーー!! 場違いな8連敗直前ネタで苦しいよ萎えーー(^^;
今日で夏祭りシーン決着つけやす(汗
半月前まで弱い弱いと毎日嘆いてはずなのになぁ・・・。

>>349
>舞台となったとこ、のどかだなあ。
由宇も同じくらいのどかだよ(w

>>337
書き忘れ。酒井もどうぞ使ってください。小山田たん、彼はもっと後半まで
寝かしとこうかと・・・。今のかぷの展開の時用のひとも残した方が良さそうだし(w

354 : :01/09/09 23:34 ID:5ZV6fk.6
お疲れ様でーす
広池・・・彼だったんですね(w
ああ、どうなる広島家・・・・輝裕は進学するのか?うーん気になる

355 :代打名無し:01/09/09 23:40 ID:wR9FS35U
おつかれさまです。
今日はまたお早いんですね(W

由宇・・・いってみたいよ〜

356 :広島家の人々65:01/09/10 02:47 ID:RQ.x9xsE
同じように、本殿の縁側で一枚の紙を握り締めている人物がいる。博樹であった。

「で、竜士の親分。賭場への殴り込みはいつごろ?」
「うーん・・・。この祭りが終わった明日あたりにでも、早速殴り込むとするか。」
ステッキで肩を叩きながら、竜士がうなづく。横松ら子分たちはうひょー!と歓声
をあげる。

その時、ドでかい音と共に天上に大きな打ち上げ花火があがった。
博樹、竜士、貴哉そして祭りに集まった人々は、はじかれたように空を見上げる。
「ハハハハハハハハハ・・・」
豪快な笑い声が神社の裏の小高い丘から聞こえてきた。錫杖を片手に仁王立ちで
立っている知憲住職だった。その後ろでは貴浩と輝裕が二発目の花火の玉を筒の
中に入れようとしている。
「住職!この日照りの時に、花火は無茶すぎる!!」
博樹はあわてて知憲住職を止めようと駆け出した。
「否!これは雨乞いの儀式であるぞ!」
すかさず知憲住職は錫杖で指差し、博樹の動きを制止した。
貴浩と輝裕の手で、二発目の花火が打ち上げられた。
「雨乞いの儀式・・・。そんな馬鹿な・・・。」
信じられないというように、博樹は唖然と首を振りながら住職たちを見上げる。
三発目の花火が盛大にあがった。
「ワシは予言する!次の花火が上がったとき、ムラに大粒の雨が降るであろう・・・!」

357 :広島家の人々66:01/09/10 02:49 ID:RQ.x9xsE
「・・・無茶苦茶だ・・・。」
竜士はアッケに取られて呟いた。参道にいる観客もにわかに信じられないという
ように胡散臭い目で様子を見守る。だが、住職の発言の直後、にわかに空気が生暖
かく湿ったものへと変わった。貴浩と輝裕は四発目の花火の玉を入れた。
花火は豪華に頭上に上がった。と同時に大粒の雨が叩きつけるように地面に落ちて
いった。
観衆からどよめきともいえる大歓声があがった。知憲住職は仁王立ちのまま、前よりも
一層豪快に笑い続けている。夜店にいたベチは腹を抱えて笑った。竜士も苦笑して、
住職のいる丘の上を見上げる。
「・・・あの住職がいる限り、ムラもそうそう邪毘屋にやられないでしょうなぁ・・・。」
一連のドタバタに思わず失笑した小作農の一人サトヒロが、博樹に話しかける。
博樹は雨に濡れるのもかまわず、なんともいえない気持ちで丘の上を見上げていた。

「ったく、調子いいよな住職も・・・。野良猫の天気予報で今頃雨が降りそうだと
わかったら、いきなり雨乞いの儀式だと・・・。」
「シッ、また住職に聞こえたら、頬をつねられちゃうよ・・・。」
貴浩と輝裕は花火の筒の後ろでコソコソ愚痴をこぼしていた。

358 :代打名無し@ス:01/09/10 03:01 ID:RQ.x9xsE
これで夏祭りのシーンはキリがついた。次回からいよいよ横山と(’。’)
の賭博シーンっす。黒田のほうもいよいよ事情が怪しくなってきやす。
(・ ε ・)の進学はどうなるか。ハセガーまだ出番とうぶんないよ・・・(鬱

そんじゃおやすみ・・・。

359 :代打名無し:01/09/10 07:28 ID:P.uV3H.U
賭場と(’。’)・・・全然似合わない(W

360 : :01/09/10 23:57 ID:wlRj6qAE
(丶`_ゝ´)「否!」
生で聞きたい‥‥‥。カコイイだろな。

361 :64:01/09/11 00:56 ID:uDW49.bs
たまにはageときます。
いや、夏祭りの最後の部分、最高っす!
(丶`_ゝ´) のおかげで、番外編のエンディングも筋ができたし(w

ちなみに自分は鯉城駅のイメージとしては、天福球場の近くの
油津駅のイメージがあったっす。
今年初めてキャンプ見にいったけど、2度と電車でいくまいと思った(w
そして油津駅に降り立った瞬間、田舎の駅っていうイメージを抱いたよ。
キャンプにはまた行きたいけど。なんか異空間って感じだったし>天福球場

362 :広島家の人々67:01/09/11 02:14 ID:rjPC9p8.
雨は三日三晩降り続いた。
「ったく、極端なんだよなぁ・・・。」
貴浩はぶつぶつ文句をいいながら、氷の入った水枕を知憲住職に差し出す。
入れ替わりに住職のパンチが貴浩にくり出された。貴浩は難なく住職の拳をかわす。
「ほらぁ、病人はもう少しおとなしくしていなくちゃ・・・。」
声にならない声で、うるさいと住職は毒づいた。
あの"雨乞いの儀式"で、知憲住職はハシャギ過ぎて風邪を引いた。
夏祭りから数日が経ちながら未だ熱が下がらず、床に伏せったままである。
「そろそろ食料もヤバイな・・・。」
厨をちらっと覗いた貴浩は、外を見上げた。
激しく降り続けていた雨も、やっと小ぶりにおさまってきている。
「住職。俺、ちょっと買出しに行ってきます!」
大きな黒い布製のこうもり傘をさすと、貴浩は駆け足で寺の階段を下りていった。

363 :広島家の人々68:01/09/11 02:15 ID:rjPC9p8.
ムラの様子は、急激な豪雨の襲来でガラリと一変していた。川は荒れ、田や畑の水路は
あふれんばかりの大量の水が激しく流れている。
「うちの田んぼや畑は大丈夫かなぁ。」
時間に余裕があるなら、住職の許しを得て実家の田んぼの手入れの手伝いをしようか。
貴浩はぼんやりと水路を見つめ、考えた。
遠くから汽車の汽笛が聞こえてくる。この雨で不通だった線路がやっと復旧したらしい。
貴浩は海の近くにある鯉城駅を見下ろした。貴浩と同じ形のこうもり傘を差した男性が、
駅に入ろうとする。
「えっ・・・?」
貴浩は目を疑った。この大変なときにのこのこ駅に来るはずがない人物がそこにいる。
考えるより先に足が出た。
「博樹兄さん!」
貴浩は大声で叫んで、駅に向かって走った。
博樹は夏祭りで見たあの時よりもっと思いつめた表情で、こうもり傘を下ろし、駅の構内
に入っていく。
汽笛を鳴らして、汽車は鯉城駅のホームにすべり込む。
貴浩が駅の近くまで駆け込んだ時は、汽車は黒煙をあげて貴浩の進む方向とは逆へ
走り去っていった。
「おや、貴浩くん。」
駅員の木村が、驚いて貴浩を迎える。
駅の構内で息をゼェゼェ荒く吐きながら、貴浩は呟いた。
「・・・一体・・・何考えてんだよ、博樹兄さん・・・。」

364 :代打名無し@ス:01/09/11 02:56 ID:rjPC9p8.
ダメだ、もう寝る時間だ・・・。
ちょうど今、('。')の壺振りシーンを書いてる最中だが
まだあぷするほど量がたまってないんで、また明日・・・。
明日、前田が登場っす。

>>359
似合うかどうか明日判断してけれ(w

>>360
住職は書いてて楽しいYO(^^;

>>361
日南線ものどかっすよね。青島までしか乗ったことないけど
おらも一度で懲りた。地元のひと曰く、まだ路線バスのほうが
いいそうな・・・。

365 : :01/09/11 02:58 ID:rjPC9p8.
(’。’)が文字化けした・・・

366 : :01/09/11 09:37 ID:Yjo1OlMA
( ̄粗 ̄)の看病‥‥。
ヨケー調子悪くなりそう(w
お、遂に( `仝´ )の登場ですか!
す‥‥末永たん‥‥出るかな?ドキドキ

367 : :01/09/11 15:51 ID:GuFk6Qj6
(・ ε ・)「やたーどきどき・・・」

368 :代打名無し:01/09/11 21:12 ID:tTCQJJrs
あのー皆さんどんなふうに日南(だっけ?)の駅に懲りたんですか?

369 :広島家の人々69:01/09/12 00:03 ID:tTwgMPv2
目カゴの壺の中に、二つのサイコロが入れられる。竜士はキッと睨んで壺の中身の行方
を見守る。サイコロを操る壺振りは、流れるように器用に壺を操ると、腹にサラシを巻いだ
片肌脱ぎの着物姿で威勢良く壺を畳の上に置いた。
「さあ、半か丁!どっちを賭けますか!」
やけに丁寧な口調で、壺振りは周りの客を見回す。賭場の場内はシーンと静まり返った。
「お、おい、今のはどっちだった?」
「俺は・・・は、半かな・・・。」
「お、俺は・・・。」
しどろもどろに竜士の後ろで、横松たち子分はサイコロの目を予想する。竜士は、一歩も
動かず、畳に両手をついて壺を睨み、そのままゆっくりと壺振りの男と見上げる。端正な
顔立ちの男はビクッと身体を震わせ、壺を揺らした。

370 :広島家の人々70:01/09/12 00:04 ID:tTwgMPv2
「おい新入り、さっさと丁か半か賭けねぇか!」
ちらっと壺振りを覗き見た隣の男が、竜士に悪態をついた。竜士はキョトンとして尋ねる。
「俺から、賭けるんすか?」
「ったりめーだろ!新入りから賭け金を置く。常識なんだからネ!」
男の言葉の後を受けて、周りの賭場の客から次々に竜士に罵声が浴びせられる。
カッとなって子分の長崎が立ち上がろうとするが、竜士が目で制止し、両側から覆い
被さるように横松と井生が、長崎の身体の動きを封じこめる。
竜士はゆっくりとまた畳の上の壺に目をやり、周りの客を見回し、壺振りの男を見上げた。
男はまだ身体をぶるぶる震わせている。竜士をニコッと笑った。
「そんなに身体を震わせて大丈夫ですかい?俺が賭けた途端、コロッと賽の目が・・・」
「てめぇ、喧嘩売りにここへ来たんかぁー!!」
壺振りの男が涙ぐみそうになった傍らで、賭場の客たちが次々に竜士に襲い掛かってきた。
今度は竜士はじめチンピラ子分たちは、応戦体勢で身を構える。その時であった。
「がちゃがちゃがちゃがちゃとうるさいんじゃあ、わりゃあ・・・」
短刀をドンと床に叩きつけて、中央に座を占める中盆の男から、ドスのきいた声が響いた。

371 :64:01/09/12 00:05 ID:YzjIquTw
結構下にあるからageとく
番外編ってこの前みたいにまとめてあぷした方がいいかな?
本編の邪魔にならないようにこの前はそうしたんだけど、
まとめると読むの面倒になるかモナーと思って。
なんか今日はそれどころじゃないけど…

>>368
駅じゃなくて「日南線」に懲りた(w 駅はいたって普通の田舎の駅だったよ
単線なのはある程度想像ついたけど1両しか車両なかったし(自分の乗ったのは)
(途中巨人のキャンプ地の最寄駅もあってそこまでは乗客でいっぱいだった)
宮崎と日南って隣り合ってるからそんなに時間かからんと思ったら
1時間半くらいかかるし、電車自体1時間に1本もこなかった…
電車から見た海が綺麗だったのはよかったけど、そのくらいかな。愚痴でスマソ

372 :64:01/09/12 00:06 ID:YzjIquTw
う…邪魔してスマソ>助清さん

373 :代打名無し@ス:01/09/12 00:17 ID:tTwgMPv2
>>371
あっ、ダイジョブ大丈夫。明日の仕事が早いから、今日は早めに
あぷして寝ようと思ってたんで・・・(^^;

それと気になるんすよテロ事件・・・。せっかくの8連勝、黒田の二桁勝利
だったんだけどね。規模が違いすぎる。何事もなく事件がおさまるといいけど・・・。
おそろしすぎますわ(鬱

続きは明日また落ち着いてから書きやす。朝山、末永ここでもう登場させちまい
やしょう(^^; まだ裏、裏どんでんがえしのストーリーの序の部分です。

>>371(追加)
まとめなくても大丈夫だと思うよ。

>>368
うん、日南線の本数の少なさと時間がかかり過ぎるのに懲りた・・・が正しいっす。
宮崎からレンタカー借りる方がずっと時間のロスがないよ。ここも道が渋滞したら
お手上げなんすけどね・・・。

374 :(・ ε ・):01/09/12 00:21 ID:bv5PdzUw
こ、こわー・・・兄ちゃん大丈夫?

375 : :01/09/12 07:52 ID:4kwg8RhM
常識なんだからネ!
に‥‥ニ死たん?!(w

376 :  :01/09/12 08:53 ID:vZMBtiK.
>371 そんなことでめげてちゃあ、俺の故郷ではやってけないよ(藁
日南ではないが、単線・一両編成・ダイヤも一時間に一本・・・。
電車が通ってるだけで有難いです、まじで・・・。

377 : :01/09/12 23:08 ID:rJyv9yQM
ごめん、電車なんてないよ(wうちの実家

378 :(・ ε ・):01/09/13 02:09 ID:/sESPKAY
今日は助さんこないかなぁ・・・負けっちゃったし

379 :広島家の人々71:01/09/13 02:39 ID:NqyRRfJo
その場がまた音もなくシーンと静まりかえった。
「お前ものぅ、そういちいちビクビクしてりゃあ、壺振りは失格じゃ。」
「は、はい・・・。」
壺振りの男は目に涙をためながら、小さな声で謝った。
「おぬしものぅ、新入りがナマイキにも賭け事前からゴチャゴチャ抜かすな!気に入らんのなら
さっさとこの場から出くさりゃええわ。」
竜士はキッと中盆の男を睨みつけた。すかさず男の後ろに控えていた二人の舎弟が、スキの
ない構えで男をかばう。中盆の男は一切構わず言葉を続ける。
「じゃが、この賭場もちと大人げないんじゃなかろうかのぅ。由緒ある賭場を自認するなら、
新入りが少々ごたくをぬかそうが相手にすることもなかろうが。なぁ、壺振りの建さん・・・。」
また賭場の雰囲気が殺気だつ。建さんと呼ばれた壺振りの男は、はい・・・と小さく返事をして
俯く。畳の周りを囲む面々を見回して、中盆の男はニヤリと笑った。
「誰も賭けねぇのか?なんだったらワシから賭けようか・・・。」
男は札束をふところから取り出した。勝負師のキツい眼光で、男は壺を睨みつける。
「丁!」
男は、今手にもった札束をすべて丁座の畳の上に置いた。無言で男は竜士に次に
賭けるよううながす。
「じゃあ俺も丁!」
竜士は虎の子の一枚のお札を丁座の畳の上に置いた。

380 :広島家の人々72:01/09/13 02:40 ID:NqyRRfJo
「ケッ、しけてる上に気の小せぇ奴。」
隣の男は、はき捨てるように悪態をついて、半座の畳の上に賭け金を置いた。
次々に賭場の客が賭け金を置く。その間、壺振りの建は必死に震える身体を抑え、
壺を押さえつけていた。賭け金がすべて畳の上に揃った。
「よろしいですか?」
建は少し枯れた声で周りを見回しうながすと、壺を開けた。
「四六の丁!」
「やったぁーーー!」
竜士は飛び上がって喜んだ。
「これでこれで充分です。俺はこれで帰ります!」
サッと笑顔で配当金をふところにしまい込むと、竜士はそのまま横松ら子分たちと一緒に
賭場をずらかった。
「ケッ、やってらんねぇ。今日はしまいだしまいだ!」
壺を持ったまま、ボーッと畳の上から動かない建を無視して、他の客もどんどん賭場から
引き払っていった。
入り口では、ずっとその様子を見ていた何者かが、たまらんというようにクククッと笑っていた。

381 :代打名無し@ス:01/09/13 03:16 ID:NqyRRfJo
も少し続きを書こうと思ったが、またまた時間が・・・。
続きは明日。明日は玉木が初登場の予定だず。

>>378
負けたね、(’。’)で。まあ、ええことよ。なんか気持ちが落ち着いた(^^;
明日からまたがんがりやしょう!

382 : :01/09/13 10:58 ID:Pr.QqujM
保全アゲ

383 :64:01/09/13 23:28 ID:CTAN4dRc
建さんなかなかいいですね!っていうか、すぐ想像できる(w
玉木の役柄が気になります。昨日今日と調子よくないけど。

自分のはキリのいい所まで書けてるんですが、そこから
どうもっていくかでちょっと悩んでます。そこが書けたら
人知れずコソーリあぷの予定です。

384 :(・ ε ・):01/09/13 23:54 ID:2tTfQFFs
助さーんまた負けちゃったよ〜

385 :あがらんのかな?@ス:01/09/14 02:16 ID:Ibnbduf2
過去ログ倉庫の更新をしてたんで、今日はこっちを書く時間がとれるかな・・・。
間に合ったら、続きあぷしやす。間に合わなかったらゴメソ。

>>384
今のところ玉木は黒田がらみっすよ。割といい役どころじゃあないかと・・・。
それと建たんっすね。ま、悲劇のひとを突っ走ってくださいと黒田同様に・・・。
これが続きの展開のヒントかな。粗いがからんできやした。そろそろ・・・

>>384
また負けたね(^^; でもこんなもんすよと割とおらは冷静っす。まあ、ええことよ。
これが明日も負けたら逆上するかもしれんけどよ。ああ、身体にBクラス体質が
身に着いてきたんやろか。昔のかぷはAクラス当たり前だったんやけどのぅ・・・。

386 :代打名無し@ス:01/09/14 02:19 ID:Ibnbduf2
最初のは>>383 もうボケの始まりかの・・・(鬱

387 : :01/09/14 03:35 ID:z13YYNLQ
広島ファンの80%はチョンで出来ています

388 :アンチ野球:01/09/14 03:36 ID:lYDxDzsw
くだらない野球は今すぐ放送を打ち切れそしてさっさと潰れろ!!!
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389 :番外編その1@64:01/09/14 04:18 ID:PMToGm2M
鯉城駅にいつものようにその日最後の汽車が到着する。あまり(というか滅多に)
人の乗降のないこの駅に、2人の外人が両手いっぱいの荷物をかかえて降りてきた。
汽車はホームを離れ、それを見送った駅員・木村に2人の外人のうち、背の低い方が
話しかけてきた。
「エクスキューズミー、コノ辺ニ 泊マル所ハ アリマスカ?」
木村は外来語がわからないのであまりこの外人たちと関わりたくなかったのだが、
向こうのほうから日本語で喋りかけられた事もあって、幾分安心してこたえた。
「泊まる所、ないんだからネ。このへん、田舎。常識なんだよ」
安心したとはいえ、どうしても変な言葉遣いになってしまうのが、また木村らしかった。
「ンー…ソレナラ、コノ駅ニ 泊メテホシイ」
「駅?ダメダメ」
木村がこたえると、背の低い外人はおもむろに握りしめた両手を木村の前に突き出した。
木村は突然のことに驚く。外人はニヤリと笑って指を鳴らすように動かすと、両手から
色とりどりの紙で作った花がボロボロと出てくるではないか。あっけにとられる木村に、
外人は両手を広げて何もないことを示すと笑みを浮かべたまま、また喋りだした。
「僕タチ マジック…『テジナ』デ アチコチマワッテマース。ミンナニ 『テジナ』ミセタイ。
ダカラ 泊マル所 サガシテマス」
「うーん、僕だって泊まる所探してあげたいけど…」
と言いかけたとき、遠くからガヤガヤとにぎやかな声が響いてきた。
「木村ー!いるかぁ?」
と、一際大きな声で姿を見せたのは、やはり知憲住職であった。
後ろには、これもいつもの通り貴浩と輝裕がいた。

390 :番外編その2:01/09/14 04:20 ID:PMToGm2M
「む、これは何処ぞの客人か?」
2人の外人に気付いた住職が木村に問いかける。その後ろで、外人をほとんど
見たことのない貴浩と輝裕がものめずらしそうな目で2人を見ていた。
「貴浩兄ちゃん、あっちの人、顔が茄子みたいだね」
と輝裕が背の高い外人を見て指をさして笑う。
「お前そんなこと言うなよ、失礼だろ」
と言いつつ、貴浩も笑いをこらえきれないといった様子だ。
「どうも手品なるものを見せにここに来たみたいだが、泊まる所を探してるらしくて…」
「ほほう、手品か。これはまた酔狂。しかしまた面白くもあるな。
しかし今の村の状態ではなかなか見知らぬ異人を泊めてくれる所などあるまい…」
「こっちの人、顔にバネ入ってそうだよね」
「だからお前失礼だってば…ウププ」
「ゴルァ!!お前ら、ちょっとは静かにしてろ」
すかさず住職の拳骨が貴浩と輝裕の頭に炸裂する。あまりの痛さに2人は
頭をかかえて声さえ出せなくなった。
「…仕方ない。泊めるだけならうちの納屋でもなんとかなろう。それでよいか、
木村よ」
「それは助かります。自分にはどうすることもできないですから…」
「お主らは、それでよいのか?」
「雨ガ シノゲレバイイ。助カリマス。ナンマイダ、ナンマイダ」
背の低い外人はどこで覚えてきたのか、手を合わせ住職を拝みだす。
「さすればついて来たまえ。貴浩、客人の荷物をもってやれ。ほら、小僧、
早うお前も帰れ」
そうして住職は皆を引き連れスタスタと帰っていった。

誰もいなくなったホームに残された人工の花を拾いながら、木村は呟いた。
「すごいな、『手品』っつーやつは!」

391 :64:01/09/14 04:22 ID:PMToGm2M
「フーッ、トリアエズ 泊マルトコロガデキタ。後ハドウヤッテ 仕事ヲスマセテ
逃ゲルカ…」
背の低い外人は住職にあたえられた納屋に落ち着くと、なにやらブツブツと
呟き考え事をしている。
「ナア、ティム…」
それを遮るようにもう一人の背の高い男が話しかける。
「モウコウイウコトハ ヤメナイカ?オ前ノチカラナラ クニデモヤッテイケルダロウ?」
「何ヲ言ウンダ、エリック?アイツラハ 俺ノチカラヲ ワカッテクレナカッタ。
イツモ 下働キ…アンナ所ニハ 帰リタクナイ」
「ダカラトイッテ…」
「オマエハ帰リタイノカ?アチコチト場所ヲ移シテ 自分ノチカラヲ試シタノニ
認メテモラエナカッタ アノクニニ?コノクニナラ ドンナ事ヲシテモマダミンナヲ
騙セル」
エリックと呼ばれた外人は何も言えなかった。自分は帰りたいのか?帰っても
故郷で活躍できる保証はどこにもない。むしろ、可能性は低いだろう。この国に
来る前もそうだった。好きで足を踏み入れたこの世界だったが、ここは実力の
世界だった。前評判がどんなに高くとも、実力がともなわなくてはどうにもならない。
自分の可能性を試すために広い故郷を動き回った。北の町、南の村。山の中、
海岸沿い。そんな中、エリックはティムに出会ったのだった。そして、ティムの言葉に
乗ってこの日本に来たのだが…。
「トリアエズ、今日ハ寝ルゾ。コレカラノコトハ 明日考エル」
ティムの言葉でハッと我に返った。ティムはマイペースな男だった。いや、マイペース
という言葉ですめばどれだけいいだろう。ようするに、わがままだった。自分が一番、
まさにお山の大将だった。背を向けて横になったティムの気に障らぬよう、エリックは
荷物の中から一際大きなつつみを出して巻いてあった布を取る。そうして出てきた
小動物用の檻を覗きこみ、
「今日ハ ゴハンナインダ。ゴメンヨ、オヤスミ」
とだけ言うとそのまま横になってしまった。

392 :番外編4:01/09/14 04:25 ID:PMToGm2M
輝裕はいつものように学校からの帰り道を一人でトボトボと歩いていた。竜士兄ちゃんが
帰ってきたことはうれしかった。だけど夏が近づいてくるにつれて、そして自分の進学の
話がだんだん現実味を帯びていくにつれて博樹兄ちゃんが笑っているところを見ることが
めっきり減ってしまった。そして何より、学校に行っても登校してくる生徒しかだんだん
減ってきていること、更にはその中に唯一心を開けると言ってもいい友人の兵動も含まれて
いたことも、全てが輝裕にとってとても心苦しく、寂しかった。
「何か楽しいことおこらないかな…」
頭上に広がる青空を見上げながら、輝裕は一言呟いた。太陽は西に傾きかけていたが、
夕暮れを迎えるにはまだ時間があった。兵動や級長の田村がいた頃には授業が終わっ
てもくだらない話に花を咲かせたり、運動場でキャッチボールをしたりで日が暮れるまで
学校にいたというのに…。
その時、遠くからふと人々のざわめきが聞こえた。視線を前に戻すと、数十メートル先の
空き地で子供や手を休めた小作農たちが人垣をなしている。輝裕は不思議に思って、
その人垣に向かって走り出した。
輝裕は足が速かった。短い距離だったら兄弟の中では1番だったし(ただしスタミナが必要な
長い距離になると貴哉の足もなかなかのもので、輝裕は競争こそしなかったものの貴哉に
負けるまいとひそかにライバル意識を燃やしていたのであった)、学校の中でもたぶん1番速かった。
村で1番の俊足と評判の郵便配達員・福地にも下手したら勝てるかもしれない、そのくらい足が速かった。
その俊足を飛ばして輝裕はあっという間に空き地に到着すると、小さい体を生かして人垣の中に
もぐりこんだ。そこにはちょっとくたびれた感じのタキシードを着た2人の外人がいた。輝裕はすぐに、
それが昨日駅で見た2人の外人だとわかった。そして彼らは、輝裕が今まで目にしたことのない不思議な
芸を次々と披露していたのだった。

393 :番外編その5:01/09/14 04:27 ID:PMToGm2M
「本当にすごいんだろうな?」
「本当にすごいんだって、竜士兄ちゃんも見ればわかるよ」
輝裕は空き地から家に戻った後も外人たちの不思議な芸が忘れられなかった。
つまらない日々の生活の中で久しぶりに味わう楽しさだったのかもしれない。
その楽しさを自分だけのものにしておくのが嫌で、夕食時にめずらしく自分から
話をふっていた。普段はどちらかといえば無表情な輝裕が喋りまくっているのに、
博樹も貴哉も佐々岡の爺もただただあっけにとられていた。ただ、輝裕が実は
どこか抜けている面白いやつだと見抜いていたこの男だけは違った。
「そんなに面白いもんなら、明日俺も連れて行ってくれ」
こうして、その発言の主・竜士と輝裕は空き地に向かって歩いていたのだった。
「あっ、あそこだよ!」
目的地には既にちょっとした人だかりができていた。2人はその中にもぐりこむ。
「オウ、新シイオ客サンイラッシャーイ!ソコノ兄チャンニ プレゼントデース」
そういって輪の中心にいた外人が竜士に向かって右手を差し出す。竜士はただ
キョトンとするだけだ。外人は右手に黄色い布をかぶせ「ワン、ツー、スリー」と
呟き布を勢いよくひっぱると、そこには一輪のカーネーションがしっかりと握られて
いたのである。まわりからは感嘆の声。竜士はただカーネーションを受け取る
しかなかった。
「私ハヤング、アッチガラドネ。『ヤング&ラド』ト言イマス。ヨロシク」
そういってヤングはバネの入ったような顔を更に縮ませ、笑顔で竜士と握手した。
「モットモット、スゴイ手品スルヨ〜。ラド、箱ヲ持ッテキテクダサーイ」

夕暮れがきて、ヤング&ラドの手品ショーは幕を下ろす。カーネーションを
握りしめた竜士と輝裕はほとんど放心状態で家路に着いていた。
「輝裕…すごいな、手品は!」
「兄ちゃん…すごいよ、手品は!」

394 :番外編その6:01/09/14 04:30 ID:PMToGm2M
それから数日、輝裕は学校の帰りにヤング&ラドの手品ショーを見るようになった。
たまに人垣の中で竜士と会い、2人で見ることもあった。そういう時は必ずどういう
理屈でああいうことができるのか、帰り道に2人で考えるのであった。
それは、人ごみの中に輝裕もいたある日のこと。
「む、なんだあの人だかりは?」
「ああ、きっとうちに泊まってる2人じゃないですか?さっき行った檀家の奥さんが
言ってたじゃないですか、最近見慣れない外人がやってる手品ショーとやらが
評判だって」
人だかりを遠くに見ながら喋っているのは、仕事を終え寺へ戻ろうとする
知憲住職と貴浩だった。
「ふむ。まあ村人に癒しと潤いを与えてやっていると思えば、彼らのやってることは
私らのやっていることと似ているかもな」
「癒しと潤い…僕はもらってないですよ…」
「うるさい!この口か?この口がそのようなことを申すのか!?」
そう言って住職は容赦なく貴浩の頬をつねり、そのまま引っ張っていく。
「アガガガガガ」
抵抗できず貴浩はそのまま引っ張られ、やがて空き地の横を通過していく。
人ごみの切れ目から空き地では何やら箱を使った手品が行われているのが見えた。
そして偶然にも貴浩の視界に夢中になっている輝裕が映る。あの馬鹿!博樹兄ちゃんが
あんなに苦労してるんだから、お前も早く家に帰って何か手伝えよ!
そして貴浩は人ごみで手品が見えなくなる瞬間、自分の目を疑いたくなるようなものを
見たような気がした。

まさか、あれは…。

395 :64:01/09/14 04:35 ID:PMToGm2M
>>391の名前を変え忘れてしまった…さすがにこの時間は頭が
まわってないようです。許してつかぁさい。
筆が止まる時は本当に何も書けないんだけど、書ける時は
アホみたいに進む。おかげでこんな時間(w。
これから普通に出社して夜市民球場でスクワットし通す体力が
あるのか?怖いな。チャンステーマあったら倒れるな(w

近日中に続きあぷします。ラドとヤングの台詞読みにくくてスマソ

396 : :01/09/14 05:03 ID:z13YYNLQ
>>389-395
何?このキモイ妄想オタの書き込みは?
つまらん、死ね。

397 : :01/09/14 07:41 ID:DL/rKM7A
ウヒョー!64さん面白いっすよ。
ナスのような顔で、爆笑!
「すごいな、手品は!」にもワラタよ。

応援がんがってきてくださいねー。
天気はあまりよろしくないみたいですけど。

398 :(・ ε ・):01/09/14 23:49 ID:dRQVobNI
助さーん!!勝ったよぉ〜やたー!!

399 :代打名無し@ス:01/09/15 02:30 ID:PDtebeOc
スンマソン、二夜連続続きが書けないかもしれやせん・・・。
そのかわり、「広島家の人々」の過去ログに一つページが追加されやした。
こんで許してつかあさい・・・。(更新ともいうか。)

>>64
>まさか、あれは…。
鶴田さん・・・とか(^^; まさかね。大爆笑しやした!
キムタクの二死たん語と西山の・・・(w
ちょうどストーリーは、松原のピーコ戦死報告直前あたりっすネ。
続き楽しみにしてやす♪市民球場大丈夫でしたか?
風邪だけは気をつけてくださいヽ( ´ー`)ノ

>>398
格さーん!ジャナクテ・・・勝ったネ。これからまた連勝してくれんと♪
続きは、も少し待ってけれ・・・

400 :(・ ε ・):01/09/15 08:05 ID:8KxzylJQ
下がりすぎ。

401 :(・ ε ・):01/09/15 22:52 ID:qbCXuSaw
oh no-!!負けたよー

402 :広島家の人々73:01/09/16 01:45 ID:WoLhuiM6
「楽勝♪楽勝♪」
思ったよりたくさんの金を手にできた竜士は、早速小銭に換金して街道筋の土手で
子分たちに金を分け与えた。それでも竜士の手元に4枚のお札が残る。
これも中盆にいた男がポイッと自分の分の配当金を少し投げ与えたからだ。
「・・・どっかで見たことがある顔だったんだよなぁ。」
お札を大切にふところにしまいながら、竜士は首をかしげた。
「竜士の親分、親分!」
子分の井生が、あわててコソコソと後ろから竜士の肩を叩く。
「あ・・・。」
中盆のあの男がお伴の二人に助けられ、左足をかばいながらこっちにやってくる。
竜士は言葉をなくした。男は笑っていたが、照れ隠しに無愛想に竜士に声を投げつける。
「二度とこげん場所ば来るんじゃねえ。遊びもほどほどにせんよ!」
竜士の身体は震えていた。男はこれ以上何もいわず、竜士の前を通り過ぎ、去っていく。

403 :広島家の人々74:01/09/16 01:46 ID:WoLhuiM6
竜士は振り返った。
「前田さん・・・前田さん!いつムラに帰ってきたんですか!!」
前田は答えなかった。お伴の朝山だけ、クルっと振り向いて礼儀正しく一礼する。
「前田さん・・・?」
「竜士の親分、前田さんって・・・?」
子分たちの疑問に、しばらくの間竜士は返事を返さなかった。
竜士の目は感動で輝いていた。
「昔・・・ムラで・・・広島家で活躍した伝説の用心棒さ!」

力なく壺振りの建は、賭場の後片付けをする。
「いきなり新入りに“いかさま”をやる訳がないだろーが、のぅ建さん。
甘い甘い・・・。」
入り口の扉でからかい口調で笑い続ける男に、建は悲痛そうに唇を
かみ締めた。

404 :広島家の人々75:01/09/16 02:36 ID:WoLhuiM6
洋装の御者を従えた馬車が、我が物顔にスピードを上げて大通りの中央を通りすぎていく。
博樹はしばらく足をとめて、ぼんやりと馬車の行方を見送ると、また目的地に向かって
足取りも重く歩きはじめた。
もう遠い昔の出来事だと思っていた光景が目の前にある。
最新の服装に身をかため、悠然と歩く上流層の人々。その中を威勢良い声を張り上げて
物を売り歩く商人たち。小綺麗な服を来た子供たちは、屈託ない笑顔で遊びまわり、
白いシャツの学生服姿の若者たちは、自分たちの夢を語らうことに夢中になっている。
そう、少し前までは当たり前に享受していた世界・・・。
「あかんわ、これで客が200人来いへんかったら、ウチは完全にしまいや〜!」
黄色と黒の丁稚奉公の恰好の青年が、息せききってビラを配りまくる。橋の欄干の
上では苦学生と思える青年が、バイオリンを片手にクラシックの曲を披露し、観衆を
集めている。
キー〜〜
突然、バイオリンの調子がはずれた。客のブーイングにバリオリン弾きの青年は、
あわててペコペコ謝った。
博樹は、ちらっとその風景を覗いて、大通りの裏の小路へと入っていった。
くすんだ茶色のレンガ作りの建物に、品の良い看板が重い木造の入り口のドアの
上にかかっている。
博樹は目を細めて一刻その看板を見つめると、ドアのノブに手をかけた。

405 :広島家の人々76:01/09/16 03:41 ID:WoLhuiM6
カランカランと鐘の音とともに、店内の蓄音機から流れるタンゴの曲が心地よく
博樹の耳をくすぐる。
「いらっしゃい!」
新たな香ばしいコーヒーの匂いを作り出しているマスターの玉木は、入り口の人物に
目を大きく丸くした。博樹ははにかむように笑った。

「・・・もうどのくらい前になりますかね。こうして博樹さんがいらして・・・」
博樹の好みにあったブレンドのコーヒーを渡して、マスターの玉木は思い出話に
花を咲かせる。コーヒーの湯気に身をゆだねながら、博樹はフッと笑った。
「ところでご実家に戻られてから、最近は?」
玉木の質問にしばらく黙っていた博樹は、ニッコリ笑って逆に玉木に問い直した。
「マスターのところは?」
「わたしのところ?ああ、ダメ・・・ダメですよ。最近はどこも不景気でね、ここも客
がめっきり減りました・・・。」
突然、蓄音機の針があらぬ方向へズレた。ギーギーおかしなタンゴの音色を奏でる
蓄音機に、玉木は顔をしかめ、蓄音機のある机に歩いていった。
「この蓄音機も、もう寿命ですかね。こう何度も針がトンでは使い物にならない・・・。」
大切にレコードを磨いていた玉木は、ふと手を止めた。
「このままどんどんジリ貧になっていくんでしょうかね。だんだんと世の中の波に
流されて・・・」
カウンターに座っていた博樹は何の返事も返さず、振り返って玉木の後ろ姿を
見つめていた。そこへ
「いやぁいやぁ、お待たせしまして!」
せっかちな鐘の音とともに一人の男が、玉木の店にひょうひょうと入ってきた。

406 :広島家の人々77:01/09/16 04:26 ID:WoLhuiM6
「『たすけて!たすけてUFO仮面!』 ヨシキ君は、悲鳴をあげて、にげました。
でも、怪物は、ギリギリと、歯車の音をさせながら、どこまでもヨシキ君の後を
追いかけていきます。ヨシキ君は、怪物の謎を、知ってしまいました。怪物は・・・」

実家の畑と田んぼが気になった貴浩は、買い込んだ食糧を知憲住職に渡すと、
すぐさまもう一度寺の階段を駆け下りて、丘の上の田畑に向かった。
佐々岡の爺がいればなんとかなるかもしれないが、それでもこの増水に佐々岡
の爺と貴哉だけでは、少々人手が心もとない。
田んぼのあぜ道には、意外な人物と貴哉が腰かけていた。貴哉は熱心に隣の
少年が読み聞かせる物語を聞き入っていた。思わず貴浩は大声をあげた。
「輝裕!お前、学校はどうしたんだよ!」
輝裕は読む手を休めて、貴浩のほうに振り向いた。
「別に・・・。ウチの田んぼと畑が気になったから・・・。」
「っていいながら、お前は本を・・・!」
と田んぼに目を向けた貴浩の言葉が途切れた。つたないながら、ちゃんと大雨
の対処は済ませてある。
「これ、佐々岡の爺がやったのか?」
「ううん。佐々岡の爺は朝から出かけているよ。」
そっけなく輝裕はいうと、貴哉のために「UFO仮面」の続きを読み始めた。
「・・・ヨシキ君はいいました。『早く、小林青年にこのことを伝えないと!』・・・」
貴哉は胸をワクワクさせて、輝裕の読むお話に夢中になっていた。

407 :代打名無し@ス:01/09/16 04:43 ID:WoLhuiM6
今日は日曜日ですで、遅れた分がんがって進ませてみやした。
それと、ここ2、3日ほどの傾向で、夜中に上に上がったスレは
ログ圧縮で深夜200〜400くらいに下がってしまいやすね。ビクーリしやした。

やっと最終回につながるエピソードも少し入れられ、全体の半分は過ぎた
んでないかと・・・。思ったより長い話に浮気もしたくなったこの頃っすが。
浮気といえば『オペラ座の怪人』聞きながらコレを書いていたら、キムビン
主役のパロディ版を思いついてしもうて・・・外野手編も作れるだろうけど、
かぷの現実にリアルで笑えるとしたらキムピンのほうだろな。

「広島…」の少々ウェットな話に苦しくなったとき、反動でやっちまうかも
しれません(^^; 瀬戸・西山ファソ許してけれ。無性にどうしようもないギャグが
書きたくなった。

408 :代打名無し:01/09/16 05:29 ID:g4V2ilPA
よ、よちき・・・(W

409 :代打名無し:01/09/16 05:48 ID:oje5fhIc
( ̄木 ̄)の「オペラ座の怪人」見たいよ〜(W
今広島でやってんだよね

410 :(; ε ;):01/09/16 20:54 ID:gTlazmhY
ごめんなさい・・・・やってしまいました・・・えーん

411 :( ̄木 ̄):01/09/17 00:12 ID:YfiPeQVQ
>>410
しょうがないよ。ボクを先発でつかわなかったんだから。

412 :(`)ε(´):01/09/17 00:14 ID:jQBicbtA
>>411
カンケーないだろこら!!点とられてないんだからな

413 :代打名無し@ス:01/09/17 00:50 ID:PiOK6aYs
昨日のスキップ矢野たんのほうが萌えたね。今日は・・・鶴たんぐらい。
それと中里(・∀・)イイ!!

>>409
そうでした、今広島でやっていた。だったら17日の午前中に書いちゃうか。
タイムリーなネタかもしれん、「市民球場ほくろの怪人」
登場人物はキムカズ、瀬戸、西山それとハセガーで。
(元ネタ知っとるひとは、これで見当つくやろな・・・(^^; )

今夜はこれで寝やす。「広島…」の続きは「ほくろ」と一緒に。
この内容であげるのはしのびないで、コソーリsageのまま。

64さん、お元気っすかー!

414 :代打名無し:01/09/17 01:06 ID:wcQIq4kg
おお! やってくださいますか。
なんか笑えそうですね。

415 :64:01/09/17 02:23 ID:mS4odAY.
ウ、元気というか何というか…疲れているのには間違いないんですが。
雨に降られたり日差しが照りつけたり応援する側には辛いゲームだった。
しかも広島家の兄弟のうち下3人に激しく萎えまくりだったし…。

>>397さんサンクス。茄子は本当はバナナにしたかったんですけどね、
昭和初期ってバナナあったんか?とどうでもいいのに悩んで(親の時代
〜少し昔?には高級品だったらしいですが)当り障りのない所で、茄子を。

>>399=413=助清さん
今のところノーコメントということで(w>鶴田ん
今日(もう昨日だねえ)のピッチングには萌えまくったよ
だから、(・ ε ・)のバント失敗には激しく萎えた
ほくろ座の怪人楽しみにしてます(オペラ座見たことないし)

416 :(; ε ;):01/09/17 02:33 ID:bm42j9JI
何で僕だけ責めるかなぁ・・・
他の人がゲッツー・三振やってもヤジなんかほとんど出さないくせに

417 :[・ ε ・]:01/09/17 14:54 ID:qTk44xIE
今は苦しめ悩め
苦労の先に栄光がある!

418 :(‘ ε ’):01/09/17 19:01 ID:0lTMd4wY
今は苦しめ悩め
苦労の先に栄光がある!

419 :(; ε ;):01/09/17 19:45 ID:K2JbpaQ2
兄ちゃんに言われても説得力無いよう・・・

420 :64:01/09/17 20:43 ID:Rm2ZrLPI
早い時間に来たら、なんやおもろいことになってるな
>>416
いや、君以外の時も愚痴ったよ
でも昨日はノーヒット・エラー・バント失敗だったからね
>>418(最悪)のマネでもやってるのかと思ったよ(w

>>417
カコイイ!明日もがんがれ

421 :(・ ε ・):01/09/17 21:13 ID:UrFyN1GA
>>420
ヒット打ったのに・・・ちゃんと見てよ・・・
15日はノーヒットだけど16日は打ったよう〜しくしく

422 :64:01/09/17 21:20 ID:Rm2ZrLPI
>>421
確認してきた…打ってたね。スマソ
でもバントシパーイゲッツーで帳消しだよ!
ウヒョスレ見てるけどケガだけはちゃんと治してくれよ

423 :昨日の元気丸見て:01/09/17 22:42 ID:5sZXpklE
( ̄粗 ̄)「ところで(・ ε ・)は誰からお小遣いもらってるの?

424 :(・ ε ・):01/09/17 23:29 ID:.2QlCxfg
そりゃもちろん( `仝´ ) さんだよ

425 :代打名無し@ス:01/09/18 02:20 ID:aLK10s/g
ああ、用事ができてドタバタしていたら、結局こんな時間になってしもた・・・(泣
スンマソン、約束やぶりまくりじゃ。も少し待ってくんさい。

>>416-419
あはははははは(爆 ウケタ! 兄弟スレにもコピペしようっと(w

426 :(・ ε ・):01/09/18 03:22 ID:UBBe8PoA
貼り付けたのは貴方でしたか(w

427 :代打名無し:01/09/18 23:08 ID:sPtTK1nQ
やっぱり博樹は苦労人

428 :(; ε ;):01/09/19 00:45 ID:Hi46pUW6
兄ちゃんを助けたかったよ ごめん・・

429 :ベッチレラ1:01/09/19 02:34 ID:IVwtkigk
「ケッ、なんで俺がこんなことしなくちゃならないんだ!」
深い深い森の奥で、ベッチレラという一人の小間使いが、今日も山のように積まれた洗濯物と
奮闘しながら家事におわれていました。
今日はお城の仮面舞踏会。親の違う姉妹(?)たちはみな、めいめい美しいドレスを身につけ、
これからはじまる夢のような世界に心をはずませています。
ベッチレラも、たまに洗濯の手を休めて羨望のまなざしで姉妹たちを見てました。
しかし姉妹たちは冷たくベッチレラをあしらいます。

チビリーナ「お前も仮面舞踏会へ行くっていうの?そのボロ服で(w」
モリカーサ「ナマイキぃ!お前はそこで洗濯しているのが一番性にあってよ」
オヤマーラ「さあベッチレラなんてほっといて、早くお城に行きましょう」
ヤノーラ「久しぶりの都会だぁ♥」
サカリー「お城には王子さまがいて・・・」
アラーラ「気に入った子がいたら舞踏会で求婚するそうよ〜♥」
イオラ「一緒に連れていってもらえるだけ感激です」

マダム・ヒロイケ「私のかわいい娘たちにそんな運命が訪れたらどんなにうれしいでしょう」

ほほほほほっ・・・。マダム・ヒロイケと姉妹たちは、勝ち誇ったようにベッチレラに一瞥すると
悠々とお城に向かいました。
「勝手に言ってろ!!」
ベッチレラは洗濯物の入ったたらいを思いっきり蹴飛ばしました。あっという間に洗濯物は
泥だらけになります。
「・・・・・・。」
悪態をつきながら、泣く泣くベッチレラを洗濯板相手に洗濯の続きをしました。

430 :ベッチレラ2:01/09/19 02:34 ID:IVwtkigk
森の中を、一人の魔法使いがトボトボとお城に向かって歩いていました。
「・・・仮面舞踏会だというのに、結局仮装する服を用意できなかった。」
魔法使いウッチーは自分の着ている、頭からすっぽり被った黒い衣装を見回しました。
「・・・これでも仮装になるかな。」
だいたいどうして自分はここにいるんだろう。すべては老獪な黒魔術使いに、タバコ1箱
で売られてしまったことから運命が狂ってしまいました。それからは毎日のように魔法使い
になるための特訓を受けてますが、素質はあるといわれながら、なかなか上達せず、
いつまで経っても未熟な見習い魔法使いから進歩しません。
「・・・でも、この道を進むしかないもんね。」
ハァとあきらめの溜息をつくウッチーに、後ろからものすごい勢いである物体がぶつかりました。
「ブッ・・・!!」
とっさのことに、ウッチーは顔面から地面に転びました。相手の気の強そうなボロ服の子も
衝撃で後ろにひっくりかえっています。
「一体なんなんだ・・・。」
よろよろとよろめきながら立ち上がったウッチーは後ろを振り返りました。相手のボロ服の
子は怒りもあらわにウッチーにくってかかります。
「邪魔しないでよ、この唐変木!これからお城に行こうって矢先に思いやられるわ!」
ウッチーは目が点になりました。どうみても相手の着ている衣装は仮面舞踏会に行くもの
ではなかったからです。
「きみの名は?」
「あたしの名はベッチレラ。なんだかとっても昔、あそこに行ったことがあるような気がする。
あたしはどうしてもあのお城に行きたいの!」

431 :ベッチレラ3:01/09/19 02:35 ID:IVwtkigk
不審げなウッチーの態度にベッチレラはひどく反発して力説しました。
「でもその服じゃ不審者と間違えられてお城の中に入れてもらえないよ。」
「クッ・・・!」
はげしく拳を叩いてベッチレラはくやしがります。そんなベッチレラが少し可哀想になった
ウッチーは一枚のカードを取り出しました。
「・・・うまくいくかわからないけど・・・。」
ウッチーは緒方のプロ野球カードに呪文をとなえました。ベッチレラのボロ服が瞬く間に
ふさふさした美しいドレスに変わります。ベッチレラは信じられないというように、自分の着て
いるドレスを見ました。だが、それ以上に魔法使いのウッチーが腰をぬかして驚いていました。
「・・・きょ、今日はうまく行った!」
調子に乗ってウッチーは、ベッチレラがお城に行くための装い一式を次々にカードと呪文で
生み出していきました。ベッチレラの表情が輝くばかりとなります。
「あっ、ボクの魔法は長続きしないからね。長くても鐘が6ツ鳴る前にここに戻らないと、
魔法が溶けてしまうよ。じゃあ最後に馬車を・・・。」
しかし、ウッチーの言葉をベッチレラは最後まで聞いてはいませんでした。ウッチーがもみぢ
饅頭を取り出したときは、すでにベッチレラは猪突猛進でお城に向かって走り去っていた後
でした。
「ははははははは・・・!次は王子さま王子さま王子さま!これでお姉さまたちを見返して
ラストは・・・!!あははははははははは!!」

「・・・大丈夫かな。」
一人取り残されたウッチーは、ボーッとベッチレラの後ろ姿を見送っていました。
「・・・せめてボクができることは、あの子のために祈ってあげること。」
ウッチーは一つの呪文をとなえました。
「・・・・・・エロイムエッサイム、エロイムエッサイム・・・」

(きっとつづかない)

432 :代打名無し@ス:01/09/19 02:40 ID:IVwtkigk
昨日のようなどうしよーもない疲れる試合に出会うと、反動でアホなネタ
が思い浮かぶ(鬱。 元の拙攻貧打に逆戻りか・・・。

ちと私事で、しばらくの間ここにこれそーもないんで、これはすぐにあげ
られないネタの代わりに。
ケリがついたら復帰しやすで。なるべく早めに用事を済ませます。
ハマ戦も絶対行きたいしのぅ・・・。

433 : :01/09/19 08:01 ID:oelZgFyk
おお、新作!と思ったら、こちらも
助さん作でしたか。
てっきり、ウチが王子かなと思いきや
魔法使い。タバコ一箱で売られた魔法使い(w
んでもって、姉妹多すぎ、でもワラタ
井生たん謙虚ね。頑張れベッチレラ!これ読んでて
YEAR BOO2001のベチのページの
「シンデレラボーイ」の肩書き(?)を思い出した。

434 :   :01/09/19 14:46 ID:oelZgFyk
保全age

435 : :01/09/20 00:42 ID:3/zHz/lI
あげっと

436 : :01/09/20 11:56 ID:EI6dE..Y
age

437 :   :01/09/20 23:04 ID:3/zHz/lI
あげー

438 :代打名無し@ス:01/09/20 23:11 ID:F6AuHe9o
チラッとウヒョスレのぞいてみたらば、また横山で負けたんすか(鬱
こんな程度の奴じゃないはずだけどね・・・。悲しすぎる。
くわしい試合の様子は知らないから、まだおらはショック少ないけど
後半最初のチュニチ戦みたいなもんだったんかな。

長男除いて悲惨だ・・・(;´Д`)
>>427
黒田もいっそのこと苦労田と改名したらどうだと、あの試合で思ったり(泣

スンマソン。まだ続き書く時間が取れないんすが、一度あげときやす。
>>433
「シンデレラボーイ」の肩書き(?)を思い出した。

あ・・・そういえば(^^; これ思いついたのは神宮の河内の行動から。
それと98年組すごいなと思ってね。広池見たいな、そろそろ・・・。

439 ::01/09/20 23:12 ID:F6AuHe9o
ありゃ、書いてるうちに一度あがっていた(^^;

440 :64:01/09/21 01:42 ID:WMGEUMtY
今日中継を見ていて、東出にケチつける大下の解説を聞いて
ふと考えたネタをあぷさせていただきやす。。。
原作に忠実に書いてるんでおもしろくないかもしれない…スマソ
まだ途中なんで一夜でちょっとずつ書き込みます(w
本当はヤングの方をあげたいんだけど、キリがよくないので逃げ。
(ネタづまりをおこしております)

>助清さん
今月号のアスリートp38に助さんがホームページに書いていたような
岡上と(・ ε ・)の写真が載っているんですが、こんな感じだったんでしょか?
((・ ε ・)がヤクルツの守備を見ていて岡上困惑…というやつ)
暇があったら是非見てくだされ

441 :走れ輝裕:01/09/21 01:47 ID:WMGEUMtY
輝裕は激怒した。必ず、かの邪智暴虐の鬼軍曹大下を除かねばならぬと決意した。
輝裕には首脳陣の考えはわからぬ。輝裕は、ただの野球選手である。ゴロを取り、
ヒットを打って暮らして来た。けれどもエラーに対しては、人一倍に敏感であった。
きょう未明輝裕は広島を出発し、野を越え山越え、遠く離れた日南の街にやって来た。
輝裕には父も、母も無い。女房も無い。最悪な兄と二人暮しだ。この兄は、
西宮の或る浪費家の娘を、近々、花嫁として迎える事になっていた。
輝裕は、それゆえ、花嫁の衣装やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる日南まで
やって来たのだ。先ず、その品々を買い集め、それから商店街をぶらぶら歩いた。
輝裕には竹馬の友があった。貴浩である。今はこの日南の街で休みになると必ず
パチンコをしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。
久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。
歩いていくうちに輝裕は、まちの様子を怪しく思った。ひっそりしている。もう既に
日も落ちて、まちの暗いのは当たりまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかり
では無く、市全体が、やけに寂しい。のんきな輝裕も、だんだん不安になって来た。
路で逢った若い衆をつかまえて、何かあったのか、半年まえにこの街に来たときは、
夜でも皆がバットを振って、かけ声でまちは賑やかであった筈だが、と質問した。
若い衆は、首を振って答えなかった。しばらく歩いてしゃくれ顎の老爺(ろうや)に逢い、
こんどはもっと、語勢を強くして質問した。老爺は答えなかった。輝裕は両手で老爺の
からだをゆすぶって質問を重ねた。老爺は、あたりをはばかる声で、わずか答えた。
「鬼軍曹ハ、人ヲ殺シマス」
「なぜ殺すのだ」
「練習ガナットラン、トイウノデスガ、誰モソンナ、手ヲ抜イテハオリマセヌ」
「たくさんの人を殺したのか」
「ハイ、ハジメハ俊足ノ福地ヲ。ソレカラ、元新人王ノ山内ヲ。
ソレカラ、期待ノ2年目、ウ兵動ヲ。ソレカラ、前田2世朝山ヲ。
ソレカラ、眼鏡捕手タムケイヲ。ソレカラ、ベテラン野村謙二郎ヲ」
「おどろいた。鬼軍曹は乱心か」
「イイエ、乱心デハゴザイマセヌ。若造ヲ、信ズル事ガ出来ヌ、トイウノデス。
コノゴロハ、他のコーチ陣ノ心ヲモ、オ疑イニナリ、少シデモ走リ込ミヲ行ッテイナイ者ニハ、
罰金10万ズツ差シ出スコトヲ命ジテ居リマス。御命令ヲ拒メバ日南カラ送リカエサレテ、
殺サレマス。キョウハ、六人殺サレマシタ」

442 :走れ輝裕2:01/09/21 01:51 ID:WMGEUMtY
聞いて、輝裕は激怒した。「呆れた鬼軍曹だ、生かして置けぬ」
輝裕は、単純な男であった。買い物を、背負ったままで、のそのそ天福球場に
はいって行った。たちまち彼は、黄色と青い服を身にまとったアルバイターに
捕捉された。輝裕は、鬼軍曹の前に引き出された。
「このバットで何をするつもりであったか、言え!」鬼軍曹大下は静かに、
けれども威厳を以(もっ)て問いつめた。その鬼軍曹の顔は蒼白で、
眉間の皺は、刻み込まれたように深かった。
「選手を鬼軍曹の手から救うのだ」と輝裕は悪びれずに答えた。
「おまえがか?」鬼軍曹は、憫笑した。
「仕方の無いやつじゃ。おまえには、わしの苦労がわからぬ」
「言うな!」と輝裕はいきり立って反駁した。
「人の野球センスを疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。
 鬼軍曹は、選手の信頼さえ疑って居られる」
「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。
 選手の信頼は、あてにならない。人間は、もともと私慾のかたまりさ。
 信じては、ならぬ」鬼軍曹は落着いて呟き、ほっと溜息をついた。
「わしだって、平和を望んでいるのだが」
「なんの為の平和だ。自分の地位を守る為か」今度は輝裕が嘲笑した。
「罪の無い選手を殺して、何が平和だ」
「だまれ、下賎の者」鬼軍曹は、さっと顔を挙げて報いた。
「口では、どんな清らかな事でも言える。
 わしには、人の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。
 おまえだって、いまに、捻挫を悪化させて三軍行きを命ぜられてから、
 泣いて一軍残留を乞いたって聞かぬぞ」
「ああ、鬼軍曹は悧巧(りこう)だ。自惚れているがよい。
 私は、ちゃんと三軍でケガを治す覚悟でいるのに。
 一軍残留など望んでいない。ただ、―――」
と言いかけて、輝裕は足もとに視線を落し瞬時にためらい、
「ただ、私に情をかけたいつもりなら、一軍から外す前に十日間の日限を与えて下さい。
 たった一人の兄に、女房を持たせてやりたいのです。十日のうちに、
 私は安芸で結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰ってきます」

443 :走れ輝裕3:01/09/21 01:54 ID:WMGEUMtY
「ばかな」と鬼軍曹は、しわがれた声で低く笑った。
「とんでもない嘘を言うわい。逃がした小鳥が帰って来るというのか」
「そうです。帰って来るのです」輝裕は必死で言い張った。
「私は約束を守ります。私を十日間だけ許して下さい。
 兄が、私の帰りを待っているのだ。そんなに私を信じられないのならば、
 よろしい、この日南に貴浩という守備の下手な男がおります。
 私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう。
 私が逃げてしまって、十日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、
 あの友人に千本ノックを行ってください。たのむ。そうして下さい」
それを聞いて王は、残虐な気持ちで、そっとほくそえんだ。生意気なことを
言うわい。どうせ帰って来ないにきまっている。この嘘つきに騙された振りして、
放してやるのも面白い。そうして身代りの男を、十日目にノック攻めに処してやるのだ。
世の中の、正直者とかいう奴輩にうんと見せつけてやりたいものさ。
「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがいい。十日目には日没までに帰って来い。
 おくれたら、その身代りに、千本ノックをしてやるぞ。ちょっとおくれて来るがいい。
 おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ」
「なに、何をおっしゃる」
「はは。一軍残留が大事だったら、おくれて来い。おまえの心は、わかっているぞ」
輝裕は口惜しく、地団駄踏んだ。ものも言いたくなった。
竹馬の友、貴浩は、深夜、日南簡易保険保養センターにある鬼軍曹の部屋に
召された。鬼軍曹大下の目の前で、佳き友と佳き友は2ヶ月ぶりで相逢うた。
輝裕は、友に一切の事情を語った。貴浩は無言で首肯(うなず)き、輝裕をひしと
抱きしめた。友と友の間は、それでよかった。貴浩は、縄打たれた。
輝裕は、すぐに出発した。早春、満点の星である。

444 :走れ輝裕3(改訂版):01/09/21 01:56 ID:WMGEUMtY
443は原作をそのままにしてある所があったので、訂正します。すんまそ…。

「ばかな」と鬼軍曹は、しわがれた声で低く笑った。
「とんでもない嘘を言うわい。逃がした小鳥が帰って来るというのか」
「そうです。帰って来るのです」輝裕は必死で言い張った。
「私は約束を守ります。私を十日間だけ許して下さい。
 兄が、私の帰りを待っているのだ。そんなに私を信じられないのならば、
 よろしい、この日南に貴浩という守備の下手な男がおります。
 私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう。
 私が逃げてしまって、十日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、
 あの友人に千本ノックを行ってください。たのむ。そうして下さい」
それを聞いて鬼軍曹は、残虐な気持ちで、そっとほくそえんだ。生意気なことを
言うわい。どうせ帰って来ないにきまっている。この嘘つきに騙された振りして、
放してやるのも面白い。そうして身代りの男を、十日目にノック攻めに処してやるのだ。
世の中の、正直者とかいう奴輩にうんと見せつけてやりたいものさ。
「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがいい。十日目には日没までに帰って来い。
 おくれたら、その身代りに、千本ノックをしてやるぞ。ちょっとおくれて来るがいい。
 おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ」
「なに、何をおっしゃる」
「はは。一軍残留が大事だったら、おくれて来い。おまえの心は、わかっているぞ」
輝裕は口惜しく、地団駄踏んだ。ものも言いたくなった。
竹馬の友、貴浩は、深夜、日南簡易保険保養センターにある鬼軍曹の部屋に
召された。鬼軍曹大下の目の前で、佳き友と佳き友は2ヶ月ぶりで相逢うた。
輝裕は、友に一切の事情を語った。貴浩は無言で首肯(うなず)き、輝裕をひしと
抱きしめた。友と友の間は、それでよかった。貴浩は、縄打たれた。
輝裕は、すぐに出発した。早春、満点の星である。

445 :(・ ε ・):01/09/21 02:16 ID:9fqfGQN.
最初なんだか分からなかったけど、「走れメロス」なんですな(w

お鏡、「負けては無いと・・・(言いにくそうに)」がワラタ(w
エエライバルになってくれ

446 :走れ輝裕4:01/09/21 02:27 ID:WMGEUMtY
輝裕はその夜から、一睡もせず急ぎに急いで、安芸に到着したのは、四日目の
午前、陽は既に高く昇って、村人たちはグラウンドに出てダッシュをはじめていた。
輝裕の最悪の兄も、きょうは臭太のかわりにセカンドの番をしていた。よろめいて
蟹を袋から落とす弟の、疲労困憊の姿を見つけて驚いた。そうして、うるさく弟に
質問を浴びせた。
「なんでも無い」輝裕は無理に笑おうと努めた。
「日南に用事を残してきた。またすぐ日南に行かなければいけない。
 明日、兄ちゃんの結婚式を挙げる。早いほうがいいだろ?」
兄は頬をあからめた。
「うれしいの?嫁の綺麗な衣装も買ってきたよ。さあ、これから行って、
 虎の人たちに知らせてきなよ。結婚式は、明日だと」
輝裕は、また、よろよろと歩き出し、兄の宿舎に戻って神々の祭壇を飾り、祝宴の
席を整え、間もなく床に倒れ伏し、呼吸もせぬくらいの深い眠りに落ちてしまった。
目が覚めたのは夜だった。輝裕は起きてすぐ、花嫁のいるホテルを訪れた。
そうして、少し事情があるから、結婚式を明日にしてくれ、と頼んだ。浪費家の花嫁は
驚き、それはいけない、あんたの兄(つまりはこの娘の旦那になるのだが)は最悪で
将来の稼ぎもあやしいからネイルサロンでもオープンしようと思っているのに、未だ
その準備さえ出来ていない、最下位マジックが点灯しそうな時期まで待って頂戴、
そしたら試合に出ることも多くなるかもしれないから、私もちょっとは目立つじゃない、
と答えた。輝裕は、待つことは出来ぬ、どうか明日にしてくれ給え、と更に押してたのんだ。
浪費家の花嫁も頑強であった。なかなか承諾してくれない。夜明けまで議論をつづけて、
やっと、どうにか花嫁をなだめ、すかして、説き伏せた。
結婚式は真昼に行われた。新郎新婦の、神々への宣誓が済んだころ、黒雲が空を覆い、
ぽつりぽつり雨が振り出し、やがて車軸を流すような大雨となった。祝宴に列席していた
虎の人たちは、何か不吉なものを感じたが、それでも、めいめい気持を引きたて、狭い宿舎の
中で、むんむん蒸し暑いのもこらえ、陽気に六甲颪を歌い、手を拍った。輝裕も、満面に
喜色を湛え、しばらくは、鬼軍曹とのあの約束をさえ忘れていた。祝宴は、夜に入って
いよいよ乱れ華やかになり、人々は、外の豪雨を全く気にしなくなった。
輝裕は、一生このままここにいたい、と思った。この佳い人たちと生涯勝負していきたいと
願ったが、いまは、自分のからだで、自分のものでは無い。ままならぬ事である。輝裕は、
わが身に鞭打ち、ついに出発を決意した。5日後の日没までには、まだ十分の時が在る。
自分は4日かけてここに来た。ちょっと一眠りして、それからすぐに出発しよう、と考えた。
その頃には、雨も小降りになっていよう。少しでも永くこの宿舎に愚図愚図とどまっていたかった。

>>445
早速元ネタがバレてしもうた(w
岡上のその台詞はヤパーリ笑いを誘いますな。

447 :(; ε ;):01/09/21 02:35 ID:9fqfGQN.
あ、ごめんちゃい まだ続いてたのねぇ〜
岡上の本音
「東出と二遊間を組みたい」
『もちろんショートは俺』

448 :走れ輝裕5:01/09/21 02:54 ID:WMGEUMtY
輝裕ほどの男にも、やはり未練の情というものは在る。
今宵呆然、歓喜に酔っているらしい花婿に近寄り、
「兄ちゃんおめでとう。僕は疲れてしまったから、ちょっとご免こうむって眠りたい。
目が覚めたら、すぐに日南に出かける。大切な用事があるんだ。僕がいなくても、
もう兄ちゃんには優しい女房がいるんだから、決して寂しい事は無い。ここにいる
貴方の弟の、一番きらいなものは、2アウトからのエラーと、それから、チャンスでの
併殺打だ。兄ちゃんも、それは、知っているね。実況のアナウンサーや解説に、
『最悪〜最悪イマオカ〜』と叫ばせてはならないよ。兄ちゃんに言いたいのは、
それだけだよ。貴方の弟は、たぶんカープのショートに名を連ねることになる男
なのだから、兄ちゃんも虎のドラフト1位の誇りを持っていてね」
花婿でもある兄は、夢見心地で「モナ」と首肯いた。輝裕は、それから花嫁の肩を叩いて、
「仕度の無いのはお互いさまだよ。僕の家にも、宝といっては、ここにいる兄ちゃんと
この世界に入った時から使っている一つのグラブだけだ。他には、何も無い。
全部あげよう。もう一つ、この輝裕のお姉さんになったことを誇りに思ってください」
花嫁は「そんなのよりお金がほしいの」とでも言いたげな目つきで、見つめていた。
輝裕は「やっぱヤな女」と思いながらも愛想笑いで虎の人たちにも会釈して、
宴席から立ち去り、宿舎のロビーのソファで、死んだように深く眠った。
眼が覚めたのは翌る日の薄明の頃である。輝裕は跳ね起き、南無三、寝過したか、
いや、まだまだ大丈夫、これからすぐに出発すれば、約束の刻限までには
十分間に合う。十日目には是非とも、あの鬼軍曹に、人の信実の存するところを
見せてやろう。そうして笑って天福球場のグラウンドに立ってやる。輝裕は、悠々と
身支度を始めた。雨も、いくぶん小降りになっている様子である。身支度は出来た。
さて、輝裕は、ぶるんと両腕を大きく振って、雨中、矢の如く走り出た。

>>447
気にしないでくれ〜、ユクーリあぷしてるんで
岡上、「二遊間組みたい」発言にはそんな思いがこめられてたのかよ(w

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